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女性に免疫がありませんが、何か?

「とまぁ、そんな感じで、側近候補3人組よりは話が通じそうなキモイケメンな知人ができたんだよ」


 ところ変わって、夕餐後の庭園である。



「ふふっ。良かったわね? わたくしには、取り巻きができましてよ」


「と、とりまき? それってあれじゃない? 聖女伝承で、聖女に陰湿ないじめをしがちな縦ロール令嬢達? 大丈夫?」


「ふふ。ただの令嬢達ではありませんのよ? セントリア皇女に、ナース王女に、インダストリア王女に、ブライト王女に、ノリッジ王女ですの」


「うげぇ。全員王女? 同じ年にそんなにいたっけ?」


「いませんわ。実際に同じ年齢なのはノリッジ王女だけで、残りの方は少々年齢を調整なさってのご入学よ。ふふふ」


「ふふふって。ねぇ、縦ロール、いた?」


「なに? 縦ロールが好きなの? わたくしも縦ロールにした方がいいかしら?」


「違うよ。物語に必ず出てくるから、一度現物を見てみたいだけだよ」


「セントリア皇女が縦ロールですわ。華やかで壮観よ」


「へぇ。キャラが濃そうだよね。仲良くできそう?」


「うーん。最初は何というか、魔王様万歳って感じの雰囲気でちょっと気味が悪かったの。だからね、わたくし、正直に白状したの。わたくしは『ダジマット』ではありません。わたくしは生まれながらの『リーズ』です。しかもジョナサンが望めば共に平民になる準備も万端ですって」


「それ、なんか、違いが生まれるの?」


 ミルは昔から時々意味が分からないことを言う。


「ええ。ええ。皆様、今のジョナサンみたいに『ほへっ』って鉄壁の淑女顔が崩れていましたわ。掴みはOKよ」


「いや、意味がわからない」


「わたくしは、生まれながらの『リーズの王女』ですから、ダジマットに預けられた訳アリ王族みたいなものです。でも、世間知らずで魔王様の崇拝の仕方を知らないので、教えてください先輩方、みたいな?」


「いや、ホントに全然意味がわからない」


「まぁ、皆様もそうだったかもしれませんが、なんとなくわたくしが言いたいことは察してくださったようよ?」


「何を察したのか分からな過ぎて、凄いよ。流石、王族って言うべきか?」


「そう。それで、なんだかだいっても、今の状況では取り巻きを侍らせておくのが安全だから、中身はただのトモダチでも、傍目には取り巻きに見えるように振舞いましょうということになったわ」


「ん? それ、結局、ミルが丸め込まれてるじゃん?」


「ええ。そのようね。でも、少なくとも敬語で話しかけられることは無くなって胸をなでおろしているのよ?」


「ああ。そこ大事だよね?」


「ところで、ジョナサン、もうすぐお散歩は終わりますけれども、今日こそは寝ないで待っててね? 緊急避難先への転移テストを何往復かしたいのよ。お願いね?」


 キョウコソハネナイデマッテテネ


 おかわり、いただきました。

 うぉ。

 なんか脳が痺れて漢字変換機能が使えなくなったよ。


 仰せのままに、女王様。


「うん。ごめんね。待ってる」



 **


 寝てないよ。

 寝てない。

 今日こそは、寝てないよ。


「ふぅ。良かった。今日は起きてる」


 あぁ。もうすでにヤバい。

 お風呂上がりの髪を全部下ろしたミル様、最高です。


「うん。ごめんね。後宮って9時に就寝だから、すぐに眠くなっちゃうんだよね」


「大丈夫よ。それで、緊急避難所なんだけれど、神聖国の混沌宮の迎賓館がいいと思うの」


「混沌宮? 混沌が不在の時は混沌宮は全館閉鎖されてて誰にも開けられないよ?」


「それは、中に入ってから説明するわ。それでね、混沌宮の迎賓館を緊急避難所にするためには、貴方の身体の中に魔法陣を埋め込む必要があるの」


「魔法陣? 今朝みたいな?」


「ええ。そうね、そっちを先に説明した方がいいわね。説明するから仰向けになって」


 僕が素直に仰向けになったら、ミル様がその上に跨って、僕のパジャマのボタンを外し始めたので、僕は真っ赤になるやら、何やらで、ちょっと大変だ。


 ミル様は僕の首元まで真っ赤になったのを見て、慌てて降りようとした。


「あら、まぁ、大変。わたくし重かった? 苦しい?」


 違うだろ?

 この朴念仁め! 

  

「いや、いい。どうかそのまま進めて。苦しいんじゃなくて、恥ずかしいんだ。恥じらいだよ、恥じらい」


 僕はミル様の両腕をつかんで、僕の上に縫い留めた。

 というか、絶対に後ろを振り向かないで。

 ちょっと、本当に恥ずかしいことになってるから。


「そう? これなんだけどね、目をつぶったら、わたくしの魔力を感じる?」


 僕は目をつぶって、魔法陣の魔力を感じようとしたが、ミル様が指で触れてるのしか分からなかった。

 というか、ミル様、その撫でるような触り方がエロいんですが?


「ミル、ちょっと、指を離してみて?」


「あぁ、ごめんなさい」


 ダメだ。

 指が離れたら、脇腹に触れているミル様の太ももの肉感がセンセーショナルすぎて全然集中できない。


「ごめん。わかんない」


「いいのよ。違和感を感じないのは上出来って事でもあるから。じゃぁ、わたくしが色を付けて見せるわ。虹色が綺麗かしらね?」


 ミルがそう言うと、今朝、舐められたところに円形の複雑な意匠の魔法陣が浮かび上がった。

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