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プロローグ


死のうとしたら

口が硬く閉じて、何も受け付けない。

後頭部がじんわりと重い、おそらく頭痛なんだろうが、痛みはもう感じない。

足首の辺りがなんだかもやもやする。

肺が半端に膨らんで、しぼんだ。


死にたい。

いい人間でありたい。

せめて見知らぬ誰かに不快な思いをさせないように、消えたい。

知ってる人は、もう知らない。どうせ死ぬんだから関係ない。どうなったっていい。知らない。せめて最後の後片付けくらいしてくれよ。そうやって、冷たい目で見られようが軽蔑されようが、死んだ人間には関係ない。ほっといてほしい。


自死はすっと入ってくる。死のうとふと思うと、死にたい死にたいと反芻する。そのまま慣性で死に向かうが、今まだ生きているのは、何かしらのフックがあったから。たまたま何か引き留めるものがあって、ちょっとしたことで留まっただけ。死にたいは願望じゃない。何かを望むのはエネルギーだ。そんな力も無くなって空っぽだから、もう死にたいんだ。つらさをどこかぶつけるエネルギーすらない。ただ茫然と立ち尽くして、立っているのもつらくて座って、そのまま体が硬直していく。死んでしまいたい。でもうまく死にに行く元気もないよ。調べても、批判されないようにリンクを羅列させただけの見づらい国の公式と、臭い説教やら宗教やら、わかりづらいよ。そうやってうやむやにして、生きてけってか。


なんでこんな思いをしなきゃいけないんだ。

死ぬ時まで、周りの人のことを考えている。配慮が私を奴隷にする。

自由に息をしたいだけなのに。

誰からも搾取なんてしたくない。だから取られてばっかりだ。

あんたらのために生きているんじゃない。不快な重荷だけ背負わされも、心根が返答してしまう。希望を唾と絡めて吐き捨てる。

ふざけんな。

クソみたいな社会性押し付けんな。体が倒れて、顔が地面すれすれまで落ちても、下半身の筋肉を無茶に踏み込んで、無軌道に進んでやるよ。黙って全力で走ってやる。


人に死ぬななんて言えない。

それはその人の自由を奪うことだから

なので足を引っ掛けてつまずかせてやろ

同じような考えを持ったやつがいなくなったら、ますますこの世がつらくなるから。


戦い方を変えないとダメだ

戦略を練らないと

死にたい自分を生かす成果を挙げてみろ











P.S.あの日死ななくて本当によかった。

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