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 まあ、私の不安はさておき、そんな感じで飲み比べ大会も盛況に終わって、和やかな状態でヘビの一族のお披露目は終わった。

 最後、アーネストさんが締めの言葉を言う時に、別の方向から「何だ。もう終わりか。ちと飲み足りんのう。」とか聞こえたのには戦慄したけど。



 発言したのはからし色の体色に赤い丸が連なった模様の入ったヘビさんで、とても目立っていたからすぐにわかった。

 目や口の端々に遠目でもわかるシワがあって、かなりお年を召した方だと思うのにまだまだお酒を飲む気だったみたい。



 お名前は確かルルドさん。

 アーネストさんの叔父さんにあたるひとで、後でアーネストさんと飲みなおしたそうだ。恐ろしい。



 よく食べるって話の通り、宴の途中で屋台の材料が尽きたくらい食べてたけど、それに加えてヘビの一族がここまで酒好きとは思わなかった。

 これほど食べるのはヘビの一族だけらしいけど、お酒好きな一族はまだまだあるらしい。



 特に、ドラゴンの一族はお酒が好きらしいから気を付けないと。

 番に均等に酒が注がれるとかリリィさんから聞いてるから、かなり飲むことになるだろう。



 アニスさんに今度は二日酔いに効く薬とか無いか聞いてみよう。

 醜態だけは避けないとなあ。



「ハルカ?大丈夫か?」



「え。あ。はい。大丈夫です。今日のお披露目は驚くことばかりだったので、ちょっと思い出してたんです。初めて食べたものも多かったですし。」



 いけない。いけない。

 今日の宴が衝撃的すぎて、考え込んじゃってた。



 ここは昨日泊まらせてもらった部屋だ。

 クルビスさんもシードさんも飲み過ぎたので、さすがにこのまま転移は危ないのでもう一晩泊まらせてもらうことになった。



 お仕事は大丈夫なのか心配になったけど、フェラリーデさんとキィさんにはあらかじめ2晩泊る可能性があると話していたらしい。

 「ヘビの一族の宴で飲まされ過ぎないことなんか無い。」というのがルシェモモの共通認識なのだそうだ。なんて恐ろしい共通認識。



「そうか。俺も今日初めて食べたものが結構あって驚いたな。西の料理は結構食べてたつもりだったんだが…。ああ。それより、本当に大丈夫か?かなり食べ物を勧められていただろう?苦しくないか?」



「アニスさんのお薬を飲みましたから大丈夫ですよ。3つ目まで飲みましたし、もうお腹も苦しくありません。」



「それはすごいな。俺も調合してもらえば良かった。」



「苦しいですか?」



「ああ。さすがにあれだけ飲み食いしたらな。っそうだ。…だから、ハルカ。ちょっと足を貸してくれ。」



 クルビスさんはそう言うと、私の座ってるベッドにやってきて膝に頭を乗せて寝転がった。

 広いベッドだからこんなことしても全然余裕があるけど、いきなりなので驚く。



「聞いてくれるんだろう?我がまま。」



「ええ。…こんなのでいいんですか?」



 いつでもしますけど。というか、「足を貸す」って膝枕のことだったんですね。

 そんな気持ちでクルビスさんに聞くと、クルビスさんは笑っていた。




次回、いちゃいちゃさせます。せっかくフラグ立てたので。

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