旅館での出来事
今危機的状態です・・・実は必殺技の名前が決まらない!ちょっとアイデアを考えてくれませんか?募集してます!
「花梨?オーイ聞いてる?かーりーんー」
「え・・・あ・・・ごめん。えっと何の話?」
「ほら要蛇、説明説明。」
「私ですか?まぁいいですが、これから西にある"未来都市、凛と雪"に行こうという話ですよ。あの町は大きいし、どうやら大規模な事件があったようです。王子の手がかりがつかめるかもしれませんよ。」
「へぇ~あのさ、話が変わるんだけど皆さ"カラカラランド"てっ知ってる?」
「何ですか?それは?」
「聞いたことない国だな。京は知ってるか?」
「いや、ミキトくん、要蛇がわからないのに俺がわかるとでも?カイナは?」
「古から伝わる書物にはそんな国、無かったよ。その"カラカラランド"て、なぁに?花梨?」
「いや、知らないならいいよ。気にしないで。」
四人にブーブー言われながら、私は、物思いにふけていた。ここはカラカラランドじゃない。だとしたらここは何なんだ?ケンタにソックリな王子も気になる、同一人物かとおもったが、王子の性格を聞く限り、とても同一人物だとは思えない。だってケンタは楽観的だもの。石橋を叩く派じゃない。まったくこの世界は何なんだ・・・そんなことを考えながら私たちは"未来都市、凛と雪"を目指し歩き続けていたが、日が落ちてきたので近くの宿に泊まることとなった。(本当に近代的だなぁ。中世の西洋式かと思ったけど、どうみても田舎にある小さな旅館て感じ)
その宿は小規模ながらも設備はちゃんとしていて、掃除はいきとどいていた。
「まぁまぁ、久しぶりのお客様かしら?こんな遅くまで歩いて疲れたでしょうに。お部屋は1人ずつ1部屋がいいかしら?」
「えぇお願いします。だけど、5部屋も大丈夫ですか?」
「全然、かまわないわよ~じゃあこれがカギね。3階よ、エレベーターはあそこにあるわ。ごめんなさいね、案内ができなくて・・・お料理は下にある食堂で食べてもらいますね。でき次第、お部屋に呼びに行きますから、それまでごゆっくり。」
そう言うと、女将さんは、そのまま行ってしまった。残された私たちはそれぞれの部屋に行った。しばらくすると、女将さんに呼ばれ食堂で食事をした。
「女将さん、これスッゴク美味しいね!」
「フフフ、ありがとう。あらっ、貴方ニンジン嫌いなの?」
「あいかわらず、カイナは子供ぽいねぇ~、クスッ」
「お前さ、お得意な魔法で何百年も生きてんじゃねぇの?中は婆さんだったりして。情けねぇ婆さんだなぁ、おい。ニンジンくらい食えよ」
「お婆ちゃんじゃないもん!まだ転生はしたことないもん!ニンジンくらい食べれるよ!」
フンッと荒々しい鼻息をたてながら、カイナちゃんはニンジンを食べていった。
「アッハッハッハッ、面白い子たちね。さぁどんどん食べてちょうだい。おばさんの腕がなるわ~」
「女将さん本当にすいません。うちのバカのせいで。」
「フフフ、いいのよ。気にしないでちょうだい」
「それにしても、この宿なら都会に出してもいいんじゃないかな~?女将さん」
「出したいのは、やまやまなんだけどねぇ・・・今、関所の新しいルールで通れないのよ・・・」
「新しいルール?」
「えぇ・・・新しいルールはね、毎週ここらへんを守ってる傭兵さんに、お金を支払うのよ・・・家みたいな、旅館は貧乏だからさ、支払えないのよ・・・こんな暗い話でごめんなさいね。そろそろ片付けるから、食べ終わったら置いててちょうだい。じゃあおやすみ」
女将さんはキッチンに戻っていってしまった。しばらくして私は、皆で集まって今後の予定を決めていた。私はさっきのことを考えてしまい、たまらずこんな提案をした。
「ねぇ、皆。関所にいる偉そうに金をせびる傭兵をぶっ潰さない?」
「俺は、賛成だ!」
「私も!」
ミキトとカイナちゃんは真っ先にそう言ってくれた。しかし、
「私は賛成できませんね。」
「俺も、賛成はできない」
「な、なんで?さっきの女将さんの話を聞いてさ・・・」
「あのね、まず俺らの目的は連れ去られた王子を助けにいくことなんだよ。そのためには、まず"未来都市、凛と雪"に行かなくちゃならないわけ。そしたら、まぁ分かるよね。"未来都市、凛と雪"に行くには関所と問題は起こさない方がいい。分かる?俺らの目的は人助けじゃないの。」
「でも、京・・・」
「私も京に賛成です。関所とは問題は起こさない方がいい。」
「何だよそれ!困った人をほっとけて言うのかよ!」
「そうゆうことかもしれませんね。しかし、時には人助けより優先しなければならないこともあります。ここで私たちが死んだら誰が王子を助けにいくのですか?今、死んだらもともこもないでしょ」
「・・・そうね・・・軽率だったわ・・・ごめんなさい・・・」
こうして、これからに向けての話し合いは終わった。次の日、私たちは旅館をあとにし、関所へと向かった。
必殺技、どうしよ・・ ・