130灯 事件の後で
<TOKISDEO •RADIO>
「どうも、獰猛だから割り箸。どうも私、TSO宣伝部のゾン・クラヴィラです。今回も前回のおさらいあらすじとお知らせしていきましょう。」
A1:ガチャ失敗!
O1:黒鯖リリース間近記念連日投稿祭
O2:『TSO総集編+α』にて
各部の事前予告絶賛(?)公開中!
鍵警署、メスカル帝国支部にて。
捜査官の男が例の事件に関係する物を入手。
「クランコロン学園にて起こった生徒の
暴走事件に関するアイテムを入手しました。」
「見せたまえ。」
男は、証拠品を置いた。
空の菓子袋だ。
「対馬喜えびせん?」
「ええ、それなんですが。
ザーラ商会の議案により、あらゆる販売商品に
その詳細を提示する法。
トレーサビリティ法とノウン法が
制定されています。
それは、各商品に表記されているバーコードを
スマホの専用アプリを用いて確認可能です。」
「それが何だと言うのだね?」
「はい、ここが肝となります。
この商品からは加害者の指紋が検出されました。
だからこそ、あの事件と深く関わりを持つんじゃないかと我々は推測します。
その予感は的中でした。
バーコードを読み取ってみてください。」
男は、上司に菓子袋を渡す。
「エラー……だと? 一体どうゆう事だ!」
「闇はもう、動き始めているという事です。
おそらく、闇市で販売されている品物でしょう。
加害者がどのような手段を使って入手したかは
謎ですが、おおよその見当は付きます。
それはーー」
***
……。
…………。
ガチャガチャの泉から
クログロ邸へまともに帰宅をしなかった者が一名、鹿木酒場へ訪れていた。
懐かしく聞こえるお迎えの鈴音は
相も変わらず彼(?)を受け入れる。
「いらっしゃいサンライト。」
「ヨォ店主、最近見ねぇが調子はどうだ。」
「この通り、元気にやってるぜ。
ところで今日は、どんな理由でご来店を?」
ーーことんっ。
店主は問いながらも梅酒をテーブルへ置く。
サンライトは、それを一飲みしてから漸く
口を開く。
「なぁに、酒場に来る理由なんて限られるだろ。
俺はちょっと金に余裕が出来たから
飲みに来ただけだ。」
「でも何か語りたそうな目をしていますね。」
「何でわかんだよ。」
「こちとら何十年も接客業してんだ。
常連客の微かな変化くらい手に
取るように分かる。」
「そうか、じゃあ一つ話させて貰うぜ。」
「どうぞどうぞ。」
「昨日の出来事なんだがよ。
俺、聖獣族の女の子に腹パンされたんだわ。」
「それでそれで?」
語りを急かす店主を無視してサンライトは二杯目を味わう。
「かぁーっ、うめぇな。
おっとすまねぇ。梅酒に夢中になっちまった。
……で、続きなんだがよ。
聖獣族って攻撃するとき特定部位に黒いモヤを
纏うモンなのか?」
「ーー!?」
「どうした店主、らしくねぇ顔じゃねぇか。」
「いいや、何も無い。気にしないでくれ。」
「……そうか。」
ーーゴクゴクゴクゴクッ!
サンライトは梅酒を飲み干した。
「お勘定頼むぜ店主。」
「毎度あり!」




