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ネコにごはん  作者: 三波直樹
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森崎の穴

 世界を救っている私、森崎が浅漬けを作ろうとしたときのことである。きゅうりとキャベツを適当に切って塩こぶを加えてスーパーのビニール袋に入れてもみもみしていると、ダラダラと水が垂れてきた。どこか破れていたのだろう、同じスーパーのビニール袋をもう一枚被せてもみもみ、ダラダラ。そんなことがあって森崎が浅漬けになった気分だったとフォトグラファーの彩弥ちゃんに話したところ「最近はビニール袋を被って窒息しないように最初から穴が空いてるんですよ」と教えられた。帰りにコンビニで夕飯を買ったのだが、気になって路地に入りお弁当が入ったビニール袋の口をすぼめて、森崎のすぼめた口を押し当てて息を吹き込んでみると、中学時代シンナーを吸っていた友達のY君のことを思い出したが、路地には香ばしいカルビ弁当の匂いが広がった。確かにビニール袋に穴が空いていることを確認した。不幸な事故があったのだろう、その声を真摯に受け止めた製造元が穴を空けるようにしたのだろう。やりすぎじゃないか? 過剰すぎやしないか? とも思ったが、私なんて浅漬けの汁が漏れた程度で死ぬどころかそのあとちゃんと食べて腹を満たしたのだ。昔付き合っていた愛ちゃんのパンツがよく伸びるのでまじまじと手に取って見ていると、むしり取られてビンタされた経験がある、あの過剰な反応は、もしかするとどこかに穴が空いていたのかもしれない。

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