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遅れてすみません。
気がついたら時間過ぎてました…。
前話の最後にちょっとだけ文章追加してます。
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「…で、朝の市場で買って試すんだって?いいんじゃねえの?上手く出来たら今夜の土産に付けてくれよ。」
「シード。そんな言い方ないでしょう?すみませんハルカ様。」
翌朝の朝食の席でルドさんときな粉作りの話をしていると、食べ終えてお茶をしていたシードさんとリリィさんも会話に加わってきた。
今日はヘビの一族の長、族長さんにご挨拶に行く日だ。なので、シードさんとリリィさんも一緒に行く。
クルビスさんはさっきまでいたんだけど、お仕事で呼び出されてこの場にはいない。
シードさんはクルビスさんのお仕事が終わらない限りやることが無いそうで、リリィさんとゆっくり朝食を取っていた。
ご夫婦で一緒に食べられる日は少ないから貴重なんだとか。
お二人とも副隊長さんだもんね。いつも忙しいんだろうな。
まあそれで、きな粉作りの続きを話してるのは、族長さんのお宅にお邪魔するのが夕方になったから。
本当は昼前にはお邪魔する予定だったんだけど、族長さんがお忙しいらしくて直前に時間の変更がシードさんを通じて知らされた。
今日は一日予定を開けていたので、昼間の時間がぽっかり空いてしまってどうしようかとクルビスさんと話していたけど、クルビスさんに急な仕事が入ってしまって私ひとりヒマになった。
それをクルビスさんから聞いたルドさんに、昨日の続きをやってはどうかと提案されたのだ。
ヘビの一族の後にはスタグノ族への挨拶が控えている予定だからその方がいいそうだ。
スタグノ族はどの一族も食への探求心が強くて、認められるには2手、3手考えておく必要があるとか。
美しい物への探求心も強く、布、宝石、嗜好品といった高級品を扱う商人が多いため、気に入られれば彼らから各一族の有力者の情報をそれとなく聞き出すこともできるらしい。
家長の奥方としては是非とも欲しいコネだ。
ルドさんにもシードさんにも強く頷かれたので、忠告に従ってきな粉作りに精を出すことになった。
味が受けるか不安もあるけど、キィさんやキーファさんに味見を頼んでOKなら大丈夫らしいから、頑張りようはありそうだ。
やれるだけやってみよう。
ヘビの一族への手土産は昨日のうちに出来てるし、まだ朝の6時だ。時間はある。




