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Marionett‘s Memorial  作者: DEER
一章 その少女は微睡みの中に
6/30

六幕 魔術と魔法

やっぱり切りが悪い、それに書き直そうか考えてたりなかったり……まぁその前に続き書かにゃならんのですが

「さて、起こしましょうか」

 時間自体は殆ど経っていないけど、別に閉じ込め続けるのが目的じゃないもの、引き返せなくなる前に起こすべきだわ。


「せ~の!(パンッ!)」

 掛け声と共に手を打ち鳴らす。

 催眠魔術だもの、切っ掛けがあれば起きることは可能よ、問題は意地でも起きたがらない困った人も偶にいることね……この中に居ないことを祈るわ。


 もし居たなら無理やり起こして忘れさせないといけなくなる、面倒よそんなの。

「起きなさい、貴方の今はそこにはないわ」


 ダメ押しにもう一度紡ぐ、これで起きるでしょう。

「おい! どうした! 大丈夫か!」

 周りで固まっていた兵士の人たちが駆け寄り、倒れた人たちに声をかけている。


 助かるわ、倒れた人たちには今を思い出して貰わなきゃいけないもの……私が言うより効果的ね。

「お……お前! 一体何をした!」

 原因と思わしき私を睨みつけてくる、怖い顔。


「懐かしい日常、望んだ日常を魔術で見せてるだけよ、術の効力はもう切ったから後は自然と起きるはず、大半の人はね」

後は本人達次第かしら? 無理やり起こしたくはないわ。


「ぁぁ……ここは? 妹は……?」

「ぅ……うぅ、うっく……母さん……」

「ぁぁ、大丈夫だ……もう過ぎたことだ……心配かけたな」


 私の催眠魔術から解放されて目を覚ます倒れた人たち、お帰りなさいね。

「全員起きたかしら! 起きない人が居たらここまで連れてきて頂戴!」


 声を張って周りに指示を飛ばす、誰も来ませんように……。

 ちょっとしたざわつきの後、人垣の中をかき分けて近づいてくる者が居た。


「今のはあんたの仕業か? 一体どうやったらこんなことが出来るんだ!」

 ちょっと強そうな人族の人が質問してくる。


部隊長ってところかしら? 訓練中に邪魔して申し訳ないわ。

「催眠魔術師なら誰でも似たようなことができるわ、私のはちょっと厄介に改造してあるけど、訓練中邪魔して御免なさいね」


「誰でも……あれをか? お前は新人か? まったく……頼もしいやら怖いやら」

 素直に怖いって言えることは美徳だと思うわ。


「とりあえずだ! 色々試すのは勝手だが、あんまり人を巻き込むなよ」

「ご忠告感謝するわ、次からはもっと範囲を狭くするよう心掛けるわね」


 注意に対して答えただけなのだけど、この人にとってはいい返答じゃなかったみたいね、ちょっと目つきが険しくなったわ、何故かしら。


「まぁ……今回は被害があまり出てないから許すが、次問題起こしたら覚悟しとけ」

 更に強く釘を打たれてしまった、気を付けよう……。



「ミラルト隊長! 一人目覚めぬ者が居ります!」

 安心しきっていた時にそんな声が響いた。

 やっぱり居たのね……仕方ないわ。


「ここに連れてこい! 誰が目覚めなかった!」

 ミラルト隊長と呼ばれた人族が指示を出す、さっきとは少し違って慌てた様子……いい人ね。


「おい! 何とかなるんだろうな! いや……何とかしてもらうぞ!」

 そりゃもちろん何とかするわよ。


「大丈夫よ術の事後処理には責任をもって対処するわ、連れてきて頂戴」

 どの程度はまり込んでいるかしら……さっくり行けばいいけど。


「連れてきました! ベル殿です!」

驚く。

さっきから声がかけられないとは思ってたけど、まさか目覚めてなかったのね。


「こっちだ! おい、絶対起こせよ……」

 凄まないで……大丈夫よ。


「後は任せてもらえるかしら? もうここではさっきの魔術は使わないから安心して」

「……っち、分かった」


 渋々といった様子だけど、信用してもらえたかしら?

「少し問題はあったが訓練は続行する! 全員ペアでの訓練を再開しろ!」


 そう言ってまた訓練に戻っていった。

 ……さて、ベルさんをなんとかしましょうか。


「方法は三つ、どれにしましょう」

一つ目は物理的に衝撃を与えて、文字通り叩き起こす方法。

二つ目は魔術で起きるように導くこと。

三つ目は魔術で叩き起こす方法……具体的には記憶を飛ばしたり無理矢理現実を良いものと認識をねじ曲げたり。


「叩き起こそうかしら?」

既に二つ目の方法は試したわ、でも起きてないんだもの……何かしら原因があるはず、手間がかからなくてベルさんを一番傷つけない方法はこれだけね。


変に人の悩みに首を突っ込むと面倒だもの……。

「じゃあ早速いきましょうか」


忘れさせてあげたい方がいいでしょう、そしてもう触れないことが優しさね。

ベルさんの目元に手を当てて目を瞑る


「目覚めと共に夢と散よ」


私は言葉を紡ぐ、ベルさんの幸せを願って

「ザ プリズン オブ ナイトメア(The prison of nightmare・悪夢の檻)」


この魔術は優しい魔術じゃない、本当は今を夢に変えて、無限に苦痛を与え続ける怖い魔術。ついでに心が壊れても大丈夫なように記憶も封印可能、ギリギリの苦痛を耐え続けることは普通できないわ、拷問に最適ね。


でも使い方次第では薬にもなるのよ、ベルさんが今見てる「夢の中の今」を、「忘れてしまった夢」に変えることができる、そして夢の記憶を全部封印、自力で解くには私と同じくらいの催眠魔術師に頼るしかないでしょう。


「ニャ……ニャァ?」

「お帰りなさい、ベルさん」


ベルさんが目を覚ます、申し訳ないことをしたわ……。

「メアちゃんニャ? ……?」


混乱してるみたいね、ベルさんからしたら暗い光を見たと思ったら私の隣で寝てたって認識のはずだもの。

「……そうニャ! 魔術はどうニャったんだニャ!?」


記憶にないでしょうね。

「私は昔を思い出して眠らせる魔術を使ったのだけど……ベルさんには効かなかったみたいね、普通に眠るだけになっちゃったわ」


まぁ必要な嘘でしょう。

「ニャ~……そうかニャ、ニャァァァァ……凄く勿体ニャいことをした気分だニャ」

戻ってきたくなくなるような過去があるならそうでしょう。


「折角メアちゃんが見せてくれた魔術を……もう一度は駄目かニャ?」

まさに「お願い♪」といった感じで手を合わせている、残念だったのはそっちだったのね。


「私の魔術とベルさんは相性が悪いみたいだから辞めておくわ、魔術で無理矢理眠らされたじゃ駄目かしら?」

「マジかニャ? ニャァァァァ……そりゃ無いニャ……」


本当に方を落として落ち込んでいる様子、ゴメンなさいね……下手すればベルさんを壊しかねないのよ。

「……それでも無理矢理相手を一瞬で眠らせることができるのは凄いニャ、これがあれば精霊を押し返せるかニャ? ……可能性大いにありだニャ」


小さな声で言っているから多分独り言でしょうね、聞こえちゃってるけど。

「ベルさん? とりあえず魔術はこれでいいかしら?」

ついでに出自も。


「大丈夫問題ないニャ、凄いニャね魔術って」

「それは良かったわ、じゃあ次は魔法を見せてもらえないかしら? 凄く気になってるのよ」


私も使えるなら、これまでに使えなかったこともできるようになるかもしれないわ、何気に炎系に憧れてたのよ。

「ん、分かったニャ」


ベルさんは軽く頷くと、ちょっとイタズラ少年のような笑みを浮かべた。

「もうメアちゃんは魔法を見てるニャ」


? どういうことかしら?

「魔法は魔石の光を魔方陣に移して使うニャ、多分ここに入るとき見たはずニャ」

確かに模様に光を移しているところは来るときに見たわね、階段が出てきたやつ。


「入り口の階段が出てきたアレのことかしら? アレは魔石の力じゃなかったのね」

「魔石の力であってるニャよ、魔法は魔石の光を使う方法のことニャ」


魔石を使う方法……だから魔法?

「あの模様も意味があるのね?」


さっきは魔方陣って言ってたかしら?

「魔方陣は魔石の光をどう使うか書いてあるニャ、魔方陣が違えば違う魔法が出るニャ」

「魔術の詠唱みたいな物なのね? 理解したわ」


 様式は違えど手順は同じなんて不思議ね、ますます仕組みを知りたくなったわ。


投稿始めてから一切書き進んでないんですよね、でも原因は分かってるんですSLGが悪いんです、後悔はしていない。

ただそろそろ書かないとフラグを忘れそう……

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