表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
英雄になるのを拒否した錬金術師は先生になるそうです  作者: 無名のニート
二章マギア学園
15/16

復習と復讐

 魔人襲来の警報を受けて、学園は自己防衛体制を取ることになった。リオンは急ぎローナ部隊を指揮し、学園にやってきた。後はアリサを見つけ出し、宮廷魔術師団に任せればいいと思っていたが、アリサがどこにもいない。マナを追っているが、実験棟3階にいるのは分かっている。しかし、実態がないということは、魔人共が隠したがあるいは死んだか。後者は考えたくない。3階を走り回りながら探していると、錬金実験室から悲鳴のようなものが聞こえてきた。


「ねえねえモネお姉さま、この女の血飲んでもいいですか?」

「ねえねえミラお姉さま、この女の血美味しそうですね」

「ミラ、モネ、人間の血を美味しそうというのは失礼ですよ。すみませんね」

「ちょっとあなた達何者なの?それにここは魔物が来ていいところではなく、高貴な学生たちのところよ。帰ってちょうだい」

「私達はディム様の参謀ミラ、モネ、メイと申します。人間たちを実験台に錬金魔法を完成させるべく、実験台を確保しに来ただけなので、目的が済みましたら、帰るのでもう少々お待ちくださいませ」

「また、錬金魔法・・・。ふざけないで!あなた達魔物のせいで、沢山の人間が巻き込まれたのに」

「何をおっしゃっておりますか?元々は帝国指導で行っていた事実を知らないのですか?私達は魔人は前皇帝から生み出されたのですよ?」

「な・・・に・・を・・・」

「悪いな。未来ある教え子に余計なことをいうのはやめてくれないか?」


 良かった間に合った。どこかで見たことのある奴らだと思ったら10年前、俺が殺してしまったサキュパス3姉妹じゃないか。こいつらも復活することができたのか。今はそんな事を言っている暇はなさそうだな。


「お前は10年前の錬金術師!」

「よくも私達を殺したな」

「人間よ。頭にのるなよ」

「待て待て、悪かったよ。でも、今回の目的次第じゃまた殺さないといけなくなるんだが?」

「先生!この魔物たちと知り合いなんですか?」

「後で教えてやるから後ろにいろよ」


 この騒ぎがこれ以上大きくなると、現政権の信用度が落ちてしまう。そうすると大規模暴動になりかねない。しかし、この場で俺ができることは、奴らをまた一瞬で殺すか。逃げるかだが、ここで逃げると、別の誰かが標的になってしまう。そんなことをしては、面目がただない。だからこそ、10年前と同じことをするまでだ。


「久しぶりの再会嬉しかったけど、被害出るとさ、リナとかリオンが築き上げてきたもの、崩れるんだわ。それにさ、お前らだって残酷な死にかたより、楽に死にたいだろう?」

「ミラ、メイ、逃げなさい」

「これは10年前よりも強い魔力」

「私達はここで死んでしまいます」

「ごめんな。でも敵にならなきゃ仲良くできそうだったよな。あばよ」


 次の瞬間。目の前にいたサキュパスは灰になり、風と共に空へ飛んでいった。


「先生!今の魔法はなんでしょうか?」

「お前が嫌っている。錬金術師の魔法さ」

「・・・・。先生!隠し事をするなんて最低ですね」

「聞かれなかったから答えなかっただけだ。それにしてもあいつらと戦おうとするお前は馬鹿だよな」

「そんなことありません。でも、助かりました。ありがとうございます」

「そうか。よか・・・」


 ここはどこだ?また、全魔力を使い果たして倒れてしまったか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=75312912&si
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ