私は勇者。貴方を倒しに参りました!
二回目です。機会オンチで最初からまた始まります。うぅどうしよ
「パンパカパーンおめでとうございます!ご希望のとおり、あなた様には"勇者"になってもらいまーす!え、勇者じゃない?え・・・ちょ・・・ちょっとお待ちを!え~花梨様~花梨様っと。おっ!あっ・・・ホントだ・・・ご希望は"貴族、または姫"となっておりますね・・・。すいません・・・でも今から変えるってことも出来ないんですよ。まぁ世の中、思い通りにならないことなんてザラにありますよ!ドンマイ!じゃあ、元気よく、いってらっしゃい!
ここはどこだろう?えっと確か私は幼なじみのアイツと仕事を求めて、カラカラランドに行ったような・・・あぁ頭が痛い。誰かが私を呼んでる・・・。目、あけなくちゃ・・・。
「花梨!花梨!あっ目、さましましたね!良かった~本当に次から気をつけてください!」
と、杖を持った子が安心し胸に手をおいた。白っぽい金髪のとてもキレイな子だ。するとこんどは、
「だいたいさ、カイナもいけないんだよ?要蛇が"まだ回復魔法は慣れてないのようだから、貴方は見守っていてください。"って言ったのに、"私は花梨さんを助けたいの!お願いだから私にやらせてください!"なんて言ったくせに、魔法に失敗してこんなことになったんだよ?カイナも次から気をつけて?」
と、狐顔で薄い茶髪の青年が言った。腰に剣を刺している。こんどは、
「まぁ何ごとも経験ですよ。そんなに責めないであげましょうよ、京。それと、次からカイナも気をつけてくださいね。それより、大丈夫ですか?花梨。」
と、優しい口調の要蛇と言われる人が言った。僧侶なのだろうか?頭は剃ってあり、動きやすそうな着物を着ている。 返事をしようとした時、後ろから、
「まぁ花梨なら大丈夫じゃねぇの?どんな危険に出会っても、平気だったし。それよりさ、お前、昨日の返事教えてくれない?」
と、急に私にだけ聞こえるような声で聞いてきた。自信満々に見える青年だ。赤い鎧で腰に剣を刺している。私は
「返事って言われても・・・」
「バッ、バカ!声がでかい!」
「痛!なにすんのよ!頭、今痛いの!」
「す・・・すまん・・・」
「プッ、ミキトも花梨の前じゃダメだね。しっかし、今ミキトの口から気になる"キーワード"が出てきたね。なんの事かな?昨日の事って」
「私も気になる!ねぇ教えて?」
「ミキトの話も気になりますが、花梨、貴方は何も思い出せないのですか?私たちのことを」
「えぇ・・・まぁ・・・」
「そっか・・・じゃあ改めてメンバーの紹介をしとこっか!えーじゃあまず、さっきから散々いじられてるのが、カイナ。気づいてると思うけど、カイナは魔女。しっかし、魔女のくせに回復魔法が全然ダメだね。攻撃魔法しか使えません!」
「いいの!回復系は要蛇が使えるから!えっと、花梨改めてよろしくね」
「じゃあ次、優しい口調のお坊さんが要蛇。空手とカンフー、回復系が得意だね。たまにケンカを売るやつがいるけど、たいていそういう奴らは半殺しに合うね。おぉ怖い怖い」
「ちゃんと手は抜いてますよ。(ニッコリ)では花梨、改めてよろしく。」
「コ・・・コワッ!まぁそれより次、いつもえらそうて、俺様がミキト。剣士で一応、腕はいいね。だけど、動物が苦手なんだよね~。あの時ホントに面白かったな~」
「いいんだよ!動物が苦手でも生きていけるし・・・まぁよろしくな。」
「じゃあ最後は俺。俺はよく剣を使うかな。元盗賊だよっ☆あっでもね、盗みに入る家はたいてい、金持ちで威張りちらした家だったけどね。まっ、よろしく。」
「えっと皆さんよろしく。あのさ、タメ口でいいのかな?ほら、もともと仲間みたいだったし・・・」
「もちろん!いや~あのさ実を言うと堅苦しかったんだよねぇ~敬語」
「そう?あのさ、それより、この冒険はなにが目的なの?」
「一応、目的はさらわれた王子を助けに行くはずなんでけどね・・・」
「その間は何なの?なにかあるの?」
「実はな、王子が闇に取り込まれたって話なんだ。」
「や・・・闇?」
「そうなの!なんかね、悪魔にそそのかされたみたいで・・・どうやら、闇の力で"自分の夢"を叶えるみたい。」
「闇の力・・・それっていかにもヤバそうね・・・」
「いや、ヤバいじゃすまないよ。闇に取り込まれたら、抜け出せなくなるけどね、1つだけ方法抜け出せる方法があるっちゃ、あるけど・・・本当に取り込まれていたら、王子はきっと選ばないだろうね~」
「何で?きっと王子も選ぶんじゃ・・・」
「それはないですよ。花梨。闇から抜ける方法は、心の底から悔い改めなければなりません。体が八つ裂きになるんじゃないか、て思うほどの苦しみがともないますが・・・」
「ね?あり得ないでしょ?今取り込まれた世界は王子にとって楽園みたいだよ。だけど、心の底にある1番強い夢は悪魔たちは叶えない。すると王子は、何でも叶う世界にいるもんだから叶えようと必死になる。周りをかえりみずね。あの王子の事だから国の1つや2つ簡単に壊すんじゃないかな?」
「え・・・そんなにヤバいの?王子は・・・」
「まぁあの性格だからな。生真面目で感情は表に出さずその上母親からの尋常じゃない圧力。毎日"全世界、私たちの国が支配するのよ"って言われてるらしいし、いつ暴走してもおかしくないぜ?あの王子さんがな」
「そうなんだ・・・どんな顔?写真・・・そんなものないか・・・」
「写真?写真ならあるよ~え~どこだったかなぁ・・・あ!あったあった!はい、どうぞ♪」
「あ・・・ありがとう。(意外と現代的だな・・・)あれ・・・この人ってケンタ?な・・・なんで、ケンタがここに・・・?」
そこに写っていたのはまぎれもない一緒にカラカラランドに行った幼なじみのケンタだった。確かあの時・・・
『おい!花梨!カラカラランドに行こうぜ!』
『カラカラランド?あぁ最近、就職率100%て言われてるあそこ?なんでまた急に・・・』
『いや・・・だってよ、俺らそろそろ就職しないとヤバいぜ?今年で23だし・・・そろそろ安定しないと・・・なぁ~行こうぜ~』
『なんで私もセットなのよ・・・まぁいいけどさ。それよりカラカラランドにはいつ行くの?おばさんにちゃんと言わないといけないんじゃない?あそこ一回入ったら少なくとも年に何回しか出れないし。』
『いや、母さんにはもう言ったよ。だからさ今から行こうぜ!』
『急に!?準備とかはどうするの!』
『さっきネットで調べたけどよ、準備はなくていいらしいよ、あとさ急にいってもいいんだってよ!』
『本当に?ならいっか。じゃあ今から行こうか』
『そうしよ、そうしよ!』
『じゃあ母さんに一言、言ってくるわ。下で待ってて』
そんなこんなで私たち二人はカラカラランドへ向かっていった・・・
早くも限界が(機会方面)