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英雄になるのを拒否した錬金術師は先生になるそうです  作者: 無名のニート
プロローグ
3/16

生まれ変わる王国

 元仲間たちと喧嘩をして、2ヶ月後。今日は国を方針を発表するということで、王城前へ集合するようにと知らせがきたので出向くことにした。


「リリス、少し出てくる。家の事任せたぞ」

「かしこまりました」


 行きたくない。この国を変えるなら勝手にやっててくれ、これ以上巻き込まれたくもないし、研究の邪魔もされたくない。でも、リオンからも誘いがあったらいかないといけないな!リオンは聖女様だしさ。王城前へ到着すると、2ヶ月前に見た帝国民達の顔が明るくなっていた。なにがあったかは分からないが、変化を感じられた。


『今日は、集まってくれたことを感謝する。まず、皆にこれを見てほしい』


 リナが指を刺したほうを見てみると、カイル皇帝が吊るされていた。


『これは、元皇帝であり、旧マギア帝国カイン皇帝である。この者は魔王大戦において、いち早く逃亡し、国民を見捨てる行動をとった、これは我らが決めた法典に罰するし、今朝日が登る前に処刑した。これは、報復ではなく、新たな歴史を始めるために必要なことである。勘違いしないように願いたい』


『さて話を変えるが、皆は今の生活を満足しているだろうか?それとも、まだ2ヶ月前の悲劇を引きずっているだろうか?国民達よ!今新しい歴史をスタートさせるために、聞きたいことがある。このマギア帝国を改名し、神聖マギア王国へしようと思うのだが、反対のものはいるだろうか?』


 新しい歴史ね・・・。その部分にたどり着いたということは無事に話し合い、意見はまとまったんだな。そして、誰も反対するものはいないだろう。


『この瞬間、マギア帝国は、神聖マギア王国へ改名し、更にこの私リナ=サディスが初代国王になることになる。国民達よ共に新しい歴史を作ろうではないか』


「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」


 王城前は国民達の叫び声で揺れ、喜び笑うもの、嬉しく泣くものなど、様々だった。新国王の演説は無事に終了し、リナがどうしても会いたいと言っているらしいので、渋々王城の中へ向かうことにした。そして大聖堂の中には、以前とは別人と言えるほど、美しくなったリナ国王がいた。


「ひさしぶりね。演説はどうだった?」

「中々良かったよ。それでここに呼び出した理由はなんだ?」

「えーと・・・。それは・・・錬金術師ライオ、貴方を4人目の英雄とし、神聖マギア王国の運営を手伝ってもらいます」

「拒否する。お前らは優秀な元仲間だが、英雄などにはならん。それに、今更加わったところで何も変えることはできないからな」

「え?待って、協力してください。お願いします」

「すまない。研究が忙しいから無理だ。新しい人物を探してくれ。さらばだ」


 今更下らないことを言うな。2ヶ月前のあの日、俺は英雄になるチャンスがあっても絶対ならないと決めた。大臣たちのために、国を守るなんて下らない。だから拒否した。


 これには、国王様も泣きそうになっていたが、そこで意見を変えてしまっては覚悟が足りないと言われそうだし。なんてね。まあ、頑張ってくれよ元仲間たち!そしてさようならだ。これが英雄を拒否したニート錬金術師の10年前であった。

次回から本編スタートです。


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