71灯 あっ……(察し)
<TOKISDEO・RADIO>
「どうも、私、TSO宣伝部のゾン・クラヴィラです。
今回も前回のおさらいあらすじしていきましょう。」
A1:ヤクの昔話!
A2:クソ雑魚底辺作家連続投稿は残り4日!
「いいから教えろ。」
俺は少し声のトーンを下げて二度いう。
この真剣味を帯びた口調なら会長でも答えてくれるだろう。
俺は今、生徒会の現状が気になって仕方がないんだ。
「ヤクには関係ないって言ってるでしょ!
あなたがそれを知ってどうにか出来るの?
ただの帰宅部が生徒会に首突っ込んでどうにかなるの? ねぇ!?」
あ、やべぇ。会長怒らせちまった。
だが、俺がただの帰宅部とはとんだ勘違いだな。
そこは訂正してもらおう。
「俺はただの帰宅部じゃねぇ、帰宅部lv99だ。」
「分かったわよ。じゃああなたが仮にも帰宅部lv99だとして他の帰宅部と何が変わるの? 結局やることは帰宅だけでしょ。そんな怠惰の輩に何が出来るのよ!」
仮にもじゃなく正真正銘の帰宅部lv99だがこのネタをこれ以上引きずると生徒会室から追い出されるだけでは済まないだろう。
じゃ、本題に乗り出すしかねぇな。
「あの時の恩返しをさせてくれ!」
「……ずるいわね、何処までも。
いいわ話してあげる。」
***
……。
…………。
それから、しばらく会長の置かれた状況の経緯等を聞いた。
会長曰く他の生徒会役員達は俺の予想通りサボり魔だった。
頼れる先生達、友達、会長自身もサボリ魔から貰った諭吉様の束に逆らうことが出来ず、PTA、教育委員会や校長に話すことは口止めされているそうだ。
ちっ、皆は金の亡者かよ。
確かに帰宅部一人がどうこうしたって解決に至るか否かで言われれば解決の余地はないな。
ただの帰宅部であればの話だが……
「会長、一生のお願いがある。明日の放課後、強制的に生徒会室にて生徒会会議を開いて欲しい。
もちろん、生徒会執行部の役員や先生も必ず全員揃えて連れて来てくれ。」
「あら、ヤク君の一生のお願いってそんなに安いのね。」
「安くなんかねぇ! 俺がどんな気持ちで一生のお願い使ってると思ってんだ!」
「……ごめんなさい。」
「わかったんなら明日、やってくれよ。
俺はどうしてもソイツらに言ってやりたい事があるんだ。」
ーーガラガラガラッ
俺は会長に一方的に言葉を投げつけて生徒会室から退室し、帰宅するのであった。
***
……。
…………。
ヤクの自宅にて。
「ただいま~。」
「おかえり、やっきゅん♡」
「紫夢姉、帰宅直後の俺に裸エプロン見せてくれるのは嬉しいがすぐに着替えてくれないか。」
「ーーぐむっ!」
まったく、急にハグしてくるのも紫夢姉の悪い癖だな。俺が冷たい対応するといつもこうだ。
裸エプロンの美少女に抱きつかれたら理性保つのメッチャ大変なんだぜ。
ほら、男は獣というじゃないか。
「やめろ、親父に見つかったら……あっ……(察し)。」
あれ、可笑しいな。
紫夢姉の後ろに鬼の形相してスタンガン持った背後霊が。
ーーそこで俺の意識は途絶えた。




