1/12
第1話『舞浜汐音』
高校1年になるまで
恋だの愛だのに全く興味が持てなかった。
高校に入ってから
同じテニス部員の女子のことを好きになる。
彼女の名前は『舞浜汐音』
大きめの背に整ったプロポーション・・・動くたびに揺れる肢体・・・
ポニーテールで明るい髪に裏表のない満面の笑顔・・・
すべてが眩しかった。
自分などが触れれば、体が消滅してしまいそうなほどに・・・
彼女とは仲良くはないし、話す口数も少ない。
怖かったんだ・・・
彼女と話して失敗することが、彼女を見ることすらできなくなってしまうことが
つまりは・・・度胸のないヘタレだった。
朝の廊下、
「おはよう黒峰君」
「・・・おはよう舞浜」
それだけで
今日はご機嫌な日だった。
決して顔には出せないが