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今度は私の番ですかこのやろー。


眩しい程の青空に目を向けながら思う。



陽人って誰だよ。いやほんとまじで。


私がその陽人って人を誑かしたとかで凄い恨み持たれてたけど、知らない知らない。絶対知らない。確実に人間違いですけど。

人間違いであんなに痛い目に合うなんて人生って儘ならないよね。刺すならちゃんと恨んでいる本人かどうか確認してから刺して欲しい。

いや、まず刺しちゃ駄目なんだけどさ。




石造の壁に寄りかかりながら、これって現実逃避だよね、と笑う。


昔から逃げたくなるようなことがあると、考えないようにしてなかったことにしていた。

その悪癖が今になって確実に悪い方向に作用してる。でも流石に今は仕方ない。多分誰しもが一度は現実逃避をするのではないだろうか。

でもこのまま現実逃避してても何も変わらないしな、と私は諦めて現実と向き合う。


私はあの女の人に刺された筈だ。だから、もし目を覚ましたとしたら病院か、もしくはあの世だと思ってた。

だけど、見渡すと見えるのは石造の建物に異国風の服装や、奇抜な髪色の人々。そしてどこかで見たような気がするお城。そのお城をどこで見たのか思い出す前に聞こえて来た物売りの声に思わずから笑いしてしまう。


「へい、らっしゃい!グランティーヌ王国名物、花饅頭だよ!」


そうだ、『君僕』で見たはずの、王城だ。






もう、笑うしかなかった。


「今度は私の番ですかこのやろー。」



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