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器械を、器械をください!―硝子の夢、玻璃の愛―  作者: まいまい@”
弐「機械マニアと硝子の世界」
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7.言葉の壁は、硝子で出来ている。

 シャコウは案内人なので、様々な地域から来る人たちと意思疎通するための魔法を使う。それは本人だけに限らず、シャコウの近く、ある一定の範囲内で効果がある。だから、異なる世界にもかかわらず、僕とこの世界の住人たちと言葉が通じていたのだ。不思議だった謎が一つ解けた。




 今、僕は村の子供達からこの世界の独特な言葉を少し教えてもらっていた。

 言葉はシャコウに付属している翻訳魔法を通じて分かるのだが、それが無くても少しくらい話せるようになりたかったのだ。

 魔法の力を通してではなく、どんなにつたなくとも、自らの口でコミュニケーションをとって仲良くなりたかったのだ。

 しかし、硝子の民の言葉は、僕に発音するのは難しそうであった。


「り~、りっ! うぃういうぃゆ~?」

(僕は「おはよう、調子どう?」と、硝子の民の言葉で言いたい)


「ぉほるぉ~! ひょうぃ~ろ~?」

(子供たちは「おはよう、調子どう?」と、日本語で言っているらしい)


 お互いの言葉が変な音になってしまうことに、笑いあった。 

 おそらく、声帯や舌、体の構造が違うのだろう。僕には風鈴のように、美しい音を響かせる声はどうやても出せなかった。

 その逆もしかりで、村の子供たちも僕の世界の言葉の発音はできないでいた。

 言葉を覚えることはできなさそうだが、子供たちと交流を深めることができたので良しとしよう。




 ちなみに、口笛を吹いたら、あまりに遠くまで鋭く響いたので子供たちは驚いていた。

 口笛の音は吟遊詩人が歌うように美しい音色だそうで「好きな人にプロポーズする時に歌えば素敵だね」と言われました、まる。

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