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トカゲと散歩、私も一緒  作者: *ファタル*
番外編 新婚編
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雨季ー18

 食べるのに夢中なネロは置いといて、避難してきたひと達の様子を聞いてみる。

 すると、急なことに驚いた様子だったものの、皆さん元気とのことだった。良かった。



「ただよお。おかしなこと言ってたぜ?聞いたか?」



「何かの『音』の後に家が揺れた。だったか。」



 キィさんの質問に向かいに座ったクルビスさんが苦々しい口調で答える。

 家が揺れたっていうのも怖い話だけど、『音』?



 それなら、ヒビが入った時の音なんじゃあ。

 でも、家の中にいて、音までは聞こえなさそうだけど。



「ああ。だが、一番ヒビに近いとこに住んでた婆さんの話だと、ちょっと違う話が聞けたぜ。ドオンって音と家が揺れるのが同時だったそうだ。だから、婆さんは何かが家にぶつかったと思ったらしい。」



 音と家が揺れるのが同時…。

 それはヒビがいっただけにしてはちょっと変だ。



 まるで瞬間的に強い力が加わったみたい。

 自然現象だけでそんな風になるものだろうか?

 


「だが、術式の跡は見当たらなかった…。」



「そうなんだよなあ。いくらこの雨っつっても、ヒビいれるほどの力なら何か残ってても良さそうだけどなあ?」



 クルビスさん達も同じことを考えたらしく、術式の可能性を探ってみたけど、痕跡はなかったみたいだ。

 雨で流されちゃったのかなあ?流される?



「川に流されたんでしょうか…。」



 思い付いた言葉をポツリとつぶやく。

 だって、術式があったと仮定するとよ?痕跡が残ってないならどこに行ったのかって話になるじゃない。



 川の傍なら川に流されたって考えるのが一番自然だ。

 まあ、術式が本当に使われたならって話だけど。自然現象の可能性だって無くなったわけじゃないし。



「川に…。そうです。媒体に水を使えば…っ。」



 ん?キーファさんどうしたんだろう?

 目がランランとしてて、異様に迫力がある。



 いつもは穏やかで、もの静かなイメージなのに。

 同じく気づいたキィさんが声をかける。



「キーファ?」



「隊長。少し長様に確認してきます。お話はそれから。」



「行ってこい。」



 キーファさんは何かを思い付いたようで、メルバさんに確認するために急いで2階に向かった。

 急な退席に驚いたけど、キィさんは当然のように送り出す。



 どうやらキーファさんが何か思い付いたようだ。

 解決策になるといいけど。

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