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転生者の子孫  作者: 空一郎
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第10話 魔法人形『竜神』

地下4階

地下4階に降りていく。

四神でもかなりの強さだった…このまま魔法人形の強さが上がっていくとかなりつらいが…様子を見て撤退も視野にいれないといけないか…


地下4階は部屋が4つあるが3つの部屋は扉が閉じられており、魔法でも破壊できなかった。

残り一つの部屋は…

かなりの数の魔法人形がいる…

「これまたすごい数だな…」

アレスが部屋の入口より中を見て言った。

「ああ、しかし動いてないな…先に制御装置を探そう」

この部屋は後回しにすることにした。

「でも、他の部屋開かないわよ…」

リリが他の部屋の扉から戻ってくる。

「いや、向こうに地下への階段がある」

地下5階に降りる階段が奥にあった。


「とりあえず、地下5階に行ってみよう」

全員で地下5階に降りる。


地下5階

地下5階も広い部屋になっており、奥に扉が一つみえる。

少し進むと、また魔法人形が地面より現れた。

緑の髪に大きな剣を持っている…

しかし、ここの魔法人形は女性型しか出てこないな…

異世界人の趣味かな…


「私はこの施設の管理者です。『竜神』という名を異世界人より頂きました。あなたたちの目的をお聞きしましょう。」

なんとこの世界の言葉である。

「オレはルナスという、この施設の調査にきた」


「なるほど、一つお聞きしたいのですが、異世界人の方はいますか?」

『竜神』と名乗った魔法人形は訪ねてくる。

「オレは異世界人ではないが、先祖に異世界人がいた。いまは異世界人は子孫が生き残っているだけで異世界人本人はいない…」

そう答えると、しばしの静寂の後『竜神』は答えた。


「なるほど、もうそんなに時間が経っているのですね…わかりました。

本来ならあなたたちの力を確認しなければなりませんが、もうご主人様達もいない。あなたたちと戦う理由もありません。」

少し寂しそうな顔で竜神はそう言った。

「そうか…できればこっちも戦いたくない。この施設の調査が目的だ…」

「では、異世界人の血を引くあなたを新しい主人と認めましょう。なんなりとお申し付けください。」


…な、なんだって…?

「おー、主人だって。よかったなルナス」

アレスがからかってくる…

「ちょっと黙ってろ…」


「いや、この施設の調査だけさせてもらえればいいんだが…」

「わかっております。主人とすることで施設の物を全て自由にできるように致しました」

「そんなに簡単にオレに任せていいのか?」

「問題ありません。そうしなければここの調査ができませんので」

そういうことなら…仕方ないか…


「そ、そうか。なら他の魔法人形が襲ってこないようにしてもらえるか?あと地下4階の入れない部屋も見せてもらいたい」

「かしこまりました。こちらへどうぞ…」

そう言うと奥の部屋に案内してくれた。


いろんな装置がある。

「では、防衛装置の解除と各部屋のロック解除を行います」

竜神はそういうと装置を操作し始めた…


これで攻略はほぼ完了だろう…

「ルナス様、良かったですね」

レレーナがほっとした様子で声をかけてくる。

「ああ、そうだな。全員無事でなによりだ」


「竜神、オレ達のあとにこの国の調査団が来ると思うが、その人達にも協力してもらえるか?」

「かしこまりました。問題ありません…装置の解除も完了しました。4階にいきましょう」

「助かる、よろしく頼む」


竜神とともに地下4階の各部屋へと向かう…

開かなかった残り3つの部屋を確認するためである。


一つ目は…

魔法人形の衣装部屋だな。

かなりの服が飾られていた。


「すごーい。いろんな服があるよ」

アルーゼが率先して見て回っている。

「お、ルルこれ着てみて」

アレスがルルに着せようとしたのは足の部分がタイツになっており胸が協調されるような服だった。

「ころすわよ…」

もちろん拒否されていた…

「こちらは『バニータイツ』ですね。他には『セーラー服』、『ナース服』等10種類ほど保管されております」

竜神が説明を始める。

「そうか…調査団がきたら説明してあげてくれ…」

異世界人の趣味はすごいなぁ…

次の部屋に行くことにする。


次の部屋は魔道具の倉庫だった。

転移魔道具もある。

「かなりありますね…」

レレーナが驚いている

「ここも国の調査隊にまかせよう、最後の部屋を確認しよう。」

「そうですね。」



最後の部屋は武器庫か…

かなりの武器が置いてある。

そのうちの何本かは台座に収納されていた。


「この台座の武器は他の武器より良いってことなのか?」

アレスが台座の一つを見て言った。

「この台座の武具は『伝説の武具』です。他の武具も異世界人の作った武具です」

また竜神が説明してくれる。

「どれどれ…なんか書いてあるな…この文字は…」

これも異世界人語である日本語で書いてある…


---------------------------------------------------------------------------

       聖剣 エクスカリバー

 勇者の剣をその手に取りし者よ。我が意志を継げ。

--------------------------------------------------------------------------


…なんだこれ…勇者って…

「台座の武具は特に性能の良い武具になっております。私たちを作った異世界人の自信作ということになっています」

竜神がいれば調査団の調査もすぐ終わりそうだな…


「ねぇねぇ、これ見て!」

次はルルが呼んでいる…

「どれだ…?これは…ちょっと形が違うが魔法銃だな」

銃身が長く、属性スイッチの上部にレンズがついている…

長距離用と見られる…


二人とも魔法武器が気になるようだ。

武器の個数を竜神に確認し兄に連絡することにする。

「ちょっと待ってくれ、兄さんに連絡する」

魔導通信機を使いハルト兄さんに連絡した。


『ハルト兄さんか、遺跡攻略完了した』

『ご苦労、どうだった?』

『魔法武器が丁度50本、あとは魔道具と魔法人形がかなりある』

『ちょっと待て…』

通信機の向こうで相談してるみたいだ…


『魔法武器は性能差の方はどうだ?』

『武器によって違うみたいだ。20本ほどは特別な台座に置いてある』

『あまり性能の良すぎる物は王国で買い取るとお前たちへの報酬が高くなりすぎる。その20本のうちから10本は報酬とする。選んで回収してから戻ってこい』

『いいのか?うれしいけど』

『うむ、かなり攻略を急かしたしな。他の魔道具などの調査はビャレット辺境伯と王国でする。もう遺跡内部は安全なのだろ?』

『ああ、魔物はいないし、魔法人形も防衛装置は停止させた、残った魔法人形が遺跡の説明もしてくれる』

『わかった。気を付けて戻ってこい』


兄と通話を終え、皆に報酬の説明をする。

「やりぃ、かなり良いものあるから欲しかったんだ!」

アレスが大喜びである。


色々あるな、エクスカリバー、カラドボルク、斬鉄剣、グラム、フラガラッハ…

ジュワユース、レーヴァテイン…剣が多いな…

ミョルニル…これは槌か…

槍もあるな…ロンギヌス、グングニル、ゲイボルグ…

ルルが見ていた銃は…フェイルノート…と書いてあった。


同行者で一人2種ずつかな。

「おーい、皆!この台座から2種類ずつ選んでくれ。それが報酬の一部になるから」

4人とも喜んでいた。

竜神に説明を聞きながら武具を選ぶことにした。


「レレーナ、どうした?」

「私とアルーゼは一つずつ選ばせて頂きました。もう一つずつはルナス様がお選び下さい」

「…わかった。ありがとう」

ここで無理に選ばせても、どうせオレに譲るだろう…遠慮なく選ぶことにしよう。


アレスはエクスカリバーとレーヴァテイン。

ルルがフェイルノートと双股剣(2刀1対の剣)

レレーナはアスクレピオスという杖。

アルーゼはゲイボルグを選んだ。

今回はアルーゼは早かった…まぁ槍は3種しかなかったしな…

オレも自分の分と、レレーナとアルーゼが譲ってくれた分の武器を魔導鞄にいれた。


「竜神、助かった。調査団への協力、よろしく頼む。

「かしこまりました。魔法人形達に案内させましょう。ルナス様また何かあればお申し付け下さい。魔導通信機に私と連絡できるよう登録しておきます。」

「ありがとう。元気でな…」

少しかわいそうだが、連れていくわけにもいかない。

もう敵対行動もとらないだろうし、遺跡の管理をしてもらおう。


遺跡の入口の警備隊員とゼストさんに攻略完了と残りの調査は王国がすることを伝え、遺跡近くの街に戻り一晩ゆっくりしてから王都を目指すことにする。

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