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気が付いたら幽霊やってました  作者: 京子
第13章 勝つのはどっちだ
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第203話 エレボスと真相と

何度かボツネタを出したりして頑張って書いたのですが、矛盾が…

気にしないで読んで頂けたら幸いですm(_ _)m

どうやらアッチも片付いた様だな


1度はピンチに陥ったヒーローだが、悪魔軍の登場により形勢逆転した様子。

兎に角、目的の99%は達成出来た筈。

然し、残り1%が問題だ。


山本八郎座右衛門


ヤツこそが全ての元凶である。

今までの出来事からそれは間違いないと思うが、問題はそこではない。


ヤツが壊と強欲を操っていたと云う事実が問題なのだ。

山本と強欲の繋がりについては想像がつく。

山本の能力を獲ようとして返り討ちにあって眷属となったとかだろう。

それだけなら然程問題はないが、何故、ローラのことを知っていたかと言うことだ。

でなければ、権力を駆使して逮捕しようとはしなかっただろうしあの時、レイが山本の手に落ちていたのなら、間違いなくこの世は終わっていた筈。

まぁ、それは事前に阻止された訳だが問題はレイのことも知っていた節があるということ。


「同時に10も存在していた世界が9も潰されたと言うことは、その世界のどこからか逃げ出してきた魂がこの世界で肉体を獲たとは考えられない?」


元漫画家らしい視点からコヨミが言う。

勿論、その可能性も考えたのだが、破壊は一瞬の出来事であり気付いた時には全てが消え去っているので不可能であろう。


エレボス…ヤツならば…


ボソリと楓夏が呟く。

光の神が存在しているのなら当然ながら闇の神も存在している。

その名はエレボス。

フローラにより生み出された世界を統治する神は皆同一神である。

フローラがマザーより分離させ世界を創り出す時、同時に神々も新たな世界を管理運営させるために分身体を生み出して降臨させているのだ。

幾ら神が強大な力を持っていると言えど、その力には限界があり、同時に9体しか分身体を作り出すことが出来ない。

大したことないじゃないかと思われる方もいらっしゃるかとは思うが、世界を管理運営するためにはそれなりの強さと能力を付与しなければならないが為に9体が限界なのだ。

では、残り1つの世界をどおしたかと言うと半身を飛ばして管理運営させることにしたのだ。

然し…


エレボスは何もしていない

と言うか、強欲に使ったのがエレボスの力の一端だよ


シレッとした表情でレイが言い放つ。

この発言には驚いたが、流石にそれはないだろうと楓夏が反論する。


「では質問するが、前悪魔王がエレボスであるならば空は勝てなかった筈じゃ。それはどお説明する」


如何に空が強大な力を持っていたとしても、相手は闇の神なのだ。

妖怪である空には抗う術はない筈。


「それが出来てしまうのが天災たる所以ゆえんなんだよ」


人間にも得手不得手が有るように、当然ながら神にもソレはあるし、弱点もまた然り。

レイとて空と前悪魔王の戦いの詳細を知るわけではない。

解るのは"その気になれば空は全てを滅ぼす力を保有している"と云うことだ。

とは言え、破壊神の分身でも半身でもない。

敢えて言うなら全知全能の神 セシウスが近い。

まさかとは思うがと前置きをして自らの推理を楓夏が問うて来たが、レイはその推理を全力で否定する。


「空は太陽神 サンだよ

まぁ、本人は気付いてないだろうがね」


自然神の最上位に位置する太陽神 サン

それが空の正体であるとレイが言うと妙に納得する楓夏であったが、今度はコヨミが


「その太陽神様が何故妖怪をやってんの?」


と、問い質して来た。

それに対しての返答は「知らん」だったが楓夏には思い当たる節があるのか妙に納得した様な表情になる。

神にもなれる可能性を持っているのが妖怪なのだが、幾ら頑張っても自然神が最高なのだ。

その自然神の中でも最高の神である太陽神が空であると言うのであれば納得せざるおえないだろう。


「じゃあ、エレボスも自然神と言うこと?」


口を挟んで来たのは天音だ。


「その通りだ

妖怪も悪魔も天然自然から発生した生命であり、それ以上でもそれ以下でもない」


レイの口から出た言葉は全くの別人のものだったから驚く一同。そんな一同を無視するかの如く話は続く。


「我はエレボス

今、この者の身体を借りてソナタ達に話しかけておる。天然自然から発生した我等はその域を超えることは出来ない。

それは風神であるソナタが1番解っているのではないのか?」


純粋な戦闘能力なら空を超えている楓夏ですら自然神の域を超えていないことが何よりの証拠だろう。

図星を突かれて気色ばむ楓夏を他所に話は続く。

フローラが世界を創造したのは間違いないが、飽くまでも世界の外観を創造したに過ぎない。

その後に降臨したセシウス以下数名の神がその外観に見合った中身を構築するのだ。

その過程で発生したのが自然神であり、妖怪や悪魔そして人間だ。

然し、人間は悪事を働いた神の生まれ変わりの為、善と悪の2面性を持ち合わせている。

善の面が出ている人間なら何も心配することは無いが問題は悪の面が出てしまう人間。

本来、悪の面が出てしまった人間を取り締まるのが妖怪や悪魔の役目であったのだが、魔界で生活する彼等ではその役割を果たすには無理がある。

そこで妖怪側が善の面が出ている人間を指導し悪の面が出ている人間を取り締まるシステムを構築することになったのだが、このシステムの一端を担っている妖怪に嫉妬し狂った悪魔がその役割を横取りしようとした。


それが第一次魔界大戦である。


結果は妖怪側が勝利し、悪魔は地獄界へと逃れ悪事を働いた者達に罰を与える役割を担う事となったのである。


「このシステムは世界が存続する限り不変のものだ。」


此処までも驚くべき話なのだろうが、何故ここにラグナが絡んで来るのか。

生があれば死もまた然り。

滅びは必ずやって来る。

当然のことに何故此処まで抵抗することがあるのか。


「ヤツはヤツ自身以外の存在を認めてはいない

人間の言い方を引用するのなら、破壊するしか取り柄がない引きニートだ

それも過激な思想の持ち主のな」


ラグナの目的は何も無い無の世界。

その無の世界で一人寂しく生きることを望んでいると言うのだ。

だから世界を破壊するのだ。

それは9つの世界を無慈悲に壊し、挙げ句にこの世界をターゲットにしたことにも頷けると思う。


「9つの世界を壊したは良いが、此処で誤算が出た」


それまでの世界を管理していた神々は本体から生み出された分身体であったのだが、この世界は半身が顕現していたのだ。

それは滅ぼされた世界の情報は本体を通じてこの世界の半身にリークされている筈。

と、したらそれまでのやり方では種を発見されて潰されてしまう可能性がある。


「だからヤツも半身を降ろした」


それが…濱田壊…


確信したかの様にコヨミが言うが、その言葉をエレボスは全力で否定をする。


「濱田壊はヤツの半身が生み出した種だ

更に多くの妖怪や悪魔を手懐けて世界を混沌に落とした後で終わらそうとしているのだ

ヤツの半身…それは…」


山本八郎座右衛門


此処まで言ったところでエレボスは引っ込んでしまった。レイが出てきてしまったのだ。


「言わんでも良いことをペラペラと…」


悪態を吐きながらもアンテナの映像をチェックする


「・・・居た!!」


その1言を残して消えるレイ。

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