98灯 クランコロン学園祭
<TOKISDEO・RADIO>
「どうも、私、TSO宣伝部のゾン・クラヴィラです。
皆様、『伝説の二日間』をどのようにお過ごしになられましたか?
ある者は先輩を誉め、ある者は某大物動画投稿者を讃え。……とまぁ、色々とありましたが。
今日も元気に前回のおさらいあらすじしていきましょう。」
A1:ヤク復活ぅぅううう↑
A2:『伝説の二日間』&100pt突破記念連続投稿夏祭り開催!
[クラーンコローンクラーンコーン
クラーンコローンクラーンコーン♪]
クランコロン学園にて。
奇妙な朝のチャイムが鳴る。
ベテラン風教師はだらだらと、教卓から立ち上がる。
「おはよう、生徒の諸君。
伝え忘れて大変申し訳無いですが、明日、学園祭です。」
「「「「はぁあ!!!???」」」
いい加減な教師だとは分かってはいたが、
ここまでとは俺も思いもしなかったぜ。
「はいはいはいはい、文句はいりません。
とりま、明日の催し物決めてくんね?」
唐突にも程があるってモノだ。
完全に謝る気もないし、本当に何なんだこの教師。
そんなの直ぐに決まるわけ……
「「「メイド喫茶!!」」」
こらー、男子ー。
ですよね。ですよね。ですよね。
ここが紳士の巣窟である事てっきり忘れてたよ。
分かるよ。とっても分かるよ。
そのテンプレ。俺も中身は男子だし。
だがな、現実そんな甘くないぞ。
こんな時に限って女子の邪魔が入って学園祭催し物の
主導権が握られる。
ここまでがテンプレでっせ。初見さん。
「「「オーケー!!!」」」
あれ~っ! 丘people?
女子が反論するどころか賛成? ワッツ!?
「ちょっ、皆どうしてそんなにメイド喫茶が
いいんだよ? 女子達も恥ずかしくないの?」
「は、恥ずかしいに決まってるじゃないですか。
でもそれよりも! ヤクちゃんのメイド服を拝めたいのよ皆は!」
「「「そうだそうだ!!!」」」
ちょっと待って。
サンライトも会長もカエデも何でそこだけはクラスと意見一致すんの。
もう、クログロ邸で俺のメイド服姿見慣れてるでしょ。
「はい、満場一致ということで決定ですね。
先生。クラスが一致団結してくれて凄く嬉しいです。」
棒読みなので全く嬉しさを感じ取れません先生。
「では、先生が用意したこの専用メイド服を
来てください。」
おい、あれメイド服っつーか。
メイドは従者だよね。
先生それ、主人側の服装だよね!?
てゆーかそれ女王様だよねぇ!?
あんた先生としての威厳はないのか?
「ほら、この服を着てこのムチで先生の尻を叩きなさい。これで優勝確定です。」
変態確定の教師に俺はどう答えていいかわからず、黙る。
「ほらほらほらほらぁ!」
「先公、それは俺が許さねぇぞ。」
着せようとする教師の背後を取り、動きを制する者が現れる。
「サンライトか。私の邪魔をするようで有れば成績下げるぞ。」
「構わねぇぜ。」




