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悪徳貴族として酒池肉林を目指しているが、世間がうるさいので黙らせることにした  作者: ルピナス
支配編

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第64話「僥倖」

王都は、異様な熱に包まれていた。

祝祭の旗が通りを埋め、人々は笑顔を浮かべながらも、その目の奥には揺らぎがあった。

期待と不安、歓喜と疑念が混ざり合い、王都がざわついていた。

「女王万歳!」

その声のすぐ隣で、囁くような声が重なる。

「本当に正しい戴冠なのか?」

噂は、もはや噂ではなくなっていた。



王都外れ、薄暗い建物の地下。

「いいか、合図は鐘だ」

フードを被った男が低い声で言う。

その周囲には、武器を隠し持った者たちが集まっていた。

フードの男「女王を引きずり下ろせとは言わん」

フードの男「だが、疑問を突きつけろ。怒りを見せるんだ」

フードの男「我らに正義があるのだ」

男の声に反応するように歓声が上がる。

その光景を端からバーンズは見ていた。

バーンズ「全て計画通りだ」

彼らは剣ではなく、感情を武器にしていた。

そしてその背後には、静かに糸を引く者たちの影があった。



王都の大聖堂

荘厳な鐘の音が鳴り響き、光が差し込む。

白と紅を基調とした礼装に身を包んだレイア・ガーネット4世が、玉座の前に立つ。

その一歩後ろ、静かに佇むのがアスベルだった。

淡々と進んでいく戴冠式、しかし民衆では確かにざわめきがあった。

司祭「ここに、ガーネット王国の王位の継承を宣言する」

その瞬間。

鐘の音が鳴る。

大聖堂の扉が、乱暴に開かれる。

「嘘だ! こんなのは認めない!」

「女王は操られている!」

「王配を引きずり下ろせ!」

武装した民衆が、雪崩れ込んできた。

警備兵が動くより早く、混乱が広がる。

怒号、悲鳴、怒りに染まった視線。

レイアが息を呑む。

レイア「……っ」

次の瞬間だった。

アスベルが、レイアの前に出る。

レイア「危険です!」

アスベルとレイアの周りを5人が取り囲む。

「アスベル!王女様を返せ!」

アスベルは表情を変えない。

「何か言ったらどうだ!?」

沈黙が走る。

アスベルは手を差し出し、手招きをした。

アスベル(さっさと来い)

「クソが!」

男5人がアスベル達に迫る。

アスベル「伏せていろ。」

アスベルはレイアを屈めて、雷魔法を発動した。

雷はアスベルを中心に広がり、男達の足元に流れる。

「…小癪なっ」

アスベルは風を手に纏わせ、一回転した。

アスベルを中心に風が吹き荒れ、男達を吹き飛ばした。

レイア「…嘘でしょ?」

アスベルは倒れたリーダーと思われる男に歩みよる。

明らかに指示役と分かる人物の胸倉を掴み、引き寄せた。

その目は冷静で、感情がない。

アスベルは腰の剣を喉元に突き立てる。

アスベル「お前がリーダーだな?何が望みだ?」


「そこまでだ!」

そこに、フリーマン、サイリー、バーンズが現れる。

フリーマン「民衆よ!争いをやめよ!」

大聖堂が静まりかえる。

フリーマン「アスベルよ!前国王を毒殺し不当に王配の地位を得ようとした。そして、今やお前は善良な国民に手をあげている。ここで断罪してやろう!」

レイア「これは…正当防衛よ!」

サイリー「いや…過剰な暴力でしたね」

アスベルは溜息をついた。

アスベル(これで役者は揃ったな)

読んでくださり、ありがとうございます。

ゴシップは人を狂わせる。

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