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折々な日常の中で  作者: 仲村遊一


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“今“


今を大切にしなければと感じた。




お盆の期間が終わり、残暑というにはあまりにも暑過ぎる日々を過ごしている。

今年は全国的にも暑く、また雨が極端に少ないため季節というのが進んでいかない。

いつまで夏なんだろうかと感じているが予報をみても暫くは夏の陽気が続くのだろうなと感じる。

体に堪える暑さが続くが、読んでくれている読者の方も体には十分気をつけた上で日々を過ごしてほしいと思う。


お盆が明けたということは、日々の仕事も再開するということだ。

9連休で散々遊びまくったのと昼夜逆転したような生活をしていたため、朝から起きて仕事に果たして行けるのか、と思っていたが、その考えは杞憂に終わった。

生活リズムや体内時計というのはちょっとやそっとじゃ変わらないのだなと思う。

仕事のある日の起床時間には目が覚め、準備をし、車を走らせ長期休暇前と何ら変わりなく仕事をこなした。

もちろん体が張ったり、いつも以上に疲れを感じることはあっても、どうしても会社に行けないほどに疲れているわけではなく、自分の体と精神の丈夫さに乾杯した。


9連休中も極論、命を削りながら遊んだ。

朝までお酒を飲んだり、食べたいものを食べたり、おおよそ節制というところからかけ離れているところで生活をした。

もちろん楽しい。我慢をしないということはこんなにも自由なんだなと文字通り身をもって感じる。

日々の仕事が始まり反動がくるのかなと思ったが意外と来ない。

これから先年齢を重ねた際に来るのかもしれないが、今から考えても仕方のないことなので、日々できる節制をしていこうとは思う。

休日を全力で楽しむために平日は節制。

これは妻と離れる決意をしてからのモットーだ。


以前にも書いたことがあるが、今を楽しめない人に未来は無いと思っている。

もちろん未来を蔑ろにしろと言っているわけではない。

最低限将来のことを考えたりする必要はあるが全てそこの部分にフォーカスする必要はないと思っている。

妻は私との結婚生活の中でよく言っていたことがある。

「老後のために今から貯金しよう」

言わんとしていることはわかる。

だが20年、30年後の未来を想像できるほど私の想像力は豊かではない。

今を生きていない、楽しめていない人に明るい未来はあるのだろうか。

いつも隣で妻を見ているとその部分を考えずにはいられなかった。

今を楽しめない為、本当に生きづらそうだった。

あらゆるネガティブな言葉を日々聞いた。

愚痴ではなく、心の底からの叫びに聞こえた。

幾ら今を楽しめ、といっても聞く耳を持たなかった。

その部分が本当に辛かった。

わかってもらえない、ということが離婚という結果を生む要因の一つになったのは確実だ。

彼女から離れないと私という人間の精神が保たれないと感じた。

今となれば少し幼稚な考えで妻を傷つけたのは申し訳なく思うが、当時はそうしないといけないと感じていた。


よく友人や家族から結婚して人相が変わったと言われた。

決してポジティブな意味ではなく、ネガティブな意味で。

離婚をしてから再度会った友人に今度はこう言われた。

顔が柔らかくなった、と。

色々と抱えていたのだなと感じるが、日々の生活の張り合いは無くなったなと思う。

それでも表情には素直に出ていたのだなと思うと、この結果はこれでよかったのだなと思う。


様々な経験を経て、今を生きるということの大切さを身をもって感じた。

長生きしたいと思っていても長生きできる保証など無い。

それなら今を全力で生きて花火のようにパッと散るのも悪くないと思う。

保守的に生きるのではなく、やりたいこと逢いたい人に全力を注ぐ。

輪廻転生がなければ一回しかない人生を全力で楽しむ。

人として当たり前のことを当たり前にこなす。

それが難しいのだが、その難しい部分を日々こなしていこう。

その積み重ねが妻が望んでいた明るい未来に繋がると信じて。


明日からまた1週間が始まる。

必要とされている場所がある限り全力で駆け抜けよう。

花火のように一瞬でも綺麗に咲けるように。





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