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転生者の子孫  作者: 空一郎
16/18

第16話 屋敷の説明を受けてみる

3人に指輪をプレゼントし、イーネの荷物をオレの魔導鞄に収納し

家の解約も一緒に行った。

夜になりイーネの事をアレスとルルに説明し、次の日は王都に戻ることにした。

もちろんアレスとルルにからかわれた。

父とアシュイン兄さんといい、こいつらはオレをからかうのを楽しんでるな…


『ルナス様、聞こえますか?』

魔導通信機から竜神の声が聞こえる。

『竜神か?どうした?』

『屋敷が完成致しました』

は?まだ10日くらいしか経ってないんだが…

『え?もう?』

『はい。いまはどちらでしょうか?』

『キュウレクという王都から南へ行ったところにある商業都市だが』

『なるほど、いつ頃王都へ向かう予定でしょうか?』

『明日の朝にはそっちへ向かうつもりだが』

『では迎えにいきますので、2日ほどその都市でお待ちください』

『いやいや、2日じゃ無理だろう。馬車で1週間はかかる距離だぞ?』

『いえ、大丈夫です。私は高速飛翔できますので問題ありません。転移魔道具も持っていきますので、その都市も登録できるでしょう』

『あ、そう…なら待たせてもらおうかな…』

『かしこまりました。では、失礼致します』

…竜神…どんだけの能力あるんだ…


次の日

「竜神が迎えにくるらしいから…キュウレクで待機で…」

「「「は?」」」

アレスとルルとアルーゼがぽかんとしている。

「竜神ってなんですか?」

イーネにはまだ説明していなかった…

「そうだな、まずはその説明からしようか…」


キュウレクで失業してから戻ってくるまでの話をイーネに説明し、そのあと全員に竜神からの通信の内容を説明した。

「しかし、竜神はほんと有能すぎるというかなんというか…」

アレスが半分呆れているが、同感である。

あいつと戦わなくてほんと良かった…


キュウレクで竜神が来るのを待つことになって。オレは宿の部屋でゆっくりしていた。

アレスはルルとまた出かけていったので部屋で一人でいるとイーネが部屋にきた。


「ルナスさん、約束の食事にいきましょ。二人で」

「あ、ああ。いいけど。念のため、レレーナとアルーゼに言ってから…」

「大丈夫です。もう言ってきましたから」

「そ、そうか…なら行こうか」


こうして二人で食事に出ることにした…

二人で歩いていると警備隊員が話しかけてきた。

「イーネさんじゃないですかー」

「あ、どうも」

「ん、テンカワ隊長…あ、あれ?どうして二人が?」

「よう、久しぶりだな…」

元部下だった…

「私、ルナスさんと結婚することになったんです。王都に行きますのでお元気で」

「な、なんだってーーー!!」

隊員が絶叫した…

「声がでかい…」

「無職隊長が…おれ達のアイドルのイーネさんを…」

「無職言うな…じゃそういうことで…」

隊員がうらめしそうな目でこっちをみているがほっといていくことにする…

しかし、オレの元部下達は失礼なやつばっかだな…

イーネは警備隊の中ではかなり人気があった…これであいつらに恨まれることに…


「なあ、イーネほんとにオレで良かったのか?」

レストランにつきイーネと食事をする。

「当たり前じゃないですか。ずっと好きだったんですから…」

「そ、そうか。面と向かって言われると照れるな…もしかして他の警備隊員に誘われても行かなかったのって…」

「そうですよ。好きじゃない人と出かけても仕方ないじゃないですか」

「ありがとう。嬉しいよ」

まだちょっと照れるが、こんだけ思ってくれてると嬉しいな…

「あ、あと王都に行くけどなんかいるものあるか?」

「今は特にないですね。お屋敷見てからでいいと思いますよ」

「そうだな、明日はゆっくりしようか」


食事を終え宿に戻る。

皆で軽く飲み今日は休むことにした。

次の日の夕方、宿の食堂で食事をしていると…

一人の女性が入ってきた…竜神である…速すぎない??

しかも恰好…メイドじゃん…


「ルナス様、お待たせ致しました」

「いや、まだ二日経ってないけど…」

「問題ありません。ではこちらが転移魔道具になります。

2つとも改良致しましたので再使用時間は1カ月になっております」

はぁ、1年の再使用時間をどうやったら1カ月にできるんだ…

まぁ聞いてもオレ達にはできないだろうし…いいか…

「ありがとう。この都市も登録しとくか」

竜神より転移魔道具を受け取り、キュウレクを転移位置に記憶する。


「アルーゼ、宿にチェックアウトの手続きしといてくれ」

「はぁい。行ってきます」

食事が終わったらすぐ出れるようチェックアウトをアルーゼに頼む。

「竜神、どうやって10日で屋敷完成させたんだ?」

「はい、魔導技術としもべを使って」

魔導技術は大体わかる、遺跡で戦った四神達も使っていた力だろう。

「しもべ…?お前一人じゃ?」

「召喚致しました。伝説の館の地下3階にいた者たちです」

「地下3階っていうと四神か!?」

「そうです。あの者たちも私と同じで制御装置で動く魔法人形ではなく、私とルナス様達に従うよう調整しましたので」

「あ、そう…」

もう驚かんぞ…しかし、男爵家一つに魔法人形5体か…

家臣いらなくね…アレスとルルもいるし追加はいらないだろ…


「それでだな、その恰好は…?」

「女性の家臣ということですのでメイドで、ダメでしょうか?」

「い、いやダメじゃないけど…」

「他に着て欲しい衣装ありましたらいつでも言ってくださいませ」

「ルナス、お前すごいなー」

アレス…他人事だと思って…

「じゃあ、食事終わったら転移魔道具で王都もどるか…」

「そうですね、屋敷早くみたいです」

アルーゼも戻ってきていた。


食事を終え、魔道具を起動するので中央の広場まででる。

「じゃあ、戻るぞ、皆集まって」


竜神の持ってきた転移魔道具で王都に戻る。

転移地は王都の屋敷前になっている。

さて、どんな屋敷が出来上がっているのか…


王都 屋敷前


「着いたぞ」

ん…ほんとにできてるし…

『おかえりなさいませ。ルナス様』

四神達である…こいつらもメイド姿であった…

「すごいですね。ルナス様…」

レレーナも驚いている。

「では、説明を、中央に本邸、左に庭、右に別邸となっております。庭は会食できるようにさせて頂きました」

竜神が説明をする。

「そ、そうか、じゃあ別邸はアレスとルルで使ってくれ」

「サンキュー。荷物運ぶのにギルドで預かった魔導鞄使わせてもらうぜ」

「ああ、いいけど、明日にしたらどうだ?」

「そうだな。じゃあ屋敷の中の説明聞くか」

「そうね、お願いしたいかも」


「では本邸の案内は、私、竜神が行いましょう、別邸は朱雀、あなたがアレス様とルル様に説明をお願いします」

「はっかしこまりました、ではアレス様、ルル様こちらへ」

朱雀がアレスとルルを別邸に伴っていった。


さて、本邸はどうなっているのやら…


本邸の中へ入っていく。

中も普通の貴族の屋敷みたいだな。


しかし、普通なのは見た目だけだった…

竜神が説明を始めると開いた口がふさがらないというかなんというか…

魔道具がふんだんに使われており、なんと地下まであった。


「地下ですが、こちらが倉庫となっております。魔導鞄をお貸しください。

リンクさせますので」

「リンク?」

「この倉庫と魔導鞄の中身を共有させます。ルナス様の魔力容量ならいっぱいになることもほぼないでしょう。ルナス様の許可した人なら出し入れもできるようにできます」

「あ、そうなのね…頼む」

魔導鞄を竜神に渡し、リンクをしてもらう。

「別邸の地下も倉庫作ってますのでご利用ください」

「わかった…」


「こちらは転移魔道陣です、基本は転移魔道具と同じ仕様になっています。

転移位置のみルナス様の転移魔道具からコピーさせてもらいます」

「なるほど…でこの魔導陣も再使用は1カ月なのか?」

「いえ、こちらは持ち運びできないので魔石を大量に使い3日で再使用できるようになっています。その代わり少し広さを使ってしまいましたが」

3日って…もうこいつなんでもありだな…


「あとはこちらが魔道具制作の工房になっております」

「魔道具制作工房?魔道具をここで作れるってことか?」

「その通りです。魔石を活用し作製できるようにしております。ある程度の魔道具なら今の時代の人間にも作製可能です。作製法を記した書物をあちらの本棚に入れてあります」

確かに魔道具を作る専門の人達がいるが、遺跡にあったような高性能な魔道具は今の時代は作製できないとされているし、簡単な魔道具でも専門の施設が必要なはずだった。

しかし、竜神は屋敷の地下にその施設を作ったようだ…


「ルナスさん、これすごいですよ!」

イーネが竜神の言った書物を読んでびっくりしている…

「どうした?」

「魔導通信機とか、魔法銃の作り方が書いてあります、他にもいろいろあります…」

「これは…すごいな…」

ここで魔道具制作して売れば無理に冒険者しなくてもいいんじゃないか…


「竜神、ありがとう。すごい屋敷だな」

「お褒め頂き、ありがとうございます」

「しかし、ちょっと凄すぎないか?」

「そんなことはございません。ルナス様のお屋敷ですから」

あ、そう…

「ちょっと休憩しようか」

「かしこまりました」


1階の応接室へ移動し、少しゆっくりすることにした。

「青龍、白虎、皆様にお茶を」

竜神が青龍と白虎に指示を出す。


「すごいですねえ。おトイレもお風呂も全自動ですよ」

アルーゼは凄く喜んでいる。

「ルナス!別邸もすげえぞ」

「ほんと、凄かったわ」

アレスとルルもやってきたようだ。

「別邸も基本的には同じ魔道具を設置させて頂きました」

竜神が答える。


「レレーナはどうだ?」

「大満足です。私の家よりすごいと思います」

侯爵邸より良い屋敷になってしまったのか…


「ところでルナス様、四神達も配下に加えて頂きたいと考えております。よろしいでしょうか?」

「ああ、それはいいけど」

竜神は部下思いなのかなあ…

「ありがとうございます、基本的にはメイドと思いお使いください。

屋敷の警護もさせますので、もちろん夜伽も可能です」

夜伽って…オイ…

『夜伽は結構です』

レレーナ、アルーゼ、イーネが声をはもらせる。

「じゃあ、オレの…」

アレス…おまえ…

「ころすわよ」

ルルがまた殺気を発している…

「じょ、冗談です…」

アレスぅ…じゃあ言うなよ、わかるだろ…


「まぁその話は今後次第ということで…他に必要なものはありますでしょうか?」

竜神…夜伽したいのか…

まぁ魔法人形とはいえ竜神達も綺麗ではある…

したいかしたくないかというと、したい!

しかし、それは言えない状況である。

「必要な物か…ちょっと暮らしてみて考えよう」

「かしこまりました」


「じゃあ、今後の予定はどうする?」

アレスが話題を変えてきた。

「そうだなぁ、まずは結婚式挙げないといけないかな。屋敷もできたし」

「それは大事だな…うんうん」

「冒険者の活動はどうする?」

ルルはやっぱり冒険者は続けたいようだ。

「それなんですが、私は戦闘能力あまりないので買い物とか、屋敷の管理とかさせてもらいたいと思います。あと地下の施設で魔道具作ってみようと思います」

イーネである。まぁ確かにイーネは警備隊にはいたが事務方だったし。

戦闘はあまりできない。軽い魔法は使えるみたいだが。

「そうだな。あまり無理させたくないし、任せるよ」

「ありがとう。ルナスさん」

うんうん、かわいいな…


「じゃあ、当分は王都周辺での依頼にしとこう」

「そうだな。オレとルルもずっとそうだったし、普通に稼げると思うぜ」

遠くまで活動範囲を広げるとイーネをほったらかしにしてしまうし王都周辺に活動範囲をせばめた方がいいだろう。

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