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気が付いたら幽霊やってました  作者: 京子
第四章 黒尾の逆襲
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第55話 焼き肉 炭屋にて

申し訳ありませんm(_ _)m前回同様、後半は会話モードとなっております。

NEW FACE

畠田はただミキ 34歳

身長・168㎝

スリーサイズ及び体重・ナイショ

浦川学園3年C組担任

幼顔のせいなのか、実年齢より若く見られ、生徒や同僚にもそこそこ人気が有り告白される事もあるのだが、心に決めた男性がいるらしく、恋人は教科書だと言い張り告白の全てを断っている。

三条の弟子で玉斉の妹弟子。

教師をやっている傍ら学園内に住み着くR級を祓おうとしている。

特技は幽霊を殴り飛ばす。



戻って来たは良いが、何か考え込む様にダンマリを決め込む真智子にレイは何も言おうとはしなかった。

寧ろ「大丈夫か?」と心配し、声を掛けた程であった。そんなレイに対して安心感を覚える真智子てあったが、心中穏やかではない。


(コヨミが復活したら私はどうなるのだろう。)


今後、レイが進む道は困難極まる程に険しいものであり、真智子だけではサポートしきれるものではないのは確か。

ましてやレッド達の話を信じるのなら、今度は間違いなくバレる。婚姻届を交わした以上、一緒にいないだけで現在進行形で2人は夫婦なのだ。

そう言う状況下で今まで通り姉を演じる事が出来るのだろうか?


真智子の悩みは尽きる事はなく、1人悶々とする日々を過ごす事となったのである。



翌日



パチンココーナーのお客の反応


出ねぇ…


何で出ねぇんだ?


激熱演出5回連続でスルーなんて有り得んだろ


ゲッ!!2000回転超えやがった…どおなってんだ?


こんな日もあるってか?いや…俺は絶対に認めんぞ!


スロットコーナーのお客の反応


また、天井単発かよ


コレ!プレミア演出じゃなかったか?オイ!何でハズレるんだよ!


最早、店長の悪意しか感じられないのだが?マジで出玉ゼロ営業してんじゃねぇだろうな!?この店!!


定休日明けの今日、前回の勝ちの余韻が残っていたお客と噂を聞きつけた人達が朝イチから店に殺到し、大いに賑わっていたのだが、大当たりを引くパチンコ台は皆無であった。

スロットは天井が存在する為に打てば当たりを引く台も在ったのだが、その全てが単発で終わり、再び天井へと導かれる負のループを繰り返すのみで無駄金を使わされる投資地獄と化していたのであった。


「恨むなら、禁断の奥の手を使わせたあの幽霊に言うんだな」


モニタールームにて、監視カメラを凝視しながら独りほくそ笑む金蔵はそんな事を呟いた後でホールコンピュータが弾き出した数字を見て満足そうにウンウンと頷く。

一昨日、レイが行った事が切っ掛けとなり、遂に禁断のレベル4を全機種全台に発動させたのだ。


「さぁ、全財産をこの俺に貢げ!お前達の財産は全て俺のもんだ!がははは!」


誰も居ない部屋の中で誰憚る事なく叫ぶ金蔵。


であったが


「ヤメヤメ!打ってられっか!2度と来るかこんな店!!」


開店から2時間もしない内に悪態を吐きながら出て行くお客が続出し、昼過ぎには見事にお客がゼロになってしまう。

お客がゼロになってしまってから新しく入店するお客も居たにはいたのだが、台のカウンターを見て打ちもせずに帰ってしまう。


「う〜む…流石にやり過ぎたか…見せ台は必要か?イヤ…これしきのことで手は緩めないぞ!!」


と、思ったのだが、黒尾の影に取り憑かれている金蔵は最早正常な思考すら出来ずに直ぐにその考えを否定する。


10日後


何故だ…何故誰も来んのだ!!来いよ!俺に貢に来いよ!


出玉ゼロ営業

当然お客もゼロ!

10日もの間、来店したお客は皆無

誰も居ない店内で愕然とする金蔵を冷ややかな目で見つめる店員。

本当にお客から金を巻き上げたいのなら、もっと別のやり方を考えなければならないところなのだが、金蔵の頭の中は一切その事に気が付かない。


「さ…サクラを雇って…そいつ等だけ出して他を出さない様に…いや…ダメだ…それでは情報が漏れる可能性が高いしお客を呼ぶ為だとは言え、勝たせるのは…」


玉斉に言われた事を忘れ、更に黒尾の影に取り憑かれている状態では如何にお客の財産を巻き上げると言った事しか考える事しか出来ない金蔵が出した決断とは…


その夜 焼き肉「炭屋」にて


「俊哉が焼き肉を奢ってくれるなんて明日は槍の雨が降るわよきっと」


上カルビを頬張りながら毒づく女性 畠田ミキに何か知らんがパチンコで勝たせて貰ったからなと同じく上カルビを頬張りながら返事をする俊哉。


「パチンコ?アンタ、パチンコなんて打つんだ?って、行ったのはワンダーランド?」


「他に何処がある?言っておくけど、行ったのはトンでも幽霊が居るって噂を訊いたからだぞ?」


「ふ〜ん…で?」



「で?って??」


「そのトンでも幽霊は居たの?」


「居た!然も、台から聞こえて来る歌に合わせてキレッキレのダンス踊ってた」


「何それww踊る幽霊なんて何の冗談?ウケるんですけどww」


「信じられない気持ちも解るけど、本当なんだって!然も、仲間が居るらしくてよ、その仲間の幽霊に言われるがままに台に座って打って見たら出るわ出るわ…驚いたのなんのって…」


「…噂になっていたのは本当だったんだ?」


「噂?」


「そっ!う・わ・さ」


「幽霊に勝たせて貰わなかったらもっと負けてたってさ…」


「おう、実際問題としてそれまで出ていた台はたったの1台でよ、出していた女は何日か連続で勝っていたらしいな」


「その勝ちも幽霊の仕業だって話よぉ?」


「・・・だろうな・・・

アッ!店員さん、ロースとサガリそれと生中2つ追加で!あぁ…後、センマイ有る?えぇ〜無いの?じゃあ、ミノ追加で!

あの店は違法改造台を駆使して違法に儲けているって話だしな」


「その違法改造台を販売した業者は捕まったらしいよ?」


「マジ!?」


「マジで!名簿の中にワンダーランドも有ったらしいから、摘発されるのは時間の問題だと思うわ」


「そうなんだ。店長ブチギレじゃね?」


「ブチギレしてんじゃないかなと思うけど、知り合いの話だと店内に居る時と店外に居る時の顔が全然違うんだって

多重人格者じゃないかって噂よ?」


「ふぅ〜ん…残念ながらそれは無いと思うぞ?」


「何でよ?」


「店長には強力な何かが取り憑いているからに決まってんじゃん」


「はぁ?じゃあ、店長は既に乗っ取られいるとでも言うの?」


「間違いないな…遠くからでも巨大な悪意がビンビンに伝わって来たよ」


「そんな中でよくそんな事が出来たわよね?暴挙としか思えないわ」


「ウ~ン…暴挙と言うよりは、出すだけ出してやるから2度とこの店に来んなって無言の警告だったのでは?と思ってるよ」


「なる程ねぇ…だから定休日明けから全く出ない営業したのかな?」


「全く出ない営業?」


「そっ!出玉ゼロ営業ってヤツ!どおでも良いけど、店員もお客もいい迷惑だと思うわよ?

所で、花岡玉斉が動いたって話を訊いたけど、何か知らない?」


「あのペテン師が?」


「ペテン師って…ヤツの力は本物よ?ただ、金持ちしか相手にしないってだけよ?」


「俺は知らんな…そっち方面なら、元お仲間のミキの方が詳しい筈だろ?」


「そうなんだけどね…アイツ、先週末から海外へ長期出張とかの理由で居なくなったのよ」


「へっ!?」


「出張ではなくバカンスだろうけどね。」 


「あの幽霊を探し出して吐かせるか?」


「見えるだけで力を持たないアンタが深入りすると怪我だけじゃぁ済まないわよ?」


「それは解るけど、何か引っかかるんだよな。ほっとけないと言うか何と言うか…それを言うならミキだって相当ヤバいんじゃね?」


「あたしの方はお手上げ状態も良いところだわ…殴っても殴っても減りゃしない…もしかして、漫画のネタにならないかって考えてないでしょうね?」


「バレたか

なかなか面白い漫画になると思うんだよね

幽霊だけに、色々ネタを持ってそうだしよ?」


「取り憑かれても知らないわよ?」


「アイツは取り憑くとか人を呪うとかするヤツじゃないと思うんだ」


「お得意の直感ってヤツ?でも、付き纏うかも知れないよ?」


「直感って言えば直感だけど、漫画のネタを提供してくれるのなら付き纏われるのも有りかな?」


「好きにしたら?」


「まぁ、そう言う事にしておいてくれ…そろそろ出ようか?」


「ごちそうさま♥️」


会計を済ませ店を出た後何をする事も無くそのまま別れて帰宅の途に着く。


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