序章 非リアとクズの日常
「人の上に人を造らず人の下に人を造らず」
と福沢諭吉は書いたというが本当にそうであろうか。考えてみてほしい。自分が生きる社会集団の中で皆同じ立ち位置にいるということがあるか。そんなことは無いだろう。人には明らかに優越というものが存在する。それは大人でも子供でも同じで下の人は上の人に逆らうことされも許されなくなっている。そのため上に立ちたいという気持ちが人を争わせるのではないか、と俺は思う。そして、その争いで負けたものは[最悪]というに相応しい待遇を得ることになる。まぁ、人のことはどうでもいいが。まぁ、俺の言いたいことは「周りのヤツは基本的に俺より地位が上でムカつく」という事だ。
さて、なぜ俺がこのようなことを考えているかと言うとそれは今日の昼休みにあった事件がきっかけだ(まぁ、事件という程のことではないが)
~3時間前~
今は5月の中旬、外で飯を食べるには絶好の時期だけあり多くの生徒が中庭を利用していた。そしておれも最近なぜかよく話すイケメンクソ野郎の伊月と一緒に飯を食べていた。
そのとき事件が起こった。目の前ではしゃいでいた3人組のうちの1人の女子のスカートが突然ふいた風によりめくれたのだ(中はピンクだった)。そのときは内心興奮してしまい、驚いたこととあいまって声を出してしまったのだ。それも中庭全体に聞こえるような大きな声で。その瞬間中庭にいる生徒の大多数が俺に視線をむけた。そのときは恥ずかしさもあったがそのときまではまだ良かった。そうこれから始まることに比べれば相当いいほうだった。
そのとき俺の前にいる3人組の女子のうちの1人が俺に対し怒鳴ってきたのだ。「あんたいま南のことみてたでしょ!」そう言われてしまい俺は内心ビクビクしてしまった。(だって実際みて興奮したんだもん)
そしてその女子がすごく怒った様子で俺のとこまで来て、「あんななにみてんのよ謝りなさいよ!!」と言ってきた。俺はここで弁解したもののこの女子の怒りはおさまらないようで他の2人の女子がなだめ始めた。(パンツをみられた女子がなだめるというすごい状況になっている)そんなときに俺の横にいた伊月もその女子をなだめ始めた。自分もみたくせに何やってんだと思ったが伊月がなだめたことでその女子の怒りがおさまったらしい。そしてその後この3人組は元いた場所に戻っていった。
そんなこともあっておれは怒っているイケメンならおれが必死で弁解してもだめだったことを少し話しただけでなだめてしまう。そういうことにおれは怒っていた。性格はクズでもイケメンならなんでも許されるみたいだ。まぁ少し諦めているが…
なぜ俺がここまで伊月をクズと思っているのかというとこの伊月は根っからの女たらしでいままで付き合ってきた人数は20人以上、そしてその全ての女子と別れたあとでも友達以上の関係があるというとんでもないやつだからだ。そんなわけでおれはこいつをクズだと思うし、これからもクズだと思い続けようと思っている。そしてイケメンのほとんどがこいつみたいなやつだと思っている。そしてイケメンにのせられる女どももクズだと思っている。
だからおれはイケメンと女が嫌いだ。