62灯 ユニークなお友達
<TOKISDEO・RADIO>
「どうも、私TSO宣伝部のゾン・クラヴィラです。
今回も前回のおさらいあらすじしていきましょう。」
A1:頭のリュウの浄化に成功!
A2:クソ雑魚底辺作家50日連続投稿期間中
……。
…………。
とある牢獄内部が光に包まれるその同時刻。
クログロ邸では。
「あー、昼間は暇で仕方ねぇぜ。
筋トレでもす……!?」
おい、会長。何でこんなところで寝てやがる。
自分の部屋で寝れねぇのか?
てか、睡眠長すぎだろ。もう昼だぞ。
俺は会長の肩を掴んで揺さぶり起こす。
「おい、起きろ会長。いくら休日だからって
こんなところでぐうたら寝てたら風邪引くぞ?」
会長はぱちぱちと潤んだ瞳をゆっくりとあけ虚空を覗きながら独り言をぶつぶつと言う。
その瞳からは生気をあまり感じられない。
まるで絶望に染まった人間のようだ。
多少強引に起こすが許せ会長。
俺は深呼吸をして大声発声の準備をする。
「母さん母さん母さん母さん……」
「ーー起きろっつんてんだろ!」
「ーー!?」
「やっと、目ぇ覚めたか。どうした、悪夢でも見たか?」
「悪夢じゃない。現実で候。
確実に母上は薬に犯された。
拙者は一体どうすれば? どうすればどうすればどうすれば……」
「っせーなぁ! もう一度会えばいいだけだろうが!」
「それで解決するで候か?」
「少なくとも会長、昔のお前はそんな事気にしてなかった筈だ。ヤクを取り戻そうとする時みたいに、母さんとやらを取り戻せば良いだけじゃねえか。
挑戦してみないと結果は分からねぇもんだぜ?」
俺はブラックから貰ったワープの灯素石を会長に手渡す。
「一緒に行こうぜ会長、母さんの所によ。」
「わかったで候ーー発動せよ《ワープの灯素石》!」
その時、クログロ邸のリビングはワープの灯素石から発せられる光に包まれるのであった。
***
……。
…………。
怪しい牢獄にて。
二人のワープのルーン転移は成功した。
目の前にいる意識の無いシナムリアギャングボスに会長はイキナリ飛び付いた。
……やれやれだぜ。
「母ざん生ぎでだ~!」
え? コイツ母さんなの?
おっと、会長のうるさい泣き声で起きたようだな。
「……あれ、私、カエデに殺されたんじゃ……?」
「ーー違うで候! カエデは結局最後まで甘いので候!」
「……そうね、じゃなきゃ今私は生きてないものね。
ねぇ、ナミ。カエデは帰ってきてくれるかな?」
「必ず帰ってくるで候。
だから一緒にカエデに『おかえり』するで候!」
「ふふ、強く育ってて嬉しいわ。」
「?」
「そこのお嬢さんも有り難う。私の娘が迷惑ばかりかけて……」
「俺はお嬢さんじゃねぇ、サンライトだ。
安心しろ、会長は迷惑よりも頼りになった数の方が圧倒的に多いぜ。
それと、素の口調出すの止めてくんね?
その見た目でその口調だとあの黒ハゲと同類だぞ?」
「ナミ、ユニークなお友達だわね。」
「……あはは。」