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第8話

251:1あらため『佐藤』

ただいま戻りました。報告します。

結果から言いますと、裏野ハイツに秋田さんと咲夜くん以外の幽霊はいませんでした。


252:以下、名無しのオカルト好きがお送りします

マジかよ


253:以下、名無しのオカルト好きがお送りします

もうとっくに成仏してるのか、それとも、別の場所を彷徨ってるのか……?



254:佐藤

私たちは一階から順々に部屋を巡りました。


秋田さん「やっぱり101号室の夏山繁樹なつやましげきさんも、103号室の春野空也はるのくうやさん・うららさんご夫婦も、アパートにはもういらっしゃらないみたいねえ……」

咲夜くん「……ママ……パパ……もういないの?」

1「……咲夜くん……」

秋田さん「102号室の冬木源次郎さんは、生前も、死後に幽霊になってからも、ずっと部屋にいたはずなのに……ああ、もしかして、今日なのかしら」

従兄弟「? 今日、って何の話だ?」

秋田さん「あの人は昔から、年度末になると、二日間だけ外出するの。年度末の何日になるかは、毎年変わるからわたくしにも分からないのだけど……今年度は今日からだったみたいねえ」


102号室の冬木さんは四十代の無職の男性で、生前から所謂『引きこもり』であったそうです。そして、この冬木源次郎さんと、秋田コマチさん、春野咲夜くんの三人だけが、死んでからもずっとアパートの中にいたそうです。


従兄弟「そうか。じゃあアパート内の探索が終わったらオレたちも、冬木っつーおっさんが出かけた場所に行くとするかあ」


他の方々の居場所が分からないという事情を考慮して、私たちはこれから、まず冬木さんを成仏させる手がかりを探すことから始めようと決めました。



255:以下、名無しのオカルト好きがお送りします

無職の引きこもりだったのかよ……


256:以下、名無しのオカルト好きがお送りします

>>255それは言ってやるなよ、何か事情があったのかもしれないし、何よりもう亡くなった人の話なんだからさ


257:以下、名無しのオカルト好きがお送りします

そんでそんで


258:以下、名無しのオカルト好きがお送りします

続きは?



259:佐藤

そして、私たちは改めて二階にも向かいました。


従兄弟「201号室がばーちゃんの部屋で、203号室が佐藤の部屋か。203号室は佐藤の他に住民もいないよな?」

秋田さん「ええ。裏野ハイツが幽霊屋敷になる前から昨日お嬢さんが越してくるまで、203号室は空室だったわ」

佐藤(さすがに、私の部屋にも幽霊がいるなんてことにならなくて良かった……)

佐藤「それじゃあ、最後は202号室でね。そこは空室ではなかったんですよね?」

秋田さん「あっ、でも、そこは……」

従兄弟「……ばーちゃん?」

秋田さん「……。……いえ、何でもないわ」

従兄弟「…………」

咲夜くん「あれー? このおへやに、ひとってすんでたっけ? ぼく、パパからもママからもきいたことなーい」


秋田さんは、何か事情を知っているようでしたが……教えてはくれませんでしたし、こちらから聞くことも躊躇われました。咲夜くんと(そのご両親)はそこに人が暮らしていたのか暮らしていなかったのかも知らないみたい。

そして、202号室は鍵が掛かっているのか、戸を開けることが出来ませんでした……。



260:従兄弟

アパート探索の結果の報告は以上だ!

これから此処を出て、冬木のおっさんが出かけたとかいう場所に向かうぜ‼︎


261:以下、名無しのオカルト好きがお送りします

何だか謎が多いなあ

とりあえず行ってらっしゃい


262:以下、名無しのオカルト好きがお送りします

いってらー


263:70

202号室には、




264:70

何でもない


265:70

行ってらっしゃい


266:以下、名無しのオカルト好きがお送りします

70どうした?何か知ってるのか?


267:70

何でもない


268:以下、名無しのオカルト好きがお送りします

ならいいけど。何だか、凄い展開になって来たな


269:以下、名無しのオカルト好きがお送りします

……すべて無事に解決するといいな

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