33灯 宴の宣告
<TOKISDEO・RADIO>
「どうも、私TSO宣伝部のゾン・クラヴィラです。
今回も前回のおさらいあらすじしていきましょう。」
A1:悪徳playerとヤクが対峙。PVPが約束された!
A2:クソ雑魚底辺作家50日連続投稿期間中
「ここが王宮の扉だ。」
指を扉にさして言うのは我らが頼れる一時的な仲間、デンキだ。
「準備は出来たか?」
「「ああ!」」
拙者はカエデに合わせてまた掛け声をあげる。
その了承を受けたデンキは斧に電撃を走らせて構える。
「いくゼっ!《雷電斧の破壊鎚》!」
丈夫そうな大扉が跡形もなく粉砕して霧をあげているで候。
ってか拙者こんな奴と互角に戦えてたの? 今思うとゾッとするで候。
霧は直ぐに消えて、王室の内部が露になる。
王の席には美しすぎる女性が足を組んで座っている。
おそらく、この方が《月女帝》だろう。
「ようこそ、ヤクの愉快な仲間達。
もう分かっているだろうが妾は《月女帝》ことカーテルだ。」
「まぁ、そんなに警戒しないでくれ妾に闘う意志はない。妾の可愛い妹の仲間だからなおのこと。」
「ほう、つまり無抵抗な君を殴れば僕らの勝ちと言うわけかい?」
カエデお得意の挑発で候。
さて、女王様はそれに乗るか?
「違う、お主らにはヤクの仲間として協力して欲しいことがある。
それは――」
***
「さて、そろそろ帰りましょうかヤクちゃん♡」
夕陽と共に沈む公園の光景にうっとりとした俺を覚ますようにブラックが口を開く。
そろそろも何もデート誘ったのはお前だろと突っ込みたいが意味の無いことを悟り、俺は静かに頷く。
「いやぁ、ここでキスしたかったけどカーテルが許さないしな~♪」
今とんでもないことをブラックが口にしたがスルー安定だろう。
そんなかんやでブラックの一方的な戯れ言に付き合いながら歩いていると目の前に巨大な王宮が見える。
上の方に大穴があるが何だろうと考えたところでブラックが口を開く。
「もう分かると思いますがここはメスカル帝国王宮、ヤクちゃんの姉さんが待ってますぞい!」
ブラックは元気に俺の背中を軽く叩く。
俺はそうか。と、ぎこちない返事を返してブラックと共に王宮へと入る。
王室に着いた時、俺は思わず万歳をしてしまった。
なぜなら、俺の仲間達が豪華なディナーで囲まれたテーブルに座って俺の帰りを待っていたからだ。
月女帝、もとい俺の姉はこほんと咳き込んで言う。
「さて、今宵は妾の妹誕生を祝して宴をする!」
「「「「「おー!!」」」」」
俺達はこれから始まる宴の宣告に歓喜の声をあげるのであった。




