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魔獣って足速いんですね。

「イィィィヤァァァア!!!くるなぁぁぁぁぁあっ!!」私は声を限りにそう叫びながら、森の中を勢いよく駆け抜けた。私の後ろには大量のーーーーー魔獣たち。「イィィィヤァァァア」なんかドンドン数増えてる気がするのは気のせい!?「グルルルっ」「グォーーッ」「ギャアギャア」「イィィィヤァァァア」ーーー何故こうなったのか、ことの発端は数時間前まで遡る。「へぇー魔獣めっちゃ倒すとお金もらえんだ!」私は目を輝かせた。アルフははそれにうなづいた。「あぁ。十頭ごとに5000セル。レアものだとそれに応じて高くなる。」ほうほう。それは勉強になりますなぁ。私が感心していると、エヴァンがにゅっと顔を出した。「ってなわけでよろしく。アホリア。」は?ポカンと口を開ける私をドンッと押すエヴァン。あわわわわっ!何すんねんっ!!と振り返れば、そこには誰もいなかった。「グルルルっ」あのぅ、後ろで声がする気がするのは気のせいですよね!?恐る恐る振り返れば、そこには魔獣のすがたが!し、仕組まれた!サァッと顔から血の気が引く。「ガルッ」ビクゥッ。きききききっと私には気づいてないはず!だから動かなければ、、震えながら見守っていると、次の瞬間魔獣が走り出した。“私の方へ“「ギャァァァァァアアアア」私は大きな悲鳴を上げると全速力で魔獣から逃げたのだった。ーーーそして今に至る。エヴァンの奴め、覚えてろよっ!!坂を勢いよく転げ落ちるようにして走る。走る。走る。肺がつぶれそう…。もうついてきてないことを祈りながら後ろを見ると、、いたーーーーーっ!!!!まぁ、ソウデスヨネ。「イヤァァァァァアアア!!!」出せるだけの大声でそいつらを拒絶する。だけど、明らかに増えてるよね!?最初一頭だったのに今じゃ百頭くらいいるよ、絶対!!!「もう、いい加減にーーーキャアッ」後ろを振り返り叫びかけたところでゴテッと無様に転んでしまった。開いていた距離が一気に詰まる。魔獣の牙が迫ってきて、もうだめだ、と目をつぶりかけた瞬間、魔獣達の身体が吹っ飛んだ。視界に揺れるのは見慣れた赤い髪。「アホリアにしては上出来だな。」斜め上から褒めるこの赤髪の男を睨みつける。「サッサと助けろよ!まったく…死んだらどうしてくれんのさ!今ので軽く五百年は寿命が縮んだじゃんか!!」私が食ってかかると、アルフはあきれた顔をした。「お前、五百年も生きるつもりだったのか?…正真正銘の馬鹿だな。」「なんだとぉ!?人間たるもの千年生きてなんぼのもんじゃい!」「そんなに生きねぇだろ、普通。馬鹿だな。」ムキィーーーーッ!!!バカバカってうるさいんだよ!カバ!私が地団駄を踏んでいると、隣にスッとラシェルが現れた。「バカリア、ちょっとお黙りなさいな。耳障りですわ。」ドS令嬢は今日も手厳しい。「僕の見込んだ通りアホリアは囮の素質あるな。これは、予想以上の数だな。」と木からぶら下がって魔獣達をみるのはエヴァンだ。褒めてねぇぇぇぇええええ!!!!百歩譲って褒めてたとしても、全然嬉しくない褒め方であることには変わりない。囮の素質ってなんだよ、おい!「ぇ?アメリアってダンサーなのか?」ちょぉぉぉっと待とうかグレヴィリウス君。激しく聞き間違いしているよ。踊り(オドリ)じゃなくてオトリな。あぁ!もうこの人たち疲れる!早くやっつけろよ魔獣(他人任せ)と思ったところでアルフがコキコキと肩を鳴らした。「さて おっぱじめるか。」そう言ったアルフの顔は閻魔様並みに黒い笑顔を浮かべていらっしゃったのだった。アルフ君きょわいです…。

昨日は更新できなくてすみませんでした!


祝ユニーク数100越え!

読者のみなさまありがとうございます!

残念ながら主人公の勇姿はみられませんが、今後とも“勇者様の放浪記ー主人公が激弱なのはきっと気のせい“をよろしくお願いします。

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