焦熱地獄の難易度がいくらなんでも酷すぎるんだが
閻魔「なるほどのう。悟空のやつを倒すために焦熱地獄で修行か。
太上老君は面白いことを考えられたものだ」
俺はあの世の裁判官、閻魔大王の前に連れ出された。
あれから太上老君の爺さんに色々と抗議したのだが、とりあえず日本消滅を防ぎ、俺が生き残る方法がこれしかなさそうなのでいやいやながら来た…という感じだ。
しかし、この世界ではあの世があり、本当に地獄があるらしい。
いや元の世界でももしかしてあったんだろうか?
「やらされる方はたまったもんじゃないんですがね」
生者であれ死者であれ、あの世に入るには閻魔大王の許可が必要らしい。
もちろん普通、生者が入れる場所ではないんだが、太上老君のコネで許可を貰っているところだ。
閻魔「まあ、頑張ることだ。心配せずとも、地獄では刑期まで刑罰を受け続けてもらうため、どんなに体がバラバラになっても再生するようになっておる。
安心して修行するがよい」
「それのどこに安心する要素があるんですか…」
閻魔が書類のようなものに印鑑をつくと、獄卒の鬼達が寄ってきた
「それでは焦熱地獄に案内しよう」
獄卒たちにエレベータのような機械のところに連れていかれる
「これで地獄に降りるんですか?」
「そうだ。本来罪人は刑罰の一環として、対象の地獄まで飛び降りるんだが、それだと焦熱地獄まで1000年近くかかるからな。
貴様は2ヶ月の体験コースだから、このエレベータで移動してもらう」
本当なら移動だけで1000年もかかるのか…?地獄のすさまじさを垣間見た感じだ。
というか想像がつかない。
「ほらいくぞ」
俺は腕を捕まれ、エレベータに叩きこまれる
「あんまり乱暴にしないでくださいよ」
「貴様もここで修行する以上は罪人と同じだ。
閻魔大王からも”手加減無用”と言われておるからな」
罪人同様か…。まあ前世・今世含めてあまりいい行いをしてきたとは思えないけど、せめて地獄に落ちるなら死んでからにして欲しかったぜ
そう言ってる間にエレベータがものすごい勢いで下がっていく
「よし焦熱地獄についたぞ」
「もうですか?」
はっきりいって数分もかからなかった気がする。本来1000年近くかけて移動する
距離だとすると、光速より何倍も早く移動している気がするが…。
いや、あの世なんだし向こうの世界の常識で考えちゃダメなのか。
「ああ、ではここから 2ヶ月焦熱地獄体験ツアーの始まりだ」
俺はエレベータから突き飛ばされ、外へ出た
「ぎゃあああああああ!!」
体中が燃え盛り、焼け焦げていく
「燃える!体が燃える!!」
「焦熱地獄の炎は地上に持ち出せば、一瞬のうちに世界を焼き尽くすと言われるほどだからな。
人間の肉体など一瞬で消し炭になる」
「まて…これ修行どころじゃ…」
俺の意識が途切れた。
しばらくして目覚めた。どれくらいの時間が経ったのだろう。
「目覚めたようだな。では最初の拷問に入るぞ」
「ちょ、ちょっと待て。俺の体はさっき炭になるまで焼け焦げてただろ?
なんで傷一つないんだ?」
そう言ってるそばから体が火が付き始めているし、暑くてどうかなりそうになってきている。
「閻魔大王が言っておられただろう。この地獄では体が焼け焦げようと、一瞬のうちに再生する。意識も戻る」
いやおかしいだろ。バラバラになったり焼け焦げたりしてどうやって元に戻るんだ?
「では最初の拷問 “鉄叩き”を始める。きちんと苦痛を与えるため、拷問を受けている間は意識が途切れないようになっているから注意するように」
意識が途切れないってどういうことだよ!?
そういってる間に俺は拘束され、地獄の業火によって熱せられた鉄板の上に寝かされる。
もっとも鉄だったら、絶対に溶けてる温度だ。もっと融点が高い物質なんだろう。
「熱い痛い熱い痛い!!!」
背中が焼け焦げて、強烈な痛みが走る。頭が焼けるように熱くなり意識が途切れかけるが
―――システムメッセージ―――
フィールド・地獄の特殊効果により意識が再生されました
!?システムメッセージ?なんでここでそんなものが…
ゴゥゥン!!!
獄卒達が焼け焦げた金棒で俺の体を叩く
すでに全身が燃えているはずなのに、叩かれたところにさらなる熱さと痛みを感じる。
「ひいいいいいいっ!!」
―――システムメッセージ―――
フィールド・地獄の特殊効果により、全焼した肉体を再生します
意識が途切れかけた気がしたが、また覚醒させられる。
メッセージの内容からすると一回死んだのか。
「もう燃え尽きてしまったのか。やわな身体だな。そんなことで2ヶ月以内に
積尸気を身に着けられるのか?」
「ま、待て!俺は妖気や積尸気の練り方を習ってないんだぞ!!
こんなこと続けても苦しいだけでパワーアップできるはずないだろ!!」
「そんなことは我らは知らぬ。我らは獄卒の職務を遂行しておるだけだからな」
獄卒たちが再び容赦なく燃え盛る金棒で殴ってくる。
「ぐあああっ…」
ダメだダメだダメだ。なんとかしないと…このままじゃおかしくなる。
なんとしても積尸気を身に着けるんだ。ここで正気を失ったら、
なんのために、こんなところで修行してるんだ。
確か座禅の修行では…目を閉じて意識を集中して、何も考えず…
熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い
ダメだ。意識の集中なんてできるもんか…。体中が燃えてるんだぞ。燃え盛る金棒で殴られてるんだぞ!!どうやって集中なんてするんだ!!!
何で俺がこんなことをするんだ。太上老君なんかしったことか!日本が滅びようが知ったことか!!そうだこの獄卒どもを倒せば楽になる
―――システムメッセージ―――
怒りゲージが一定値に達しました。
スキル:鬼化を使用しますか?
俺は、はいを選んだ




