46灯 恐る導の調べ標
<TOKISDEO・RADIO>
「どうも、私TSO宣伝部のゾン・クラヴィラです。
ちなみに題名の読みは恐る導の調べ標です。
では、今回も前回のおさらいあらすじしていきましょう。」
A1:俺達は夢の中で……入れ替わってる!?
A2:クソ雑魚底辺作家50日連続投稿期間中
隕石が降ってくる予兆か?
と、俺は某映画の内容を元に考察しつつ帰宅部ステップで朝食へ向かう。
朝食ではいつも通りのメンバーが揃って朝食のパンを食している。
カエデ、会長、ミルノ、ブラック、女神?
そこには女神と錯覚するほどの美少女が朝食を優雅に食していた。
女子力100倍になった元俺だ。
中身はいうまでもなく太陽寺さんだろう。
って、みとれてる場合かよ!
俺はカエデをテーブルから引きずり離す。
「カエデ、ふざけんな! さっさと元の身体に戻しやがれ!」
カエデはくすりと笑って答える。
「元の身体もなにも、それがヤクの身体だよ?」
「どうゆう意味だ……ハッ!?」
そうか、わかったぞ。
これは授業で聞いたことがある。
おそらくこんな芸当ができるのは変化のルーンだ。
睡眠中に俺はカエデに変化のルーンを使われてサンライトにされる。
そしてサンライトの部屋のベットに俺を放置。
太陽寺さんも同じ要領だろう。
そしてそのルーンを発動したのはカエデ、つまりこのルーン能力解除はカエデが主導権を握っている。
「カエデ、目的は何だ。」
「面白いから。」
「もういい、カエデに聞いた俺が馬鹿だった。」
俺はカエデを拘束から解放して朝食に戻るのであった。
***
朝食も、登校も終えた俺達が向かう場所はクランコロン学園。
今日もどこか気の緩んだ授業が続々と展開されている。
カッカとチョークを走らせる教師は相変わらず眠そうだ。
片手は欠伸するだらしない口元を隠す動作に使われている。
「んじゃ、今回は三領域の秩序を守る神々を紹介するよ~。
海の神、冥貝。大地の神、殿鬼。
空の神、焔空狐。
ここテsーーグッ!?」
教師は急な揺れに反応が遅れて身体のバランスを崩す。
続けてドバァアアンという爆発音がウトウトな居眠り寸前の雰囲気で染まる教室の生徒らを叩き起こす。
この揺れはその爆発が原因で間違いないだろう。
危機感を感じた生徒らが急いで帰宅しようとバッグを纏めているところで、不吉な放送音が教室に流れる。
『ハロー☆ 皆さん、逃げたいのは分かるけど無理だヨーン!
我々はこの世界に善なる革命をもたらす組織【バグノシュタルト】。
この学園の生徒が十神器を持っていることは知ってるよ☆
名前はヤク・M・ニャーホワ。
至急、ソロで校長室に来てね!
さもなくば……この学園の生徒は皆殺しだよ☆
以上、バグノシュタルト四天王が一人、ネージー・アングレットがお伝え致しました☆』
プチッという音で脅迫放送が終わる。
それと同時にがしゃんと教室のドアが蹴破られる。
教室に堂々と侵入したのは服装的に生徒でも教師でもない。
おそらくバグノシュタルトの傘下だ。
緑の肌、ぼさぼさ金髪が絶妙にチャラい男だ。魔物族のゴブリン科かな?
「さーて、ヤクちゃん。
おらと一緒に校長室へーーぐふぉあっ!」
何が起きたか分からぬ様子で血液が流れる腹を押さえるチャラいゴブリン。
だが、俺はそれをみた。
目にも止まらぬ早さでカエデが早撃ちしたのだ。