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第3話 新しい仲間と新しいスキル

魔物を倒しまくってレベル10となった。魔力も85。上限値が上がった。

なんだかんだでシュネが仲間となり、木で作った剣を渡す。だが、耐久性が低くかなり壊れやすい。


今更であるが、死神だろうと魔物に襲われる。その分魔物との戦闘がかなりやりやすい。

ゾンビ、スケルトン、ゴブリンに、スライム。素材も集まりに集まり、少しずつ整地していく。シュネの力も借り、スポーンした地点の鬱蒼とした森。シックルが言うにはここは『黒い森』と言うらしい。


陽の光が当たらず、一日中ずっと暗いという噂だという。その木などを伐採し、その木を有効活用として使い、畑の柵、家を建てる素材にする。


【名前】リーパー

【種族】死神

【職業】無職

【状態】死亡 骸骨

【レベル】10

【体力】0/10

【魔力】75/85

【スキル】鎌の声 

【称号】死を司るもの


そのうち、魔法としては『スローライフスキル』と言うので、整地、木材での組み立てなども出来るのだそう。他にも『鑑定』と言う一種のもので、果物、作物などの名称を確認できる魔法もあるのだと。

それなら鑑定魔法でいいだろ、とシックルに言ったが、『俺に言うな』と言われた。

そりゃあそうか。


「ふぅ、だいぶ整地できましたね!」

「あぁ、あとは家を建てるのみ。だが、人手が足りないな」

「一軒家を建てるには、少しずつでいいんじゃないですか?」


焦る必要はない。と言うことか。まぁそうだろうが、家を建てるまで魔物に襲われないか……。


(なら、魔物達を使役して家を作らせるのに手伝わせようかな? ………………やり方は知らんけんやーめた)


やり方は知らない。なら、仲間が増えるまでは2人でやるしかないと言うわけ。今は一軒家を建てるのに集中しよう。


「死神さん、その腕で平気ですか?」

「余計なお節介! これでも一応……」


木材を持つと急激な重たさ。力が弱くなりすぎていた。人間だった時より全くもっていいほど、全然力が入らない。

このままだったら、シュネばっかにお願いすることになる。それは何かと可哀想な気がする。


『お前、とことんこの少女に甘いよな』

(可愛いは正義)


異論は認めん。整地をしていくとかなりの時間が過ぎた。シュネに休憩を促し、俺は仲間を探しに行く。

何でもいい。出来れば、鳥がいいんだが。

理由としては簡単。鳥ならば羽がある。羽があるからシュネを乗せていくことだって可能だ。シュネを乗せれる大きな鳥じゃないとだが。


(普通に俺だったら、速攻で魔物扱いされるわ)


それは勘弁。まだ死にたくはない。

『黒い森』にでかい鳥がいるとは思えないが、とりあえずレベル上げ。

使役するにも魔力が必要となり、レベルを上げていかないとその使役というのが出来なくなる。

進んでいくとゾンビが現れた。


『ヴァアア』

「お、気づいた!」


何故か葉っぱをかじっていたゾンビだったが、俺に気づくとゆっくりと俺の方へやってくる。

よかった、動きが俊敏なやつじゃない。と、心の中で安堵する。


『ヴァアア』


俺が鎌を構えると、ゾンビは何故かどこかへいく。その光景に俺は呆気を取られていた。

いっときの沈黙が流れる。


(………はい?)

『どうやらあのゾンビ、お前に興味ない様だぞ』

(興味持たれようとはしてない。だけど、どうしよう)


襲ってくる気配が感じられなく、俺はそのままそのゾンビの後ろ姿を見る。


(………ゾンビさんって………タイプとかいるっすね………)


何故か意気消沈。何だろうか。想いを寄せていないのに、振られた様なこのざわめき。


(はっ! もしかしたら俺、ゾンビに惚れ……るわけないか)


あのゾンビさんは倒しては行けない。と、俺の勘がそう言っている。よし、倒さない様にしよう。

そして何も見なかったことにしよう。


『なぁ、いいのか?』

(何も見なかった。いいね?)

『何だお前、誰だ』


あのゾンビさんはきっといいゾンビ。下手に攻撃したらバチが当たりそうだ。

だけど、着ている服が破けているのを見ると、寒そう。

俺も変わらないけどさ。


俺はゾンビさんを後にし、再び森の中を歩く。その間シュネが襲われない様に、魔物が入ってこれない結界を貼っておいた。

進んでいくと一つの洞窟を見つける。先程ゾンビさんを発見した場所よりもかなりの奥に。

洞窟の入り口には、グリフィンがいた。でっかいグリフィンが。くちばしが尖り、洞窟にある何かを守っている様な。


(おぉー! スッゲェ! 本物のグリフィンだ!!)


初めて見るグリフィンに感動を覚えた。もし俺が人間だったら、そのまま出てグリフィンのあのモッフモフに飛び乗っているだろう。

だが、今の俺は死神。グリフィンから恐れられそうで、攻撃されそうでマジ怖い。


(とりあえず、近づけるかな)


いや、やめたほうがいいな。下手したら死ぬ。いや、もう死んでんだけど、死ぬ。

今なら「哲学ですか?」と言われても頷ける。

グリフィンが何も守っているのか。自分の卵、もしくはお宝か。どちらにせよ、グリフィンを仲間にしなければ。


(ハァ、俺も人間だったらこんな苦労しないのにな)


やっぱりあの時のことを思い出すと、怒りが湧いてくる。今度会った時はグーパンチで殴ってやろう。

だがむしろ、死神になったのは幸い……だと思う。

5体がしっかりとあり、違和感のない。これでもしも、死んでまた転生して体のない魔物とか、武器とかに転生してしまったら、慣れるのにだいぶ手こずる。


(………ん? あれは〜………冒険者か? 一体何やって………)


グリフィンの近くに冒険者らしき人物たちが現れる。グリフィンは必死に抵抗していたが、その隙を見て1人の男が洞窟の中へ入り、金銀財宝を持って出てきた。


(なっ!? あの中お宝!?)


盗みか! と思ったがここは異世界。クエストとかが有るのだろうと思い、もう少し様子見をする。

すると、あの冒険者たちは何やら魔物に襲われていた。


(あれは、ミイラだ)


「うわぁああああ!! 何だこいつら!!」

「数が多すぎるぞ!!」

「に、にげろぉーーー!」


ミイラに取り囲まれたあの冒険者たちは、お宝を持ったまま交戦していた。


「風斬り!!」


鎌を持ち、俺は力一杯魔法を放つ。風を切る勢いがミイラたちを切る。

だが、倒しきれなかったものもいた。


(手強い……。だが、倒してやるよ!)


茂みの間から飛び出し、鎌で思いっきり攻撃する。

知性のある奴も居ており、躱しながら襲い掛かろうとしていたが、両手を上げていたため、大きな隙が生まれた。


(ここっ!!)


横流しにし、鎌で力一杯降りかかる。だが、俺の力で倒すことはできない。貫通すらしていないミイラのお腹に向かって、魔法を放った。

鎌から炎がぼうぼうと燃えており、ミイラに間接的に移っていく。


「「「うわぁああああ!! 死神ぃ!!」」」


さぁ、逃げるよ! って言おうとしたが、それをいう前に逃げられた。

こんな仕打ち、あり?


ミイラは灰になるまで燃え、周りの草に火が当たらない様、なんとか対策をしてから、残りのミイラも倒す。

同じやり方をして10分経過。力が弱くなったのは正直、かなりの痛手。だが、レベル上げると魔力も上がり、そこら辺は大丈夫かな?


ミイラを倒すと素材が現れる。包帯だ。怪我した時ように持っていこう。


レベルが上がり、11。レベルが上がっていくにつれ、経験値が少なくなるのは、ゲームと同じ。そこら辺は理解できた。


《スキル獲得》

 ・皮膚保存

 

頭にその情報が流れてくる。それと同時にその詳細が書かれていた。


【皮膚保存】

 皮膚を生前同様に保存することが可。肉、皮膚を腐敗せず、乾燥することが可能。


(これ手に入れたって意味なくね?)


今の俺は骸骨。意味ない。だが、持っていくには良さそうだ。


「グルル」

「ん? あぁ、グリフィンの」


つぶらな瞳で見ていた。なんか、かっこいいというより可愛いが勝った。

生前での俺はグリフィンはカッコいい生き物!

と思っていたが、いざ異世界に来てみるとかっこいい!じゃなく、可愛い!が勝った。


「よし、ねぇ君。仲間になろう」

「ぐるる?」


グリフィンが(勝手に)仲間になった!(仲間にした)


その後はしっかりと俺の体内にある魔力を全注いだ。すると、主従関係を築け、グリフィンは俺の仲間となった。


【名前】リーパー

【種族】死神

【職業】無職

【レベル】11

【体力】0/10

【魔力】0/100

【スキル】鎌の声 皮膚保存

【称号】死を司るもの


あまり変わったところは見られないが、魔力の最大値が増えた。11レベルで魔力が100なのは多いのか少ないのか分からないが、何故かいまだに体力の最大値が増えていない。

どういう事だ。



読んでくださりありがとうございます!


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