36灯 帰りたいのか……俺以外の奴と
<TOKISDEO・RADIO>
「どうも、私TSO宣伝部のゾン・クラヴィラです。
今回も前回のおさらいあらすじしていきましょう。」
A1:拠点確保
A2:クソ雑魚底辺作家50日連続投稿期間中
ブラックの豪邸、【クログロ邸】では俺達のこれからについて話を広げていた。
「……さて、皆の者は現実世界に帰りたいか、帰りたくないか。
どちらで候? 拙者としてはどちらでもいいからな、皆の判断に任せるで候。」
「「どちらでもいい。」」
カエデとサンライトは予想を外れ、あっさりとその答えをだす。
二人の答えに会長は頭を掻きながら、俺の方に顔を向ける。
決まらない判断に頭を悩ませて。
「中々、決まらないで候。ヤクはどちらで候。」
ま、俺としては……
「会長、俺にそれを聞くのは『野暮』ってもんじゃねぇか?」
「「「――ッ!?」」」
「やっと、気づいたかお前ら。
その通り、もう言うまでもないだろうが俺は『帰宅部Lv99』の肩書きを持っているしな。
そんな俺の出す答えは『この異世界から帰宅する』だ。」
「ってかさ! これって、俺史上最高の帰宅じゃね? こんなの成功したら俺帰宅部Lv100じゃね!
これを拒否る理由がどこにある!」
「んで、どうやってその帰宅を成功させんの?」
「カエデの言う通りで候、それはもうシナムリアギャングが検証済みな筈で候。」
「ふっ、甘いな。
俺達はシナムリアギャングには真似できない方法で帰宅するのさ。
国王の妹、この権力を上手く使えばこの世界の機密情報を通常playerよりも早く、正確に入手だって可能。
つまりは、この世界中のお偉いさんから異世界に移動する情報を集めればいい。」
「ヤク、てめぇ。言ってくれるじゃねぇか!」
サンライトは大きく笑いながら俺の背中を叩いて賛成の意志を示す。
カエデや会長も俺の力説に納得したようだ。
「うむ、これで決まりで候。
皆の者、この異世界から帰宅をしようで候!」
「「「オオー!」」」
「皆さん、話はついたようですね?」
俺達の一致団結掛け声を待っていたかのように丁度よく表れたブラックは体全体をタオルで覆い隠している。
体から溢れでる水蒸気から察するに過度なドーピング技じゃなく風呂上がりなのだろう。
そうすると、ここにブラックが来た理由は。
「さぁ、話も片付いたんだからお風呂の時間にしましょう!」
風呂だと……!
おいおい、今日が余りに忙しすぎて忘れてたぜ!
この身体をまともに確認する暇なんてなかったしな。
もうこれは脱衣所で……グフフ。




