アルフ君は強かった。
ごめんなさい!同じ話を二回投稿してしまいましたっ汗汗
すぐ削除しましたが、「アルフ君は強かった。」がもう一つあったら、それは全く同じ話ですので、気にしないでください。
ー「何かと思えば、犬か。」とアルフは平然とライザーを見つめた。ちょぉぉぉぉっと待とうか!?強がりにもほどがあるでしょ!相手はラスボス級なのである。大事なのでもう一度いう。相手はラスボス級だ。その相手を犬呼ばわりだなんて!「噂通り、馬鹿面だね。」エヴァーーーーーーンっ!!君はなんてことを言うんだ!ってかその噂初めて聞いたんですけど!?「グルルルル」ライザーがそんな私達に向かって歯をむき出しにして唸る。いぃぃぃやぁぁぁぁぁぁあ!!!私は心の中で絶叫した。おこってんじゃん!それを見て、ラシェルはその上品な顔を少し歪ませた。だよね!怖いよね!ここに同志が……「まぁ、お下品な顔ですこと。」…いませんでしたね。ラシェルゥゥ!!私はもう半泣き状態である。お願いだからこれ以上ライザーを挑発しないでほしい。もう、グレヴィリウスしかいない。期待を込めてグレヴィリウスを見ると、彼は例によって考え深げに髭をさすっていた。「面白い獣だな。」…そうでした。彼はこういう人でした。唸る+馬鹿にされる=面白いってなんだそりゃ!グレヴィリウスの頭の構造が分からん。この瞬間私はとくと思い知らされた。コイツら、、馬鹿だ!そして、そんな奴らに感化されて、もしかしてライザーって弱いのかも!と思ってしまった私はもっと馬鹿だと思う。「フッフッフッ。このバカ犬はリーダーの私が一撃で決めてやろう。」あぁ。誰か私の口を塞いで欲しい。口は災いの元というのはまさにこの事ではないだろうか!?高らかにそう宣言したのは良いものの、何せ私はマグレで勇者様になったのだ。実力もなければ、自分専用の武器すらない。つまり、戦えないのである。だが、言ったからにはやらねばなるまい。私は足元に落ちていた木の枝を拾うと、ライザーの前に躍り出た。「アメリア・スーパーウルトラハイパーアタァァァァァァァック!!!!!」「おぉ!」思わず、といった様子でアルフ達が感嘆の声を上げる。私は木の枝でポコンとライザーを打った。ポキッと呆気なく木の枝が折れる。もちろん、ライザーはビクともしない。「き、効かない!?」「「当たり前だろーがっ!!(当たり前ですわっ!)」」呆然とする私に全員からツッコミがはいる。私はまだショックから立ち直れない。「私の渾身の一撃がっ!」「そんな子供だましみてぇな攻撃、最低ランクの魔獣すら倒せねぇだろ」馬鹿かお前、とでも言いたげにアルフが私をみた。何ですとぉぉぉぉ!?まさか自分がそんなに弱いとは思っていなかった。受かったのは本当にマグレだったらしい。そんな私にアルフはため息をついた。「もういい。お前下がってろ。俺が片づけるから」「め、面目ない」これ幸いとばかりに私はサッサとラシェルの後ろに隠れた。「グルルルルッ!」私の攻撃に暫く放心状態だったライザーもその言葉に我に返ったらしい。再び、恐ろしい顔で唸り始めた。アルフは眉間にしわを寄せた。「うるさい。唸って良いなんて許可してねぇだろうが」いえ、むしろ許可が必要なんですか!?そう訊きたかったがとても訊けなかった。アルフは身体が大きいので必然的に上からアルフを見下ろすライザーを睨みつける。「てか、犬の分際で上から物申すなんて生意気。跪け。」なんて傲慢。まぁ、かくいう私も木の枝で攻撃したばかりなのだが、それとこれとは違うのだ。あれはあくまでマインドコントロールをされたにすぎない。今思っても、人生最大の黒歴史認定ものだが、アルフと私じゃ比にならないだろう。何せ跪け発言である。よく敵キャラがそれを言って逆に跪かされるあるあるパターンの一つだ。ご愁傷様である。そんな失礼なことを考えていると、ふっとアルフの姿が消えた。飛び散る赤い滴が目の前に広がる。気がつけば、アルフの足下にライザーが倒れていた。紅い物が滴る刀を手にアルフは口端を上げた。「いい子だ。俺見下ろすなんて十万光年早いんだよ。」ほ、本当に殺っちゃった…。ブルッと鳥肌が立った。もしかして、私…とんでもない集団に入ってしまったのかもしれない。