第4話「レンブラント学園」
馬車に揺られること十日目。
ついに、王都の城門が見えてきた。
ガーネット王国。
およそ百年前、初代ガーネット王によって建国された由緒ある王国である。
現在は三代目が王位に就き、安定した統治が続いていた。
巨大な城壁。
行き交う人の波。
遠くに見える王城の尖塔。
アスベル(相変わらず、デカいだけの街だな)
馬車の中で、アスベルは内心で呟く。
その隣では、メイドのマリアナが馬車の窓から目を輝かせていた。
マリアナ「坊っちゃん! 見てください! 綺麗です!」
アスベル「ああ……そうだな……」
適当に相槌を打つ。
マリアナ「坊っちゃん! 坊っちゃん! あれは何ですか?」
次から次へと指を差し、はしゃぐマリアナ。
アスベル(俺が知るか。俺だって初めてなんだよ)
心の中で即座に突っ込みながら、アスベルは窓の外へ視線を戻した。
王都の城門にて検問を受ける列が並んでいた。
騎士達が叫んでいる。
騎士「どかぬか!ランドバーグ公爵家だぞ!」
騎士達が無理矢理道を開けようとしている。
アスベル(まずいな…)
アスベルは馬車のドアを開ける。そして、列の最後尾に並んだ。
騎士「アスタ様!?ダメです!馬車にお戻りください。」
アスベルは凛とした態度で応対する。
アスベル「何を言うか!列に並ぶ者に貴族と平民に差はない!控えろ!」
騎士は不服そうな顔で馬車の方へと戻っていった。
アスベル(良い人ってめんどくさい)
やがて検問が問題なく終わった。
アスベルは馬車に乗り込んだ。
マリアナ「坊っちゃん!私は感動しております!」
アスベル「はいはい」
マリアナは横でニコニコして、こちらを見ていた。
御者「坊っちゃん、もうすぐ着きますよ」
アスベルは馬車の窓から正面を見る。
レンブラント学園
建国当時から続く伝統ある学園で、貴族と平民の区分なく門を開いている。
アスベル(ようやく始まるな)
影武者。
模範生。
学園生活。
アスベルにその時が迫っていた。
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アスベルは馬車から降りる。
アスベル「マリアナは先に寮に行っておいてくれ」
マリアナ「畏まりました。」
マリアナはお辞儀をすると、馬車に乗り込み去って行った。
アスベル(さてと…)
アスベルは入学の受付に前進した。
アスベルは入学の受付を済ませる。
受付「入学希望ですね。試験がありますので、そちらの広場に集合してください。」
アスベル(は?試験?)
アスベルはにこやかに応える。
アスベル「ありがとうございます。」
アスベルは受付に満面の笑みで応え、広場へと向かう。
アスベル(父上!!聞いてないよ!!!)
読んでいただきありがとうございます。
模範生の第一関門が始まります。




