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トカゲと散歩、私も一緒  作者: *ファタル*
番外編 式の後のデート
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デートー3

通常の投稿時間を2時に変更しました。

アクセス数を見て、前書きでもお知らせすることにしました。

 メルバさんと年配の女性は積もる話があるようだったので、私たちは先に進むことにした。

 護衛の隊士さんは少し離れた場所で待機してたし、マルシェさんもヘビの一族の学生さんと熱心に話していたから、問題はないと思う。



 ただ、私たちに気づいたメルバさんがオッケーサイン出して、クルビスさんも同じサインで答えてたのには驚いた。

 美形のエルフと大きなリザードマンがオッケーサインを出しあってるなんて、どのファンタジー小説でも見たいことない。



 元ネタ絶対あー兄ちゃんだし。

 お味噌汁を飲むエルフを見た時も何ともいえなかったけど、これもなんだかなあ。



「クルビス様、ハルカ様、よければこちらへ。」



 クラカを作った学生さんのひとりが私たちを呼び止める。

 昼に話したトカゲの一族の男の子だ。



「ここの上からだと星街一帯が見渡せるんです。綺麗ですよ。」



 そういって梯子を勧めてくれる。

 星街一帯なら、色とりどりの街灯で光って綺麗だろうなあ。



「登らせてもらおうか。」



「はい。」



 梯子を上ろうとすると、クルビスさんにひょいと担がれる。

 抱っこじゃなくて、肩に担がれた。荷物担ぎ。



「ちょっ。クルビスさん。」



「つかまってろ。このつる梯子は滑る上に腕の力がいる。」



 つる梯子?あ、ホントだ。

 暗くて普通の梯子だと思ったら、縄梯子みたいなやつだ。



 木じゃないんだ。

 そうだよね。屋根が丸いんだから柔らかい梯子でないと。



 腕の力がいる上に滑りやすいなら私が昇るのは難しいだろう。

 先に一言言ってほしかったけど。



「つるで作るんですね。」



「ああ。一番多いのがこのつる梯子だ。このつるはアンコに使ってる豆のやつだよ。」



 話してるうちにてっぺんにたどり着く。

 餡子に使ってる豆って、派手豆のつるなんだ。



 豆は食べれてつるも使えるって、なんて便利なんだろう。

 ちょっとくらい環境が悪くても育つし、ルシェモモで豆が普及してるのってこういうのも理由のひとつなんだろうな。



「つるも使えるなんて、便利ですね。」



「水にも強いから、一番よく使われてる。滑りやすいのが難点だな。」



 水に強いんだ。

 つるつるしてるもんね。



 感触はビニールみたいだなあ。

 丈夫そう。



「ほら、ハルカここから良く見えるぞ。」



 クルビスさんの声に顔を上げると、幻想的な風景が広がっていた。

 夜の闇に色とりどりの街灯に染まった丸い屋根が並んでいる。



 少し離れた場所にはぼんやりと光るクラカの花びらの道があって、そこから違う世界にいけそうだ。

 異世界のイルミネーションかあ。綺麗だなあ。



「綺麗ですね…。」



「ああ。こうやって上から見るとまた違った景色だな。」



 ここって隠れスポットってやつだ。

 勧めてくれた学生さんに感謝しなきゃ。

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