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ルシアの特訓と、『黒い靄』


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【魔界 魔帝国 デスデーモン 首都 ツネザリア 選手寮 コメット・愛美自室】


 コメットくんが、ルシアさんの部屋に泊まると聞いて、私は感情を抑えきれず、酷い声で怒鳴った!


「なによっ!」


 私は、どんどん沸き上がってくる怒りにまかせて、コメットくんを怒鳴り散らした。


「コメットくんたら、ルシアさんと話すたびにデレデレしちゃって!!しかも、付きっ切りの特訓の次は、『お泊り』ですって!?」


 お泊りのところを特に強調した。怒りのせいで思考が短絡的になってる。でも、男女がお泊りだよ!もう、そんなの『変なこと』しか思い浮かばないじゃん!!


「いいわよ!そんなにルシアさんが好きなら、泊まるなり、一緒にお風呂に入るなり、一緒に寝るなりすればいいじゃない!!」


 私は感情に任せて無茶苦茶なことを言いだした。


 いくら泊まると言っても、結局は強くなるための特訓をするんだ。


 そのことが、頭の中ではちゃんと分かってるんだけど、二人が一緒に一晩を過ごすんだと思うと、頭がカーッとして、酷い言葉が出るのを止められない!


 怒鳴りまくった私に対して、コメットくんは冷静な声で答えた。


「いや、さすがにそんなのじゃないよ。ほら、明日は二回目のEランクマッチだろ。今日の内に、もう一段階パワーアップしておく必要があるんだよ。もちろん、徹夜はしないから安心して」


 コメットくんが、あまりにも普通に話すので、私の怒りはさらに高まった!


「つまり、私が足手まとい過ぎるから、コメットくんが強くなんなきゃダメってことじゃない!」


「い、いやそうは言ってないだろ。とにかく今日は……」


 コメットくんがそこまで言ったところで、電話口からルシアさんの声が聞こえた。


「電話は終わったかしら?さあ、特訓を始めましょうよ」


「ちょ、ちょっとルシアさんあまりひっつかないで」


 コメットくんがそう言うと、ルシアさんは電話口でもわかるくらい甘い声で言った。


「ふふふ、だって引っ付かなきゃあ、訓練にならないじゃない」


 その言葉に私はまたカチンときた。


 ほほお?引っ付かないと、できないような訓練をしてるんだ?コメットくんには私がいるのに、男女で抱き合うような訓練を……


 うあーーーーーっ!!


 私が叫びそうになったところで、コメットくんが一言だけ言った。


「と、とにかく今日は帰れないから。ごめんね。明日きちんと説明する」


 そういうと、電話は切れてしまった。


 これは……どうしよう?いや、どうしようもないんだけどね。戦うために必要っていうんだし。第一、ルシアさんの部屋がどこだか知らないし。


 けど、すごくモヤモヤするよ。私が愛を込めないと、コメットくん弱くなるんでしょ?


 このままじゃ、まずいよ。いくらルシアさんに強化してもらったって、私がこんなに嫉妬してたら、きっと力が出せないわ。


 それから、私はモヤモヤしては、愛に集中しようとした。何度か暴れて部屋をめちゃくちゃにしたけど、ギリギリでモノは壊さなかった。


 朝までには投げたり叩いたしたものを、元の位置に戻した。


 結局、ほとんど眠れないまま二回目のEランクマッチの日を迎えてしまった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【魔界 魔帝国 デスデーモン 首都 ツネザリア ランクマッチ・スタジアム】


「さあて!またまたやってまいりました!!Eランクマッチ!!新人たちが生き残りをかけて、素晴らしいバトルを繰り広げてくれることを期待しましょう!!」


 司会の人の声を受けて、私とコメットくんは会場に入っていく。何を話したらいいかわからない。


 全然エッチなことは、無かったっぽいけど、聞くのも怖い。でも私が愛を発揮しないと、コメットくんは実力が出せない。二人で奴隷落ちなんてやだよ。


 何とか、集中してコメットくんのことを想うんだ。愛は間違いなくあるんだから、雑念を入れなかった大丈夫だもん。


「さて、コメット・愛美組に続いて、北門からもEランクファイターが入場してまいりました」


 司会の人がそういうと、私たちとは反対の門から『人間』……というには大きすぎる男性が入ってきた。


「転移前の宇宙では、『宇宙公安局』の依頼を受けて、惑星の生物を絶滅させることを仕事としていた。『星の掃除屋プラネット・ジェノサイダー・黒兵衛』です!!」


 その人は、成人男性の三倍ほど縦にも横にも長い体格だった。それに全身から無数の触手のようなものが生えている。


 ちょ、ちょっとちょっと。なんかすごいの来たよ!?


 黒兵衛の異形に圧倒された私は、たまらずコメットくんに救いを求めた。


 コメットくんの目をみて、涙目で訴えかける。怖い、助けて。


「ね、ねえ。相手の人すごい怖いって言うか、恐ろしいっていうか」


「大丈夫だよ。僕に任せて。修行はバッチリだ」


 おおお!すごい!すごく頼もしい!!カッコいい!!でも、この頼もしさが、ルシアさんとイチャイチャして生まれたんだとすると、まだモヤモヤする。


 でも、うん。少しだけマシになった!やっぱりコメットくんはカッコいい!!それなら、私も全力で助けなきゃ!


「なんやなんや、可愛い坊ちゃんと嬢ちゃんやないか。こら、壊すのが惜しいなあ」


 黒兵衛はそう言って、触手をブラブラ動かしている。


 壊すというのは、どういうことかしら。このスタジアムでは止めが刺せない仕掛けがしてあるはずよね。


 殺さずに『壊す』としたら、身体や脳に障害が残るような攻撃をしてくるつもりなのかも知れないわ。もし、そんなことになったら、もうその後の戦いで勝てるわけないもん。


 奴隷としても、働けるわけない。戦いでは死ななくても、その後すぐ死んじゃうってことだ!


 そう考えて、私がまた怯え始めていると、コメットくんはニヤリと笑って、余裕たっぷりの口調で言い返した。


「そう簡単に行くかな?僕は相当強くなったよ」


 コメットくんと黒兵衛の間に、雷のような衝撃が走った!


 男の人同士が本気で戦うと、こんな雰囲気になるのね。う、ううん。怖がってる場合じゃないわ。とにかく私は、愛に集中しないと。


「それでは、本日の第一試合!『黒兵衛』VS『コメット&愛実』コンビ!試合開始!!」


 司会者が試合開始の合図をした直後、黒兵衛は触手のようなものを闘技場いっぱいに広がらせた。


「では、一気に勝負をつけさせてもらうで。おいらのこのホースが何のためについとるかわかるか?」


 あの触手みたいなのは、『ホース』というらしい。ホースというのは、確か中に水を通すための管だと、コメットくんから聞いたことがあるわ。


「それはホースなのかい?だったら、何か液体を通すのか。けど、君の体内の水分は有限だろ。それでどうやって僕を倒すって言うんだ?」


「ひゃひゃひゃ、お主は魔法のない異世界からきたようやな。魔法なら水なんかいくらでも出せるわい。それもただの水やないぞ。人類を洗浄する『星の浄化液』や」


 そう言って、黒兵衛は『ホース』を怪しく蠢かせた。


「このホースから出る浄化液は『浴びたものを泡にする』。おいらが星の生き物を滅ぼすときは、星全体をこの液体で満たし、自転に任せて撹拌させ、死に絶えたところで脱水するんや。洗濯機みたいなもんやな」


 星の生き物をみんな泡にする!?なんて恐ろしい技なの!?なんでEランクにこんな能力者がいるのかしら。


 でも、そうね。Eランクは転移してきたばかりの人もいるんですもの。元々すごく強い人が混ざっていてもおかしくはないわ。


 でも、わざわざそんな人と当たらなくてもいいじゃない!!


「なるほどね。じゃあやってみてよ」


 今の話を聞いても、コメットくんは余裕の表情のままだ。随分自信があるみたい。触ったら泡になる水なんて、対処する方法があるのかな。っていうか、あいつ絶対コメットくんより、私を狙ってくるでしょ!


「ほほお、面白いやないけ。ほなら食らってみい!そっちの嬢ちゃんがのう!!」


 そういうと、数百本はある黒兵衛のホースから、私に向かって一斉に洗浄液が飛び出した!


 その量は半径数百メートルはある闘技場の半分ほどを覆う量だ。当然私に避ける方法なんてない!!


 そう思った瞬間、コメットくんが私の目の前にワープしてきた。もしかして庇ってくれるの?で、でも もしコメットくんが泡になっちゃったら!!悲しいどころじゃない!!


 そんなことを考えていると、コメットくんの回りを黒い(オーラ)のようなものが覆った。ものすごく禍々しい。みているだけで不安になってくる……何これ!?


 一体、コメットくんの身体に何が起こったの!?


「はあっ!!」


 コメットくんは、腰を深く落とし手のひらを、まっすぐ前に突き出した。


 ドゴォッ!!


 その衝撃波で、浄化液の津波に大きな穴が開いて、コメットくんの正面だけ浄化液が吹き飛んだ!!


 「なっ……!?」


 そして、衝撃波は浄化液を突き抜けて、黒兵衛にぶちあたった。


 ブチッ……


「え……うそ……」


 衝撃波をもろに食らった、黒兵衛の身体は跡形もなく四散してしまった!!!


「先にネタバレしちゃったのが、まずかったね。要するに体に当たらなきゃ怖くないってことが解ってしまった」


 私の身体がプルプルと震えてる。コメットくんは、こんなに強かったの?いや、そっか。ルシアさんの特訓でここまで強くなったんだ。


 で、でもちょっとおかしくないかな?今の戦いで、私は全然 愛に集中できてなかったんだよ?


 それなのにここまで強いって、コメットくんの素の実力だけで、これだけの力が出せてるんだとしたら。


 一体、何をしたらそんなことになるの!?


「お……お……うぉーーーーー!!!!鮮やか!!鮮やかです!!コメット選手、たった一撃で黒兵衛選手をぶちのめしたああああ!!」


「コメット・愛美チーム、Eランクマッチ一勝目だあああ!!!」


 司会の人は盛り上がってるけど、私は何もできなかった。


 あの靄が何なのか、不安はあるけれど、コメットくんが真面目に努力して、強くなったことだけは確かだもん。私も頑張らなくちゃダメだ!


「なお、黒兵衛選手は『愛の核のかけら』さえ残っていれば、完全再生できる能力を持っています。ですので『止め防止装置』は正常に働いております」


 『核』が残っていれば再生できる!?あのおじさん、そんなとんでもない能力を持ってたんだ。


 おっとそれより


「やったね!コメットくん!!ホントにすごいよ!!やっぱりルシアさんの特訓は正しかったんだね!!」


 靄のことは気になるけど、とりあえず初勝利だ!私はただ純粋に喜んだ。勝ったんだから、喜んでいいよね?


 それに、ちゃんとコメットくんを強くしてくれたんなら、やっぱりルシアさんはいい人なんだ。それを私ったら逆恨みで嫉妬して……恥ずかしいなあ。


「あ、ああ。ありがとう。そうだね。僕もここまでできるとは思ってなかったよ」


「ねえ、コメットくん。私も、ちゃんと愛を集中できるように頑張るね。コメットくんがいないと寂しいけど、頑張ってルシアさんのところで修業してよ!」


 私は少し気持ちが楽になってた。勝てるんだ。勝てるなら、ルシアさんの方法が正しいなら、私は少し我慢しよう。


 二人で無事に魔界から帰るためなんだから。


 コメットくんの目標『魔神になる』ためなんだから。


 このときの私は、勝ったのが嬉しくて『黒い靄』のことを、あんまり危険だと思ってなかったの。


 でも、戦いに勝つたびに、このときもうちょっと気をつけていれば、と思うようになっていったわ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【魔界 魔帝国 デスデーモン 首都 ツネザリア 選手寮 コメット・愛美自室】


 どうしよう……どうしよう!!


 まさか、あの黒い靄があんなに大きくなるなんて!!それにコメットくんの様子もおかしいわ。目がうつろになってきたし、皮膚に黒い鱗のような部分が目立ち始めた。


 あれから、私たちは……というか、コメットくんは勝って勝って勝ちまくった。Eランクを軽く三人倒した後も、一週間としないうちにDランクを三人倒した。


 そして、そこから一週間しないうちにもうCランクを三人倒してしまった。それも圧倒的な力で粉砕してきたわ。


 でも、それと同時にコメットくんを覆う靄はどんどん大きくなってきた。コメットくんの自我も怪しくなってきて、ただただ相手を倒すだけの獣みたいになってる。


 戦ってないときは、まだ十分意識があるみたいなんだけど、このまま行くとどうなるかわからない!


 止めなきゃ!!このままじゃ、コメットくんがコメットくんじゃなくなっちゃう!!


 力づくで……は、無理だから何とか説得するしかないわ!!


 せっかく好きになったのに、こんなことで恋人を失ってたまるもんですか!!


 私が決意を固めていると、部屋にコメットくんが戻ってきた。


 それを見た私は、全速力でコメットくんにかけより、早口でまくしたてた。


「ねえ!コメットくん。コメットくんの、その黒い靄!絶対危険なものだよ!間違いなく、ルシアさんに何かされてるわ。もうルシアさんのとこには行かない方がいいよ!」


 突然、叫びかかってきた私に対して、コメットくんはとくに慌てることもなく、涼しい顔で答えた。


「ああ、そうだね。確かに君の嫉妬心や寂しい気持ちは、理解できるよ。でも考えてみてよ。僕たちはこうして、勝ってきただろう?僕たちの目的は勝利じゃないか」


 ……?微妙に話がかみ合ってない気がする。私はコメットくんの心配をしてるのに。


 確かに嫉妬や寂しい気持ちもある。それに勝つのは何より重要だわ。けど、今はそれどころじゃない!


 だって、コメットくんがコメットくんじゃ無くなっちゃたら、そんなの何の意味もないもん!!


 そう考えていると、コメットくんは私のことを、するどい目つきでしっかりと見据えて言った。


「勝ってるんだから、ルシアさんの特訓法は間違ってない」


 私は、その迫力に気おされてしまった。


 確かに勝つことだけ考えたら、間違っていないのかもしれないけど……。


 私は泣きそうになりながらも、なんとかコメットくんを助けたくて言った。


「でも…でも!戦いの度にどんどん大きくなっていく黒い靄を見ていると、怖いの!」


 コメットくんの肩を掴み、グラグラ揺らしながら訴えかけた!


「コメットくんがコメットくんじゃなくなっていくのが怖い、愛する人が目の前から消えて無くなってしまうのが怖いの!」


 このままじゃ、コメットくんは例え魔神になれても、すべてを破壊するだけの化け物になっちゃう!だからここで、引き下がるわけにいかない!


 だってこんなに愛してるんだもん


 私が必死に訴えかけたのに、コメットくんの反応は冷ややかだった。


「愛する人か。いや、ダメだ。今の君の愛では全く足りない。だって考えても見てよ、君はこれまでの戦いで全く愛に集中できていない、完全な足手まといだ。そうだろう?」


 足手まとい!!確かにそうだけど、そこまで言わなくても……。


 コメットくんの言葉に、私はその場にうずくまってうなだれた。目から涙がポロポロと零れだした。


「一方で僕はどんどん強くなってきた。僕の君への愛が、より深くなっている証拠だ」


 確かにコメットくんは、すごく強くなった。でも、それが愛の力だなんてとても思えなかった。


 あのどす黒い靄が愛の証だなんて考えたくないもん……。


 私が、どう言い返すか考えていると、コメットくんはとんでもないことを言いだした。


「でもまだ足りない。Aランクになり、魔神を倒すには全然足りない。だから、僕は今日から、ルシアさんの部屋に毎晩泊まることにする」


 私は一瞬、何を言われたのかわからなかった。私が反応する前に、コメットくんはさらに言葉を続けた。


「魔神を倒す、その日までだ!」


 コメットくんの言葉に、私は青くなった。


 あまりにもびっくりし過ぎて、口をパクパクさせている。


 ずっとルシアさんの部屋に泊まる!?本当にそう言ったの?


 私とコメットくん。今だって、随分ぎこちない関係になっちゃってるのに、これからずっとルシアさんの部屋に泊まる!?


「そ、そんなの……ダメよ!!私たちの愛はどうなるの!?ずっと側にいて、もっと愛を育まないと、ダメだよ!!」


「大丈夫さ。離れていても相手を思うことはできるよ。ぼくのいない間に、ちゃんと愛に集中できるよう、努力して欲しい」


 そういうと、コメットくんは扉の方に向き直って、ドアを開けた。


「ちょ、ちょっと待って!!本当に出ていくの!?待って!待ってったらあ!!」


 私がそう叫んだとき、コメットくんはワープで消えてしまった。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【魔界 魔帝国 デスデーモン 首都 ツネザリア ランクマッチ・スタジアム】


 あれから、私たちはランクマッチのときだけ会う関係になっていた。


 私はコメットくんがいなくても、なんとか愛に集中しようとした。コメットくんのことを想うとドキドキするし、心が温かくなるのは確かだ。


 愛はちゃんと、ここにあるんだ。


 けど、ここ二週間ほどでコメットくんは大きく変貌した。Bランクの三人目を倒したときには、まだ面影があったのに……。


 Aランクを二人倒す過程で、人間の風貌ではなくなってしまった。どうしよう……。でも好きだ。見た目や性格が変わっても、どこかにコメットくんの人格を感じる!!


 どうにかして元に戻さなくちゃ!!


 今日は、ついにAランクマッチの三戦目、相手はチャンピオン『ルシア』だ!!


 これまでルシアがコメットくんに、何をしてきたかはわかんない。でも、ルシアも何か目的があってやってきたはずだわ。


 だったら、多分この直接対決できっと何かが起こるはず。だって、ただライバルを強くするなんて、そもそも変だもの。


 でも一体、何をしようって言うの?それは、必死に考えたけど分からなかった。


 でも、うーん多分だけど?ルシアがもっと強くなるための、何かがあるんじゃないかなあ。


 だって、彼女はAランクで勝ちまくってるけど魔神が倒せないでいるんでしょ?コメットくんにした『何か』が魔神を倒すために必要ってことはありそう!


 でも、やっぱり具体的にはわかんないなあ。


「さて!!本日の対戦も大詰めです!!本日の八試合目は、怒涛の連勝でAランク二勝までこぎつけた『コメット&愛美コンビ』VS不動のチャンピオン『ルシア』!」


「コメットくん。ついにここまで来たわね」


「ああ……。ルシアさん。ついに決着の時だ!!僕は、貴方を倒して魔神になる!!」


 そのとき、ルシアの身体からも黒い靄が噴き出した!!コメットくんと同じか、それ以上に大きい!!


 「ふふふ、種は実った。いよいよ収穫のときね」


 そういうとルシアの黒い靄が、それまでよりさらに数倍、膨らんだ。

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