カミサマと少年
「ねえカミサマ?困ってる僕を助けてよ」少年はカミサマに訴えた。
「私はそんなに偉いものじゃないんだよ」カミサマは言った。
少年は言った。「カミサマは継ぎ接ぎの体をしているのに生きているじゃないか」
カミサマは反論した。「継ぎ接ぎの体をしていても、私はそんな偉いものじゃない」と。
「でも皆はカミサマの事をカミサマって呼ぶよ?」
少年は質問した。すると神様は説明し始めた。
「私はカミサマなんかじゃない。私は色んなものを加えて、削って、そうして生まれさせられた。皆は私の事をカミサマと呼ぶけれど、私はカミサマなんかじゃない」
「じゃあカミサマは一体何なの?」
少年は再び質問投げかけた。カミサマは答えた。
「私は、皆の心の弱さの塊さ」
カミサマとは変遷するものであり、かつ、いつの時代でも変わらないものなのだと。私は感じます。皆、どこかに心の弱さがあり、悩みを抱えて生きているのでしょうか。私はカミサマを信じて頼るわけでは無いですが、一人一人に個々のカミサマが存在しているのでしょう。