56灯 project:Dragoon
<TOKISDEO・RADIO>
「どうも、私TSO宣伝部のゾン・クラヴィラです。
今回も前回のおさらいあらすじしていきましょう。」
A1:会長の母と父がとある研究施設へと足を踏み入れる。
A2:クソ雑魚底辺作家50日連続投稿期間中
「あら、世界一の殺し屋が言っても説得力がないわね。
彼らは元々死刑囚、もしくは行き場のない人。
凶悪な犯罪者。自殺志願者。殺人鬼。」
母上は両手を広げ、訴えるように言葉を続ける。
「ただ死ぬだけなんてもったいないでしょ?
だからこうやって使ってあげるの。
彼らは世界の科学の肥料となる重要サンプルになれるのよ! 素晴らしいでしょう?」
「……俺をどうするつもりだ?」
父上はおぞましい殺気を継続したまま母上に問う。
だが、その言葉を無視して母上は背を向け、少し歩を進めてから立ち止まる。
そして、父上に向き直ってとあるドアへと指をさす。
「ここに居てちょうだい。」
「何故だ?」
「理由なんて気にしてる場合? 男に二言はないわよね?」
「ハメやがったな。」
父上は言われるがままにその部屋へと入っていったで候。
父上の方へと視点変換すると白い部屋が映る。
モニター、ベット、防犯カメラ、それと全身が見れそうな一枚鏡が設置されていてる。
父上もサンプルになるのだろうか?
そんな嫌な予感がする。
そして、ついにモニターが光りだす。
そこに映っていたのは母上だ、父上はモニターを睨む。
「この状況だからもう貴方も勘づいてるわよね?
おめでとうございます! 貴方は世界の科学の肥料になったのです!」
「くそがっ!」
父上はモニターに拳をおもいっきりぶつける。
当然、モニターには傷一つ付かない。
モニターに映るのはそんな滑稽な父上を嗤う母上だった。
「あらあら、残念ね。こう見えても丈夫なのよ。
手にアザが出来てるじゃない、本当に滑稽だわ。」
「……教えろ、何のためにこんな下らない事をやっている。」
「下らない? 冗談言わないで頂戴!
言った筈よ、これは世界の為に行われた大規模な実験。
これを我々研究者、科学者達は『project:Dragoon』と呼ぶわ。」
「へぇ~、project:Dragoonか。
ドラゴンでもつくるってか? どう考えてもお前らの方が冗談の塊じゃねぇか?」
「あの半竜人達を見た上で言っているのかしら?」
「ーーッ!?」
「そう! 我々の科学力は竜脈を支配する迄に至った。
そして、彼ら被験体に高密度の竜脈を含む錠剤を与えた結果があれよ。」
「……!!」
「どう? 我々は今、ドラゴン誕生の一歩手前なの!
さぁ、貴方もベットに置かれている錠剤を飲みなさい。
水はこちらから手配するわ。」
対する父上の答えは……!




