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鬼化の上が水爆龍化って、ちょっとインフレし過ぎじゃね?

「たかし…許さない」

そうだ……。あのあと俺はしずくを失ったショックで引きこもりになり、

そのまま15年もニート生活を続けたんだ。

 

 改めて過去の記憶がフラッシュバックしていたことに気づく。

現実の俺は未だに、鉛漬けのまま地獄の釜であぶられ続けている。

 熱さと痛みで意識は朦朧とし考えが上手くまとまらない。


だが…思い出した!俺の恨みの原点…たかしはしずくを殺した……たかしを許さない…!!

違う……本当に悪いのは金のためにしずくを殺したヤクザ達だ……。大体俺はしずくが殺されたとき、何もできなかったじゃないか……。


憎い……力を振りかざすヤクザ達も……力のない俺自身も……。


「ずっと憎んできた」「これからも憎み続ける」「しずくを殺したすべてを!!」


「いいぞ!その調子だ!記憶が呼び起こされたことで、憎しみがより鮮明になったようだな!もう少しだ」


獄卒が何か言ってるようだが、俺の脳は憎しみであふれていて他の情報が入って来ない


「ぐ…あ…あ」


憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い


たかし!ヤクザ!!そして俺自身!!!

―――――――力が欲しい――――――――

もう二度と、あんな不条理な死を生み出さない、圧倒的な力が欲しい!!

この世界の不条理を吹き飛ばす、さらなる力を!!


―――システムメッセージ―――

憎しみゲージが一定値に達しました。


固体名:安信は鬼人へと進化しました

スキル:水爆龍化が解放されました


「よし!変わった!」


その瞬間、俺の意識が途切れ直後に覚醒する


「あ…?どうなったんだ?」


「お前が妖気に目覚めたのでな。これ以上拷問をする必要はないので、地獄の機能で

一旦殺し、復活させたのだ」


そんなお手軽に殺したり生き返したりしないで欲しいが…


「俺は妖気に目覚めたのか?」


「そうだ。体を見てみろ。今までとは感覚が違うだろう」


そういえば体中がゴツく筋肉質になっている。身長も3㎡近いし、体は赤いし

角が生えてるし胸毛も…


「ってこれ!鬼化してるじゃねえか!」


「そうだ妖気を操ることで、お前は常に鬼化し続けることができるようになった」


「そしてさらなる上位種族に一時的に変化できるようになっているはずだ」


そういえば例のシステムメッセージとかいうのが出てたな。

確か…水爆龍だっけ?

鬼と全く繋がりがないのもおかしいが、水爆ってまさか水爆じゃないよな?


「さらなる上位種族は、その者が最も力がある・破壊力がすごいと思うものに

変化するようだ。」


マジで水爆じゃねえか!!やべえな。もし未来の水爆と同じ破壊力があるとしたら、

守るべき地球を消滅させてしまうんじゃないか?


「そういえば妖気に目覚めたら、憎しみに呑まれて理性を失う恐れがあるんじゃなかったっけ?」


「お前は強い憎しみをもっているが、その憎しみと何年も向き合ってきたようだな。

だから憎しみを制御し理性を失わずに済んでいるのだ」


つまり15年もニートをやってたおかげで、憎しみにのまれずに済んでるってことか…

良かったのか悪かったのか


「さて、次は積尸気に目覚めてもらうぞ。だが、これまで積尸気に目覚めることが出来た者がほんの一握りのため、ノウハウが確立されておらん」


「じゃあ、どうやって積尸気に目覚めるんだ?」


「実戦だ。実際に積尸気に目覚めた者と戦い、その中で積尸気に目覚めてもらう。」


実戦か…信雄マンティコアのときは、ほぼ一撃で倒しちゃったから、まともな実戦は初めてだ。しかも今回は相手が格上くさい。


「で、一体誰と戦うんだ?」


「お前の目標は孫悟空を倒すことだからな。やつのライバルであり親友でもある、

魔牛皇帝に相手をしてもらおう」


「魔牛皇帝!?」


「ああ、元の名は牛魔王といったか。元々上位の妖気を使っていたのだが、

悟空一行にさんざんな目に合わされた恨みで積尸気に目覚めたのだ」


まあ不遇なキャラではあると思うが…。しかし強さは西遊記の作中でも最強クラスだったはずだ。それがさらにパワーアップしてるとなると、かなりきつそうだな。


「それでは舞台を移すぞ」


獄卒が俺を小脇に抱え、新幹線なみのスピードで走り出す


「ちょ、ま…!!速い!速いって…!!何の防具もなしにこのスピードはやばい!」


「大丈夫だ。地獄にいる限りは死んでも蘇る」


例えそうでも体がバラバラになるのは嫌だよ!!


そうして数分も経たない内に俺は魔牛皇帝との決戦の場に辿りついた


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