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ネコにごはん  作者: 三波直樹
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森崎の価値

まえがき


 本書は私、森崎の本心を書いたものである。そうは言っても多少の見栄や誇張もあるだろうと思っている方にお伝えしておきたい。森崎、これは本にならない。なぜなら私、森崎自身がノートに書いているだけで、人目に晒されるものではないのだから。

森崎の価値


 世間は森崎の偉大さに未だ気がついていないようだ。私はグルメライターをしているが、本当は推理作家なのだ。ならばなぜ私が書いた推理小説を誰も知らないのか、それは現実の犯罪に影響を及ぼしてしまうのではないかと危惧している私の倫理感が出版を差し止めしているからなのだ。

 完全犯罪、誰もが耳にしたことがあるだろう。しかし現実には殺人を犯した多くの人は捕まっている。私はいくつかのポイントさえ守れば簡単に完全犯罪を行うことが出来る方法をいくつか書いているのだ。それは方法がわかっても誰がやったのかはわからない、というものなので危険極まりないと判断したのだ。私、森崎が自分の目先の利益が欲しいがためにその本を出版したとしたら、必ずその方法で完全犯罪が起こるだろう。そしてニュースでは毎日のように「今日も七件の森崎が起こってしまいました」と報道され、少子化問題と同じように森崎問題が取りざたされるようになり、いずれは世界でMORISAKIが蔓延してしまうかもしれない。それを食い止めているのは、ほかならぬ私、森崎なのである。「大恩は報ぜず」ならぬ「森崎は報ぜず」ということなのだろうか。昨今の安易な自己表現、自己主張をしている方々には慎み深い森崎のような奥ゆかしさ、つまり「森崎さ」を忘れてはいないだろうか。


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