伝説の隠れ里召喚~村人全員超人なんだが~
第二回なろうラジオ大賞投稿作品第二弾!!
僕の親友・平一平は、平家の末裔だ。
自称だけど、僕にとって真偽はどうでもいい。
なぜなら一平が僕の親友である事に変わりはないのだから。
でもある日。
僕は一平の言っていた事が……彼が住んでる、僕達が通う中学校から見ると辺境に位置するこの村が平家の隠れ里で。
そして住民全員が、いつ源氏の襲撃を受けてもいいように、先祖代々独自の武術を開発・発展させてきたという、歴史学者からすれば垂涎モノの情報が全て事実であった事を知ってしまった。
――彼の家に遊びに行っている時に突然起きた、異世界転移によって。
転移した場所は、小さい村の近くだった。
その村は、野盗らしき奴らの襲撃を受けていた。
そして僕達がいる村が近くに転移すると、野盗達は最初混乱したが、少しすると新たな獲物が現れたと考え直しこちらも襲撃してきた……のだが、
「平家流剣術【瞬閃】!!」
「平家流拳術【墜衝覇】!!」
「平家流槍術【旋嵐】!!」
村の住民達が、次々と野盗達を返り討ちにしていく!?
「やれやれ。壇ノ浦の戦い以来戦う機会がなくて虚しいだけだったが……どうやら経緯はともかく、ようやくフルパワーで戦う機会が来たようだな」
さらにはそう言って、一平も戦いに参加!?
「大丈夫だ、博子」
両拳をボキボキと、こっちが心配するほど音を鳴らしてから……一平は言う。
「ここがどこか、そしてどんなルールがあるかなんて知らねぇけどよ……お前だけは、俺が全力で絶対に守り抜いてやっからよ」
ズキューン
あ、あれ……おかしいな。
親友のハズなのに。それに物騒な事を言っているのに。
なんだかすっごくカッコ良く見えるぞ!?
数分後。
総勢三十一名もいた野盗は、一平達によって全滅させられた。
でもって最初に襲われていた村の人達からは感謝されたけど、その村人達が言うには、この事件の背景は少し複雑らしい。
なんでもこの国は金剛石の鉱床がある故に、隣にある大国に常に狙われており、そして今回の野党の襲撃はおそらく、隣の大国がこの国を弱体化させるために裏で操って起こされたモノである可能性があるのだと。
普通に僕達がいた世界でも起こっているだろう、許せない事件だ。
「まぁ何にせよ」
そんな話を村人達から聞いた、一平が住む村の村長は言う。
「そいつらを潰せばいいワケじゃな?」
一平と同じく物騒な事を!!
守る発言を一平がしてくれたのは嬉しいけど……あまり嬉しいと思っている暇がない、僕の物騒な異世界ライフが今始まる!!
連載できたらいいな(遠い目