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神降ろしの存在召銘(アイデンティティ)  作者: 霜山 蛍
第2章.集合的無意識(データベース)
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Act.3 集合的無意識(データベース)  

 少しの目眩を感じながら、気がつけば視界が明瞭になり、やがて認識をしっかりと保つことができるようになった。

 そこは、近未来的な印象を抱かせるのには十分すぎる場所だった。

 白を記帳として、どこを見ても角張った造形をしてる。これで逆に角が無い、なんて描写されてたら俺は某時空を超える(ティンダロス)を想像していた。

 さすがに神話生物相手は、幾ら力を得ようが無理な気がする。


 なんと形容していいのか非常に難しが、あれだ。ネトゲにあるロビー。そんな感じの場所だった。

 真ん中に大理石かなんかで作られた大樹のオブジェクトがあり、それを取り囲むように円形の広場があり。そして広場を取り囲むように何らかの店がある。

 そしてオブジェの向こうには巨大な真っ白い塔がある。これをネトゲのロビーと表現せずして、なんと表現できようか。


「すご……」


 当たり前だが、周囲に人はいる。老若男女、様々な人がだ。


「ここが集合的無意識……データベース。文字通り、人の集合的無意識が形成した場所よ」


「集合的無意識っていうとあの……ペル○ナとかで出てくる?」


 ちなみにゲームはやった事ない。やるなら3からやりたいから、是非ともリメイクをだなぁ!


「それは知らないけど、『個人の経験による無意識より深く、同じ種族や民族あるいは人類などに共通して伝えられている無意識。 普遍的無意識。 集団的無意識』のことよ」


 へーすごい、よくスラスラ出てくる。


「で、引用元は?」


「コト○ンク」


「ふぅん」


 ……って丸暗記かよ!というツッコミは置いといて、だ。だとしたらここにいる人はみんな俺たちみたいな力の持ち主なのか?

 辺りを見渡しても、それぞれが思い思いに過ごしていた。雑談をする女子グループ。クレープを頬張る男子。空を飛ぶ老人。永遠同じ場所で同じ踊りをループさせるアイドルばりの美少女。

 ――その場で跳ねるカジキ。


「いやアークスかよ!」


 こんなん見た事ある。特に後半。ロビーで放置してるアレだアレ。ツッコミどころが多すぎる……。


「ちょ、ちょっと急に叫ばないでよ!」


 隣で泉ヶ丘があからさまに驚いていた。


「や、すまん。つい……」


「もう……。ま、ついてきて」


 そう言って、彼女は俺を塔へと案内する。

 塔はその先端が見えないほどに高く、あからさまに要所といった雰囲気である。


「ここに来るのは私たち色使い(コンダクター)だけじゃないの」


「やっぱそうなのか」


 そのよくわからんワードの説明の要求は、一旦置いておくこととした。


「そう。夢としてここに来る人もいるから。でもそういう人たちには、特別なことがない限り塔には入れないようになってるの。そもそも見えないとか」


「例外はあるのか」


「ある……らしいわね。さて、ここよ」


 そう言って着いたのは、塔に入って正面の受付だった。

 受付に立つのは女性で、パッと見20台くらい。青い帽子に青い服に――青い肌をしている。というか全身が青いし、なんか時々ノイズがでてる。

 要はホログラムに近い存在とみてとれる。

 受付のテーブルは真っ白で、しかし何やらホログラム的な画面が常に表示されている。細すぎて読む気にはならないが。

 テーブルの住みには、真っ白の四角い花が植えられた花瓶と、プリンターのように見える機械。見えるだけかもしれない。

 ちなみにテーブルの高さは、泉ヶ丘の顔の辺りとほとんど一緒。そこそこ高かったりする

 

「泉ヶ丘雷華。新人を連れてきたわ。マニュアルと彼のステータスデータを」


 おいちょっと待て、後者も気になるがそれよりもお前、マニュアルって言ったか?


刻印(キー)を認証。……当該対象を認識。刻印(キー)登録を開始します。……認証完了。江畑灼弥、2005年7月9日生まれ……登録呼称LAMP(ランプ)……登録完了致しました」


 なんて突っ込もうと思ったら、ホログラムの女性が機械的な音声でそう告げた。

 ちなみに棒読みである。例えるなら、初期ボイスロイドをイントネーションだけ整えた感じだ。

 伝わるか?……伝われ。


 少しの沈黙の後に、「完了しました」との言葉と共に、どこからともなくテーブルの上に1冊の本が現れた。


「知りたいことがあるなら、それを読むといいわ。そのうえで質問があるなら受け答えするから」


 新人にマニュアルだけぶん投げて、「わかんなかったら聞いて」とかほざく上司がお前は!!可愛げねぇなぁ!


 しかしそんなツッコミも、直ぐに引っ込んでしまった。

 その原因は、テーブルの上に現れた一冊の本だ。大きさはA4サイズで、厚さはざっと200ページはありそうな感じがしている。白と黒を基調とした背景色に、様々な武器を持った色とりどりな髪色の男女が、それぞれ様々な構図でイラストが描かれている。

 何となく嫌な予感を覚えながら、その表紙のタイトルを、俺は読み上げた。


「カラー……コンダクター……R……PG……」


 カラー・コンダクターRPGと、オシャレなロゴで描かれたマニュアルとやらの題名を認識して、俺は思わず手をわなわなと握りしめた。 

 そして――


「マニュアルって……TRPGのルールブックじゃねーか!!!!!」


 叫んだ。

ところで最近常に体調不なせいで、19時に仮眠とったら起きたの27時でした、起訴。

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