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転生者の子孫  作者: 空一郎
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第11話 遺跡から王都へ

ゼストさんとともに遺跡近くの街までもどり一泊した。

ゼストさんはこのまま遺跡調査団に加わるらしい。

王都とビャレインは逆方向なのでオレ達は王都へと戻るのでここで別れることとなった。


「ルナス様助かりました。魔法人形の協力もあるので調査はすぐ終わるでしょう」

「いやいや、陛下よりの依頼ですから」

「お元気で、馬車はそのままお使いください。」

「ああ、ありがとう。ゼストさんもお元気で」


馬車をそのまま使っていいとのことだったので5人で王都に向かう。


「無事終わってよかったな」

アレスが話しかけてくる。

「ああ、あとは王都に戻って兄さんから報酬もらうだけだな」

「かなりの魔道具があったし、報酬もよさそうよね」

ルルも安心しているようだった。

「私も会話に加えてくださいよぉ」

馬の手綱を握っているアルーゼが文句をいってきた。

「あとで変わってやるから、もう少し頼むわ」


王都に向かいだして数日、ハルト兄さんから通信が入った。

『ルナス、今どのあたりだ?』

『ハルト兄さんか、あと5日ほどで王都に戻れると思うけど…』

『そうか、遺跡の調査はある程度終わったらしい、魔法人形のおかげだが』

『もう終わったのか。速いな』

『うむ、それで今回の報酬の件だが、先の魔法武器と魔道具もろもろの報酬は財務局から支払われる、あとお前はオレと一緒に陛下への謁見があるからそのつもりでな』

謁見か…苦手なんだよな…

『…わかった、王都にもどったらいったん家にいくから』

『よろしく頼む』

通信がおわった。


まぁ少し苦戦したが無事に終わったし、あの魔道具の量なら報酬も期待できる。

冒険者業初仕事にしては上出来だろう。

初代様が倒した魔竜とか出てきたらどうしようかと思ったが…


「今日はこの辺りで野営にするか…」

もう少しで王都だが、馬も休ませないといけないし野営をすることにした。

「まずはオレが見張りをしよう、皆は休んでくれ」

「私も見張りします」

アルーゼも一緒に見張りをすると言い出す。

「じゃあ、頼む」


「ルナス様、私たちを貰ってくれてありがとうございます」

「どうしたんだ?急に…」

アルーゼがしおらしく礼を言ってきた。

「いやぁ、ちゃんと言ってなかったなと思って!」

「まぁ気にすんな。ちゃんと面倒見るから…」

「そこは安心してますよ。あと丈夫な跡取り産めるように頑張りますね!」

そういうと隣に座ってくっついてくる。

…こいつ…

「わかった…わかったからくっついてくるな…」

「えー。いいじゃないですか。結婚するんですし」


「よし、じゃあ行くか」

野営と食事の後片付けをし再度王都に向かう。

「ちょっと、待って…」

「ルル、どうした?」

「魔物ね…この魔力は熊ね、1体だけだけど」

熊の魔物が近づいているみたいだ。

「そうか、ならこの刀の試し切りでもするか」

遺跡でオレが選んだ刀を使ってみることにする。

『斬鉄剣』と名前のついていた刀だ。

竜神の説明だとなんでも斬れる武器を目指して異世界人が作ったらしい。


「きたわよ」

やはり魔物だ。普通の熊の2倍くらいの大きさである。

魔物になると魔力が増大し体も大きくなる。


斬鉄剣を抜き、まずは魔法付与なしで斬りつけてみる。

………あれ?いま斬ったよな…あまり手ごたえが…

と思っていたが、熊の方を見るとすでに2つに斬れていた。

熊の後ろにあった木も斬れていた。


「すごい切れ味ですね…」

レレーナが驚いていた。

「魔法付与せずにこれか…アレスの剣はどうかな?」

「切れ味はそっちの方が良さそうだけどなぁ。次の魔物はオレがやってみる」

アレスが答える。

「リリ、周りに魔物はまだいるか?」

探知魔法はリリの方がうまいのでリリに確認してみる。

「このまま王都方面にいったところにいるみたい」


「じゃあついでだし、そいつで試してみよう」


馬車で王都方面に向かい魔物を探す。

「いたわ」

あれは…トラの魔物か…

まぁアレスなら余裕だろう。


「よし、じゃあいってくるわ」

気軽にアレスが『エクスカリバー』を手にトラの魔物の方に歩いていく。


トラがアレスに気づき襲い掛かってきた…!

なんなくトラの攻撃をよけ、横からアレスが斬りつける。

すると、剣が光りトラの魔物が2つに斬れる。


「お、おまえ!それ!?」

「なんだ?この剣。光ったぞ?」

アレスは魔法はあまり得意ではない、属性付与もオレがしてやった方が攻撃力が高いのでオレかリリが付与するか、剣技のみで戦っていた。

しかし、いまエクスカリバーが発した光は『光属性』だった。

もちろんアレスは光属性は使えない。


「光属性の付与じゃないか」

アレスにいうと…

「オレ、『光』使えないんだが…」

「武器にもともと付与されているということか…」

「すげえ!そんな武器見たことないぜ!」

アレスが興奮気味にそう言った。

「ああ、オレも見たことない…」

というのも属性付与魔法を使っても時間経過か数回攻撃すると付与が消えるためだ。

アレスの剣は遺跡から持ってきてから1回も属性付与をしていない。

ということは光の属性が付与されたままということだ。


「他の武器も特殊効果あるかも知れないな」

「そうだな。いいもん手に入れたぜ!」

トラの魔物の死体を魔導鞄にいれ、そのまま王都を目指す。


「やっぱりこっちの方は魔物増えてるんだな」

「そうですね。ルナス様はキュウレクにいたんでしたっけ?」

アルーゼが答える。

「そうだけど、こっちよりは少なかったな」

「私とアルーゼがいた修道院の近くにもいたので冒険者に依頼していました」

レレーナがいたところにもいたのか…

まぁこんだけ魔物が増えてきたら冒険者も稼げるだろう。


「お、王都見えてきたぜ」

アレスが王都を指さして言った。

あとは兄さんに報告してそれから王に謁見か…


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