39灯 ミルノ・クランベリー
<TOKISDEO・RADIO>
「どうも、私TSO宣伝部のゾン・クラヴィラです。
今回も前回のおさらいあらすじしていきましょう。」
A1:夢オチ☆
A2:クソ雑魚底辺作家50日連続投稿期間中
なんで、あの時のチョロインメイドが俺にハグ寝してんだよ!
俺は即座にうね離脱をしてソイツと距離をとる。
やべぇ、うね離脱のせいで相手まで目覚めちまった。
「おはようございます、ヤクお姉様♡」
「いや、何当たり前みたいに登場してんの?
君の出番は32灯で終わりだからね。
ほらさっさと帰った帰った。」
俺は手を上下に振って帰るよう指示するが帰る気配はない。
「ヤクお姉様、私の帰るべき場所はここでございます。」
「いやそうゆう冗談はいらないから。」
「……本当ですって!」
「まさか、お前ここに住んでんの?」
「はい! 黒肌ハゲの女装男に拾われて雇われました!」
ブラックのヤツ、みかけによらず優しいんだな。
と、ブラックの意外な優しさに感動している所でドアからノック音がする。
ドア越しに聞こえるのは未だに聞き慣れない幼馴染みの変わり果てた男声だ。
「ヤク、飯の時間だぜ。」
「おかしいですね、反応が無いで候。」
「じゃあ、開ければいんじゃね?」
「サンライト、ナイスアイデアで候!」
「「いっせーのせっ!」」
あらら、ドア壊されちまったぜ。
ブラックに後で謝れよお前ら。
「おいヤク、そこにいるウサ耳美少女は誰だ? playerじゃねえみてえだが?」
いや、俺が知りてぇよ。
「初めまして、ヤクお姉様の友達さん。
私、ミルノ・クランベリーはヤクお姉様との昨晩の営みで専属妹メイドとなりました。よろしくお願いします☆」
「おィイイ! とばっちり言うなぁあ!」
「姉の次は妹か?
『昨晩の営み』とか言ってたし。
二人ともウサ耳……ヤクてめぇまさか!」
「サンライト殿、そのまさかで候。
ヤクはガチでそうゆう『趣味』で候ぞ!
処す? 処す?」
「「処す!!」」
***
朝飯をリスのように頬張るカエデは口に含むものをごっくんと喉に通してから俺に言う。
「ヤク、机に顔を伏しながら泣かないでよ。
男らしくないし行儀悪いぞ。」
「あんたにはわからんでしょうね!
あぁもう婿。いや、嫁にいけないよ~……ぐすん。」
「なぁ、サンライトと会長。ヤクに何したんだ?」
「「何も!!」」
サンライトと会長はカエデの問いに対してニカッと笑って答える。
「怪しい」
カエデの言葉を無言の笑顔で返す二人は何を聞いても答えなさそうだ。
事の発端となったミルノは何事もなかったかのように鼻歌混じりで俺達の朝食作りを続けている。
ブラックも俺達の会話に混じることなく独りムシャムシャと朝食を食している。
もう、事情をカエデに話すしか――
「皆さん、食べ終わりましたか?
今日はお待ちかねの『体験入学』デスヨ!」
ブラックはそんな俺の思考を遮断しながら体験入学についての説明を始めるのであった。




