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私も恋していいですか?  作者: ぽち焼きタマゴ
第2章 幼馴染から婚約者になった人達
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07.【閑話】それは、私ではありません[エレナ]

「あれは、一年生?」



 仲良く歩くアリアーネ様とクライシス様を見送っていると、入れ替わるようにサージスが来て、私の隣の椅子に座った。



「そうです、確かお二人共、第三クラスだと思いますわ」


「エレナちゃん、二人の事知ってたの?」


「名前を聞けば、だいたいクラスは分かります」



 一年生の名前とクラスは、入学前に覚えていた。

 顔はさすがに分からなかったけどね。



「さすがだねぇ」


「そうだ!サージス、私の事絶対にエレって愛称で呼ばないでくださいね」


「え、いつかは呼べると思ってたんだけど。ダメ?」


「絶対にダメです。エレーナ様って、私と顔が似てるご令嬢なんですが、手紙に自分の事を"エレ"って書いてたの。彼女と一緒の愛称を呼ばれるのは嫌だわ」


「あー、あの子ね。エレナちゃんに似てるかな?全然違うと思うけどね」


「そう?間違えたりしない?」


「僕は絶対に間違えたりしないよ。でもそうだな、同じが嫌なら愛称変えちゃおうか」


「何て?」


「レナ」


「!!?」


「レナちゃん、でどう?」


「い……いいと思う……」


「僕が『レナ』って呼べるようになるまで、皆には内緒だよ」



 そう言って、彼は悪戯っぽく笑った。



 子供の頃の彼は、どちらかというと大人しくて、思慮深くて知的な雰囲気だった。

 学園で再会した彼は、とても社交的で常に人の中心にいて、私はその中には入れないなと思った。


 でも、優しい所と笑顔は変わっていなくて安心した。



 私にしてくれた告白は、本気だったのかな?

 好きな人に、あんなに簡単に告白できるものなのかな?


 私には、よく分からなかった。

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