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悪徳貴族として酒池肉林を目指しているが、世間がうるさいので黙らせることにした  作者: ルピナス
聖王国編

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第26話「不穏」

アスベル達が行動を開始して2週間後

パルティア大聖堂の奥の会議室にて、シンシアは会議に出席していた。

シンシアの他に司祭は4人おり、それぞれが役割をもっていた。

中央には教皇ライン・マードックが座っていた。

教皇ライン「最近、寄付金が少ないようだが」

司祭ハイツ「広報・会計担当のシンシア司祭!」

シンシア「はい…原因は最近発生する奇跡の頻発のせいかと」

司祭ハイツ「言い訳をするな!寄付金を集め、管理するのが貴様の仕事だ!」

教皇ラインがゆっくりと手を上げる。

教皇ライン「まあ待て。その偽奇跡についてわかっていることはあるのか?」

背の高い男性が手をあげる。

ローズ「警備担当のローズ司祭です。最近、冒険者ギルドや傭兵ギルドにて無償で治療を行う旅人を目撃しています。因果関係は不明です。」

ハイツ「警備担当が聞いて呆れるな」

ローズ司祭はムッとするが、反論はしなかった。

ハイツはツカツカと教皇の前に立つ。

ハイツ「必ずや偽奇跡の首謀者を私が捕まえてみせましょう。」

ライン「して、まずはどうするつもりだ?」

ハイツ「まずは、冒険者ギルドと傭兵ギルドに居るその旅人から話を聞きましょう。それと…偽奇跡はローズに巡回でもさせましょうか」

ローズ「反対だ。警備の聖騎士達の負担がおおきなる。」

ハイツ「その給金を出しているのが寄付金でしょう!」

ローズはイラッとした。

ローズ「……検討する」

ハイツ「あとは、シンシア」

ハイツの口元がニヤリとする。

ハイツ「シンシアは個別に話があるので別室で待機しててください。」

ハイツがそう言うと、会議は終わった。


会議室から別室に向かうシンシア

そこにローズが話しかけてくる。

ローズ「大丈夫か?」

シンシア「……今のところは」

ローズ「……最近のハイツはやりすぎだ」

シンシア「仕方ないわ…私の落ち度だもん」

ローズ「あいつは、大司祭になりたいんだ。利用できるものは利用する。」

シンシアは下を向く。

シンシア「……心配ありがとう。じゃあね」

ローズは小さくなったシンシアを無言で見送った。

別室

シンシア「どうしよう…でもどうすることもできない。」

シンシアは悩んでいた。

部屋の扉がノックされる。

シンシアの返事を待つ前に扉が開かれる。

ハイツ「シンシア!何をしている!」

シンシアは突然の怒号に身が固まる。

ハイツ「早く、偽奇跡の正体を探ってこい」

シンシア「……どうやってですか」

ハイツはシンシアの背後に立ち、耳元で囁いた。

「……お前には、使えるものがあるだろう」

シンシアは顔を赤くする。

シンシア「…やめてください!」

ハイツは部屋の扉に手をかける。

ハイツ「2週間だ。もし、しくじれば、文字通り身体で責任をとってもらうからな」

ハイツは高笑いして、部屋から出て行った。

シンシアの目からは涙が流れていた。

シンシア「私は…なんのために…」


アスベルはいつも通り、パルティア大聖堂にて祈りを捧げていた。

すると、パルティア大聖堂の奥からシンシアが歩いてくるのが見えた。

シンシアの目元は真っ赤になっていた。

アスベル(…なにかあったな)


間もなく、アスベルがシンシアに声をかける。

アスベル「何か、お困りごとがおありですか?」

読んで下さり、ありがとうございます。

女の涙が落ちる音がした

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