ふたつのアイス
初見の人は1話から読んだ方がより楽しめます!
※この作品に登場する人物、団体はフィクションです
※この作品には青春百合要素がありますが、
手を繋がないくらいの親友の距離感です
☆感想など凄く嬉しいです!
夏の制服に着替えて、
1つの自転車に2人で乗って…
夏の風が生ぬるくて、平和すぎて、
これから終わる世界には勿体なかった。
『響ー?これからどうする?』
「なにーー!?風で全然聞こえない!w」
『……っふふ、駅でアイス買おっか!』
「おっけー!」
____パキッ
ソーダ味の棒アイスを2人で分ける。
「いやぁ夏はやっぱりソーダ味だよね〜!」
『え〜スイカ味の方が好きだな』
「文句言わない!節約だよ〜?所持金少ないんだから」
『アイス買ってるじゃん!』
「2つで1つだからいいの!」
『あははっ!理由になってないじゃん!』
私は夏の暑さで今にも溶けそうなアイスをじっと見つめ
『…2つで1つってなんか私らみたいだね〜』
「キザだねぇ〜怜らしくない」
『うるさ』
アイスを食べながら電車を待つ。
田舎に通るガラガラの電車だ、こんな状況でも空いていて
視界に見えるのは反射した自分達しか座っていない。
少し古い電車の中でこれからどこへ行こうかと話した。