第12糞 尾股のお兄さん
更新するのがすごい遅れました。
失踪した訳では無いです。
申し訳ないです。
俺は人生の一軍になる決意をした。
「はい!俺、人生の一軍になりたいです!!」
『!!……その心意気です!!
...じゃあラスボス倒しましょう!!!』
『え?』
『どうしたんですか?』
『ラスボスと一軍関係なくないですか?』
『いやいやいや、ラスボスを倒すまでの過程で色々な生き方などを学んでいくんですよ!
キンタさんならきっとできます!!』
『は、はい...』
ちょっと投げやりのように感じたがとりあえず相槌をした。
『で、次のクエストは何なんですか?』
『ん〜まぁラスボス倒すことですね』
『いきなり難易度上がりましたね...』
『最後のクエストですから!』
『えっ!もう!?まだ2つ目じゃないですか!!』
『……クエストっていう1つの生き方に縛られてたらろくな事ないですよ!のびのび自由に生きないと!……人生はゲームじゃないんですから!!』
『スカーレットさん…』
めっちゃええ事言うやん…とは思ったが、
『いい事言ってクエスト考えるの面倒臭いだけじゃないですか?』
『……バレたか』
心の声なのに小さく聞こえた。
『まぁキンタさんも都合良いじゃないですか!
ゲームの世界堪能できて』
『確かに……そうですね』
「ぐぅううううう」オレの腹が鳴った。
『キンタさん腹減ってますね〜』
『はいずっと減ってますよ…今食ったらやばいですか?』
『密室にすればワンチャン…』
『じゃあ密室にしてください!!』
オレはワンチャンという言葉に食いついて咄嗟に言った。
その後、なんとかスカーレットさんの力で密室にしてもらった。
その密室は例えドアが開いていたとしてもオレの臭いが漏れないという画期的なもの。
そのため、オレが使っているこの部屋は後に「うんこ部屋」という糞うんこ臭い部屋になった。
密室になった部屋で、ミカク村で買ったハンバーガーなどを食べ、意味は無いかもしれないが風呂に入った。
風呂に出た後、鼻に違和感を感じた。
その時感じた違和感が後に大きなものになるとはこの時は思いもしなかった。
朝になり、支度をし、宿を出、コロシアムへ向かった。
今回の浅川たちとの戦いは1日1人ずつということで4日間の長期戦になるといえる。
今日戦う相手はオレの中で予想出来ていた。
それは『つまらん男』若林だろう。(あいつのヤムチャ的出オチ感からして)
しかし、その予想は見事に外れた。
なんと最初の対戦相手は『普通に良い人』尾股だった。
「よぉワイルドドラゴン!今日はよろしく!」
と言い、人の頭を潰せそうな大きな手を前に出してきた。礼儀正しい、普通に良い人。
尾股はお父さんがプロレス選手というのもあり、プロレスが得意らしい。(技を何度かくらったことがあるが凄く痛い)
そのため、4人の中で1番と言っていいほど強いはずだ。それなのに尾股を最初に出すということは何か策があるんだろうか。
「よっ、よろしく……」
オレは差し伸べられた尾股の手を握った。俺は握手をしながら固唾を飲んだ。
「お互い準備はいいか?……大丈夫そうだな」
と姫宮さんが言った後、始まりのゴングがなった。
足をガタガタ震わせて突っ立っているオレに尾股が喋りかけてきた。
「街の喧嘩じゃないんだ、覚悟しろよ」
「は、はい…覚悟します」
ここでは尾股が普通に良い人には見えなかった。