101灯 運命の迷路
<TOKISDEO・RADIO>
「どうも、私、TSO宣伝部のゾン・クラヴィラです。
今回も前回のおさらいあらすじしていきましょう。」
A1:スズーキ、ヤクとデートするってよ。
「手を繋いでくれないか。」
「は? 嫌に決まってんだろ!
何が楽しくてお前みたいな男と……」
「Tーー」
「ーーあぁ悪かったよ繋げばいんだろ繋げば!」
俺の脅迫に恐れをなし、手を繋いでくれる
金髪猫耳メイドの表情はとても幸せそうでない。
逆だ。完全に嫌がってるなこれ。
そりゃ無理矢理だからな。
だが、いづれはあっちから意地でも繋ぎたくなる
だろうよ。
そう俺が仕向けるのさ。
お、面白そうな催し物を発見したお。
何々、『運命の迷路』だって?
これは、俺の恋愛フラグを建築するために
一役買ってくれそうだな。
シチュエーションとしは……
迷う二人の恋人が鉢合わせしてからの~。
俺がこう言う。
はは、やっぱり僕らは結ばれる運命だった。
ふふ、私も本当はそう思っていたの。
反抗的な態度ばかりとってごめんね。
ツンデレが過ぎたかなぁ。
で、でもね。私本当は貴方の事が……
スズーキ君の事が…………大好き。
「ぐふぇ、ぐふふふぇ。」
「おい~、スズーキ君。
心の声駄々漏れだよー。」
「ーーハッ。いつから聞いていたぁ!」
「最初のくだりからずっと。」
「あ、あの何とも思わないんですか。
女の子ってこうゆうとき
引いたりとか軽蔑とかするのがテンプレな……」
「ん? 別にそんな気はねぇぞ。
年頃の男子高校生の脳内八割はしょうもない
色欲だからな。」
「あの。本当に、」
「分かったっつてんだろ。ほら、入るぞ。」
金髪メイドは、今度は俺の手を引いて
運命の迷路を催した教室へ入った。
今更だけど、女の子の手って柔らかくて
気持ちいいな。
あ、お巡りさん僕は無実です。
と、心の中で謝りつつ。
俺は、下げていた頭を上へあげる。
正面には、フードで顔を隠した怪しげな受付員が
薄気味悪く笑っている。
「ははっ、3-Aの催し物『運命の迷路』ようこそ。
こちらへの来店は初めてですか。」
「「はい。」」
「彼氏の顔が彼女と釣り合わないのはさておき。
リア充は爆発せよ。
じゃ、説明に入りますか。」
フードを覆い被せた男はのっそりと立ち上がり。
手で俺達の視線を誘導する。
「見ての通り、赤と青。二つの扉がありますね。
この扉の先は迷路です。
女性は赤の扉、男性は青の扉を通ってもらいます。」
「で、いく先に白い扉が現れます。
その扉を開くと運命の人と会える。
という設定の迷路です。では、レッツゴーして下さい。」
<TOKISDEO・RADIO>
「どうも、本日二度目の登場。ゾン・クラヴィラです。」
「どうも、TSO宣伝部の浅田朝夫です。
今回は100灯突破を記念して今まで回収された
伏線を一部紹介致します。」
伏線1:サンライト(太陽寺・光)が
グローヴン戦で見た走馬灯。
回収1:ヤクの昔話にて回収
伏線2:ヤクが風呂の窓の隙間から見たおうし座
回収2:おうし座に対応する誕生石はサファィア
→サファィアに込められた象徴・意味付けには
慈愛が含まれている。
→慈愛たる白槍ビャッコを手に入れる。→回収
「回収1に至っては結構前にこちらのコーナーにて紹介致しましたけど、回収2は複雑な伏線なので気付きにくかったでしょうね。」
「明らかに3灯の改稿だけ日にちズレしてるのは
内緒ですよゾンさん。」
「うむ!」
「「今回も我々の茶番に付き合って下さり
ありがとうございました!!」」




