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第3話 洗礼

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俺は、ようやく5歳になった。

これまでの5年間を振り返ろう。

俺は、金髪の可愛らしいショタになった。

時々横で寝ていた赤ちゃんは、エマ・ローレンスという名前だった。茶髪で、明朗快活な女の子になった。2歳くらいからよく遊んでいる。

この世界は娯楽が少ないみたいで、ボードゲームすらないので、外で鬼ごっこをしてた。

だんだん頭が良くなってきてからは、マルバツゲームを紹介して遊んだり、友達を増やして遊んだりしていた。心も体も子どもに戻って遊んでいた。おままごとは、、、うん。少し恥ずかしかった。エマは優しい人に育ちそうだと思う。鬼ごっこで怪我した子がいれば、誰よりも早く親に報告しに行ったりしていた。前世での年齢16歳だけど、5歳の子に尊敬の意を表したい。

まあ、この話は置いといて、最近少し魔力の放出はサボり気味だ。というか、多くなりすぎて放出するのに時間がかかるし、一気に放出しようとしたら少し体が吹っ飛んだ。そのせいで、やりづらいし、魔力量が多いせいで成長度合いも感覚じゃわからなくなっちゃった。そりゃやる気も出ないわな。


5歳になると、教会に行って、スキルを貰って、それから自分のステータスが見れるようになる。転生してからずっと待ち望んでいたことだった。

今は、幼馴染のエマとその家族で馬車に乗せてもらって教会に向かっている。


「スキルってどんなのもらえるんだろうね?」


と俺は聞いてみた。エマは、この年代の普通の子どもの基準にさせてもらっている。貴族の子どもだから、平民の子供より少ししっかりしているけど、すごい助かってます。


「こゆうスキルって言うのが貰えるらしいよ。」


「固有スキルってどんなの?」

と言うと、エマのお父さん、アランが答える。


「人によって全く違うものが手に入ることがあるスキルだね。普通のスキルとは違って、努力では手に入らないスキルだよ。」


ふむ。こりゃ怖いな。ここでハズレを引けば、俺の鍛えた魔力が完全に無駄になるわけだ。大丈夫かな?


「固有スキルはなんかもらえるの?」


俺、おっちゃんに自分が必要な情報を質問するくらいしか話したことないような気がするな。俺は変人だと思われてたらするのだろうか?


「平民は3個だね。貴族は4個、王族と勇者と賢者は5つだよ。」


俺は3つ、エマは4つ手に入るのかな?貴族が羨ましい。

そんなことを考えていると、ついに教会についた。第2の人生の運命の瞬間である。あぁ、すごいドキドキしてきた。受験発表見に行く時よりもドキドキしてる。

着いてすぐに、洗礼を受け始める。司祭さんが色々言ってる間、祈りを捧げ続ける。


テルは

一般スキル

「ステータス確認」


固有スキル

「防具創造」

「武器創造」

「EP管理」

を取得しました。


固有スキルの名前がなんだかよくわからないのだが。EPって何?

とりあえず、無事にスキルが手に入ったみたいだ。

本当に神様に会わずに終わりそうだ。チート的な能力はやっぱり自分の努力で手に入れないとダメみたいだな。あとでステータスを確認しておこう。


エマが驚いてこんなことを言った。


「スキル5こももらった!」


「「ええ!?」」


「どんなの?」


と俺はすかさず聞く。

「賢者固定と、魔力増幅と、魔力消費量軽減と、魔法効果補正と、聖属性適正!」

どう考えても賢者です。ありがとうございます。チート能力は、俺じゃなくてエマが手に入れたようです。


「賢者になったのか!」


アランも驚きの声をあげた。

賢者や勇者は、この世界では名誉とされることだ。なぜなら、定期的に出没する、魔物の王、魔王を倒すという人類にとって大切な役割をこなす人だからだ。ちなみに、この世界の人類とは、人族、獣人族、エルフ、ドワーフ、魔族を指す。国によっては、人族が偉いという政治体制を取るところもあるそうだ。理由は、賢者や勇者は、絶対に人族から生まれるからだ。今、俺達が住んでいるこの国は、昔の勇者が作ったアウルハームという王国で、そういった差別を禁止している国なので、そういう差別的なものを見たことがない。だから、この村を出れば他の種族を見ることもできるだろう。5歳だから行ったことないけども。

おっと、話が逸れてしまった。

勇者や賢者は、王様などの高位の人と会う機会があるため、9歳から1年だけ早く、教育が始まる。つまり、1年間エマと会えない生活が来ることになる。ん?おかしいな。俺ロリコンじゃないけど寂しい感じがする。

いや、素直にそれは悲しい。それに、賢者になったということは、確実に戦地に赴かなくてはならないということになる。あたし、心配!怖いわ!

そんな気持ちを抱いているのは、俺だけなのだろうか?


「エマ、おめでとう!帰ったらお祝いしよう!」


アランはそんなこと微塵も思ってなさそうな感じだな。大丈夫か、エマ。泣くな、エマ。


「うん!」


元気そうでなによりです…

元の世界での感覚を、この世界の人も持っているなんていう考えがおかしかったようです。嬉しそうだからいいかな。

「ステータスオープン」

そう呟くと、ステータスが表示された。


テル

人族 男性 5歳

称号: 村の英雄の子 異世界転生者 神の観察対象

Lv.1

職業:無職

HP:30

MP:9600072:9600072

筋力:20

体力:20

俊敏:60

知性:10000

信仰:2

精神:5

運:500

スキル

言語理解 ステータス管理 EP管理 防具創造 武器創造

ステータス隠蔽S級 魔力制御A級

加護:創造神の加護


異世界転生者:原因不明の現象を体験した者。

神の観察対象:唯一無二のスキルを与えられた者。神がふざけて作ったスキルを与えられてしまったのち、観察されてしまう。創造神の加護を入手

創造神の加護:創造神が気が向いている時に、教会で祈りを捧げると、神様に会える。ステータス隠蔽S級を入手。


MPが大変なことになってる。だけど、よく考えてみよう。MPそんな使うかどうかわからん。とりあえずステータス隠蔽を使う。

が、MP消費量3。圧倒的低燃費を実現していやがる。固有魔法も使ってみよう。

『EP管理』

EPを持ち合わせていません。

EPなんて聞いたことないんだけど。

『武器創造』

右手になんと30センチくらいの木の棒が現れた!! イラネェ!!!!!

『防具創造』

なんと体に木綿製の服があらわれた!

弱エエエエ!!!!

合計MP消費3である。武器が1、防具が2。

「アホかアアアアアァァァ!」

そう叫び、俺は木の棒を折った。すると、なんということでしょう。木の棒が再生したではありませんか!MP消費量1。

なんてこった。俺は落ち込んで、スキルを解除する。MPが3還元された。俺の努力はどこへ行ったのだろうか?全部低燃費。しかもすごい弱い。

「おれ、木の棒で魚釣ってくらすんだ。」

そう言って、俺はしなびた。



俺は、家路を歩いている。


「テルくん、大丈夫?」


「え?だっだっだだ大丈夫だよ?心配無用さ!ハハハハハ!…はぁ」


5歳の女児を心配させてしまった。恥ずかしい限りだ。いやー、ここまで努力が無駄になるとはね〜

さっきまであんなに嬉しそうだったエマが、心配そうにこっちを見ているよ。情けない話だしっかりと気を持とう。そのせいでさっきから洗礼の話しちゃいけない雰囲気になってる。


「エマは聖属性魔法使えるようになったんだっけ?すごいね!」


とりあえず話をふっておこうあんまり自分からおしゃべりするような気分じゃない。

エマは、機嫌を取り直したみたいで、自慢げに胸を張った。

その無邪気さが眩しい。俺の心に聖属性の攻撃魔法が攻撃してきているようだ。


その後、俺は家に帰って親に心配されるくらい泣いた。

誤字など、気になることがあれば言ってください。

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